頭痛に「いい気がする」、ひじきを使ったレシピ
●ツレヅレハナコのカラダにいい気がするレシピ 06
頭痛
「頭が痛い……」と感じると、すぐロキソニンに手を伸ばす。
頭痛ってやつほど、薬に頼らざるものはない。
だって、本当になーんにも手につかなくなるんだもの。
ガンガンという痛みの時もあれば、ズキズキという痛みもある。
私の場合、一番多いのは寝不足と二日酔いのとき。
二日酔いに限っては自業自得なのでさておくとして、
寝不足が原因の頭痛は最強につらい。
きっと今すぐ寝れば、この痛みは治るに違いない。
でも眠れない。というか、寝ているわけにはいかない(だから寝不足なのだ)。
そんなときに薬を飲めば、すーっと痛みは引いていく。
もちろん、脳の中での根本的な解決はしていない。
脳の血管や筋肉(意外と筋肉だらけらしい)が明らかに疲労を訴えている。
それもこれも、鎮静成分のおかげで、すべて感じなくなっているだけなのだ。
いかんなあ。こんなことを続けていて大丈夫なのか。
そんなある日、「30年間、片頭痛に悩まされている」という女性に会った。
小学生のころから毎日のように激しい頭痛がして、学校の授業にも集中できないほど。
「痛みって目に見えないから、周りにはわかってもらえないんだよね」と、
長い間、何かを諦めて続けてきた人だけができる微笑みを浮かべた。
「頭痛の専門外来で診てもらっているのだけど、
私の場合は、何らかの理由で脳の血管が急激に拡張することで頭痛が起きているみたい。
そうなると血管の周辺にある三叉(さんさ)神経っていうのが刺激されて、炎症物質が発生。
さらに血管を拡張させてエンドレスに頭痛が続くんだよね……。
だから頭痛がすると、コンビニで小さなロックアイスを買って、
頭にあてて鎮めることもしょっちゅう」
なんと! 「ハイボールか水割りを作る」以外の理由で、
ロックアイスを買ったことのない私には衝撃すぎる使い道。
直接頭を冷やして血管を収縮させるなんて思いもつかなかった。
そんな彼女に食生活について聞いてみると、またしても意外な答え。
「カフェインは血管を収縮させるらしいから、コーヒーは欠かせない。
あとは、血管の緊張をやわらげるマグネシウムが入っているという、
ひじきと大豆製品もよく食べるかなあ」
コーヒーなんて体に良くないイメージなのに、片頭痛には強い味方らしい。
ひじきと大豆は五目煮でしか食べないというので、
私の大好きな簡単白和えをご紹介しておいた。
両方一緒に食べられるうえに、なによりとてもおいしいよ。
彼女の日々の頭痛が、少しでも和らぎますように。
そして私も、寝不足の生活を意識的に改善しなきゃなと思ったのだった。
「ひじきの白和え」
●材料(2人分)
ひじき(乾物)・・・15~20g、豆腐(絹ごし)・・・1/2丁(175g)、練りごま・・・大さじ2、砂糖・・・大さじ1、しょうゆ(あれば薄口)・・・大さじ1
1 ひじきはたっぷりの水で戻し、熱湯で1分ほどゆでて水けをきる。豆腐はペーパータオルで包み、電子レンジで2分ほど加熱する。上に皿をのせて重しをして15分以上水切りをする。
2 豆腐の粗熱がとれたら、フードプロセッサーにちぎって入れる(ない場合は泡だて器でなめらかになるまで根性でくずす)。練りごま、砂糖、しょうゆを加えて、なめらかになるまでかくはんする。
3 ボウルに2を移し、ひじきを加えてざっと混ぜる。