あなたが好き。自分も好き。これ最強かつ最適解。

毎週水曜日にお送りする、コラム「本という贅沢」。6月のテーマは「恋愛」。ミレニアル世代におすすめの一冊を、書籍ライターの佐藤友美(さとゆみ)さんが紹介します。

●本という贅沢。10

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『ムリめの彼 気のない彼 愛が冷めた彼 大好きな人が振り向いてくれる本』 (ANNA/大和出版)

今月のテーマ「恋愛」に関しては、ひとつ、皆さんに声を大にして伝えたいことがあります。

うち、小学生の男児がいるんですよ。彼を産んで育てて7年。ひとつはっきりと悟ったことがあります。ミレニアル世代の皆さんにはぜひ知っておいてもらいたいことなので、大きな声で言いたいと思います。
「恋愛で、オトコ相手に細かな駆け引きするの、あれ、全部時間の無駄っ!」
ってことです。

あのね、息子(とその周りの男友達たち)を見ていると如実にわかるのですが、男子って驚くほど一直線なんです。私ら女子のように、「言葉の裏を読む」とか「顔色を見て先回りする」みたいな、複雑なこと処理する回路がまったくないんです。生まれつきその回路が備わっていないんです。
この単純さ、まっすぐさ、裏表のなさは、びっくりするくらい女の子と違います。保育園でも、2歳児くらいから、この差がはっきり見えておののくほどです。
この「男子の生態」を若い頃に知っていたら、(特に恋愛において)こんなに回り道しなくて済んだのに……と、心底脱力しました。

私が母親になってから初めて気づいた「男子の生態」。これを的確に分析し、どう振る舞えば彼らに愛されるのかを、ズバっとアドバイスしてくれているのが、このANNAさんの本です。
仕事がら、恋愛指南本や恋愛啓発本は、かなり読んでいるのですが、これはもう決定版と言ってよいでしょう。

日本中の恋愛本を研究しているという男性の著者さんも、「女子向け恋愛本の中で、一番男性心理がわかっているのはこの本!」と、太鼓判を押されていたほど、男性から見ても理にかなった本だそうです。

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ただ、モテるためのノウハウ本だったら、こんなに推さないです。
男子が好きそうなことをして、男子に選ばれましょうってことが書かれている本は世の中にたくさんあるんですよね。
メイクは薄めにしなさいとか、さりげなく触りなさいとか(いや、それももちろんいいと思うんですけれどね)。そういうの。
でも、それって本質的じゃないし、うまいこと選び選ばれたあとにどうすればいいんでしたっけってなりません? 人生100年時代。かつ3組に1組は離婚する時代。結ばれたあとに、長く愛され続けないと結構悲惨ですよね。

「とりあえず彼を落とそう」みたいな、刹那的な恋愛指南本が多い中で、この本が俄然光っているところは、
・愛され(続け)るために何をすればよいのかが具体的かつ普遍的要素で書かれている
のはもちろんのこと
・人から愛されるためには、まず、自分を大切にしなくてはならない
ということが、「理想論」としてではなく、超リアルな視点から書かれているところです。

この本の中では、恋愛の極意がたった1行に集約されているのですが、それは
「私はあなたが好き。私は一人でいても楽しくて幸せ」
です。
この言葉をもっとわかりやすくかみ砕くと「あなたを大好き」そして「私も大好き」になります。

「え? そんな単純なこと?」と思った人、ぜひともこの本を読んでほしい!!

1冊読み終えたあとには、多分世界が違って見えると思います。
恋愛がうまくいく本だと思って読んでいたけれど(もちろんそれが主眼ですが)、この本は自己肯定感を高め、人生そのものを自分でハンドリングしていく方法について書かれたものだということに気づくはずです。

  • ANNAさんは元ホステス。「ナンバーワンホステスやママの多くは、一番奇麗な人ではなく、普通の容姿をしていたり地味な人が多い」と気づいたことから、男性は何を基準に女性を愛するのかを研究し尽くした方です。著作はたくさんありますが、この本がイチオシ!

それではまた来週水曜日に。

年間10冊以上を担当する書籍のライターとして活動。ビジネス書から実用書まで幅広いジャンルを担当する。自著に『女の運命は髪で変わる』『道を継ぐ』など。

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