きれいな姿勢になりたい!座り方を見直して、前向きな私になる。
●“姿勢”にまつわる物語 01
「美人で性格も良さそうなのに、残念だったなぁ」
同僚の雄太は、コーヒーを飲みながら凛に語った。
先日の飲み会で、対面に座った女性についてである。
「広告会社勤務の30歳。青山や表参道が似合いそうな、おしゃれな感じだったよ。長い髪に白の涼しげなワンピース。もちろんメイクもちゃんとしてる。
「彼女、すごい猫背だったの」
それなのに、第一印象がどこか暗いというかシャキッとしないんだよね。なんでだろうって見ていると、彼女、すごい猫背だったの。
そのせいか、顎も前に突き出ているし、肩も内側に入ってる。だからなのか、年齢より老けて見えてさ。
笑った顔も可愛いけど、もったいないよね、そういうの。せっかくネイルもキラキラしてたのに、姿勢で損してたよねぇ」
姿勢が悪かったがゆえ、せっかくの美人が台無し!という話である。
話を聞きながら、凛はなぜか、他人ごとに思えなかった。
自分が猫背という自覚があったし、カッコ悪いとも思っていた。しかし、どのように治したらいいか分からずに、そのままにしていた。
雄太の話を聞きながら、ふと窓に映る自分の姿を盗み見た。そこには背中が丸く、不安げな自分の姿が映っていた。
―どうにかしたい……。これをきっかけに姿勢先生に話を聞きにいこう!
姿勢を正して綺麗になりたい!
凛:先生、姿勢を正して前向きな印象にしたいです。ついでに婚活も仕事も頑張りたいのですが。
姿勢先生:うん、姿勢は自分が思っている以上に、相手の印象を左右するよね。姿勢が綺麗だと、それだけで好印象になるし。
凛:ということは、姿勢が良くなればいろいろチャンスが巡ってくるかも?
姿勢先生:そうなるよう僕も祈ってる!背筋を伸ばすと気持ちが前向きになると思うよ。
あと、見た目だけでなく、つい楽だから……と前かがみで背中を過剰に反った姿勢のままパソコンや携帯メールを打っていると、首や肩が凝ったり腰痛を引き起こしたりすることもあるんだよ。猫背ならお尻や胸が垂れてしまったり、顔の筋肉が働きにくくなって顔がたるんだり。
さらに喘息や狭心症、胃下垂や胃酸過多、十二指腸潰瘍、膀胱炎や便秘になりやすいこともあり、注意が必要だよ。
凛:そうなんですね!やっぱり姿勢って重要なんですね。それに、これ以上ない胸が垂れて無くなったら大変だぁ!首のコリももしかしたら姿勢からきていたのかも。
姿勢先生:では、理想的な姿勢についてお話しするね。今回は座っているときの話だよ。
理想の姿勢:椅子に座っているとき
姿勢先生:ポイントはこんな感じ。
- チェックポイント
- 腰・体幹
- ・首と体幹が垂直
・腰は反ったり、丸めたりしない
・骨盤を立てる。前にも後ろにも倒れない - 足
- ・股関節と膝関節がほぼ直角に曲がる
・足の裏が地面についている - 頭
- ・頭は体の真上にあり、糸で軽く天井に引っ張られているようなイメージ
・顎を引き、猫背にならない - その他
- ・背中の筋と腹筋も意識して使う
・肩はいかり肩(すくめ肩)でないか
猫背
・頭や顎がつき出ている
・背中が丸まっている
・肩が内側に入っている
反り腰
腰が反っている
凛:おぉ、なるほど…。
姿勢先生:あと不安や劣等感などの気持ちが強いと、背中が丸まってくるよ。
逆に体調が万全で精神的に安定しているときは、正しい姿勢をとりやすくなるし。
凛:たしかに、この前、元カレと別れたときは、周りが引くくらい背中が丸かったー。
ありがとうございます!まずは姿勢を正すことを習慣化してみます!
姿勢先生:うん、応援してるよ!!
姿勢は日々の積み重ね。理想的な姿勢を習慣化して健康美人を目指してみては。
写真・図解 松永怜
参考文献
『姿勢の教科書』(竹井仁・ナツメ社)
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第3回卵子凍結は「いつか必ず産みたい」人の切り札になるか?
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第4回子どもを産んでも産まなくても、自分らしく生きるために。
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第5回きれいな姿勢になりたい!座り方を見直して、前向きな私になる。
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第6回立ち姿が綺麗な女性は、素敵オーラがあふれ出る。姿勢を正そう。
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第7回その疲労、あたりまえ?パソコン作業の姿勢改善で、身軽な私に