旅女子の持ち物

GW後半の準備に間に合う! 旅女子の持ち物

ゴールデンウィークはもちろん、2018年は3日以上の連休が10回もある休日の当たり年。思い立ったらすぐに旅支度ができて、旅行中も快適に過ごせる持ち物選びの秘訣とは? 世界各地を旅するトラベルライター・フォトグラファーの古性のちさんに教えていただきました。

 古性のちさん(29)は、世界各地を旅しながら、文章を書いたり写真を撮っているwebライター・フォトグラファーです。「旅を仕事にできる人をもっと増やしたい」という思いから、フリーランスと旅をするプロジェクト「旅、ときどき仕事」をスタートさせ、昨年は写真展「まるで呼吸をするように旅をしていた」を長野や沖縄など6カ所で開催しました。これまで20カ国を訪れた経験がある古性さん。旅慣れた女子は何を旅に持っていくのか。3月から1カ月ほど滞在したネパールへの旅をもとに、「旅の必需品」について聞きました。

キャリーバックorバックパック?

左下:バックパック(barghaus」、右下:リュックサック(coleman」、右上:カメラバック(CHUMS」

 今回のネパールへの旅では、ピンクのバックパック(40リットル)をメインに、サブバックとして黒のリュックサック、そして迷彩柄のカメラバックを使用しました。このバックパックを買ったのは2016年。20カ国を一緒に旅してきた大切なバックパックです。選んだ理由は3つ。

① ショッキングピンクで目立つため、荷物のピックアップ時にすぐに自分の荷物を発見できるところに惹かれた。

② 写真に写り込んだときにも、映える色がよかった。いちばん発色良く綺麗な色だったのがこの子だった。

③ 女子でもらくらく背負える気軽な重さ。同じサイズのバックパックの中でも、圧倒的に軽かった(体力がないので、なるべく軽いものを選んだ)。

 バックパックか、キャリーケースかは人によって好みがあると思いますが、私は基本的に気分で使い分けています。東南アジアを旅するときはバックパックが多め、ヨーロッパを旅するときはかわいい道を優雅に歩きたいのでキャリーケースが多めです。

旅を支えるベストパートナー、お仕事道具

左下:MacBookPro(Retina, 13-inch, Late 2013)、右下:iPhone7、左上から:変換プラグ+USBポート(BONAKER)、外付けHD(Transcend)、bluetoothイヤホン(エレコム)

 私は旅をしながら仕事も並行でするので、PCと大容量の外付けのHD(ハードディスク)はかかせません。PCで原稿を書いたり、デザインをしたりしますし、HDにデータや写真を保存しています(Macにはこれまでお仕事で関わった企業やプロジェクトのかわいいシールを貼ってテンションを上げています!)。

 何カ国も続けて旅をするときや、電源の少ないゲストハウスに泊まるときは、変換プラグとUSBポートがひとつになったアイテム「BONAKER」も重宝します。これひとつで150カ国以上に対応できますし、USBポートが4つあるので多数のアイテムをコンパクトに充電できます。

コミュニケーションと実用性を兼ね揃えた石鹸

無添加石鹸本舗の「旅する石鹸」(さくら、神戸の酒)

 その名も「旅する石鹸」です。ひとつひとつ使い切りの固形石鹸がキャラメルのように小分けになっているので、石鹸が乾くまでしまえない……などのストレスがありません。ずっとほしくて、今回のネパール旅から初参加です。ほかの旅人と分け合ったりと、コミュニケーションのアイテムにもなりそうです。

頭の中を書き留める道具、メモ帳

 ライターという職業柄、歩いているときや、何か乗り物に乗っているときなど、ふと「いま浮かんだこの言葉、書き残しておきたい!」という場面に遭遇することが多々あります。日本にいるときはiPhoneにメモすることが多いのですが、旅先だと、iPhoneを出すのが安全ではない場所も。そんなときに役立つのが、手書きのメモ帳たち。

 特に、腕に巻くメモ帳「wemo」は、油性のボールペンでささっと書けて、消しゴムで消すことが可能なんです。多くはメモできませんが、めちゃくちゃ重宝しています。旅先で聞いた、お店の名前や駅名などを書き留めておきたいときにもいいかもしれませんね!

左から:ロールペンケース(友だちの手づくり)、ノート(EDiT)腕に巻くメモ帳(wemo)

思い出収集用の小さいポーチいっぱい

下3つ:ベトナムで購入したポーチ、左上:ジップロック、右上:首かけのお財布(CHUMS)、がま口のお財布

 旅券や旅先で見つけたちいさなショップカード、誰かと交換した名刺や、領収書など。こまごましたものをまとめておくために、小さなポーチやジップロックをたくさん持ち歩いています。何かあったときのために、各ポーチのポケットには少額の日本円を忍ばせています。

 ベトナムで購入した柄物のポーチは、カラフルな色合いで刺繍も細くてお気に入り。つくりもしっかりしているので、パスポート入れとしても使っています。

日常の読みかけの本

左上から:『高校生からわかるイスラム世界』(池上彰:著/集英社文庫)、『夜空はいつでも最高密度の青色だ』(最果タヒ:著/リトル・モア)、iPhone8

 「旅先でわざわざ読みたいお気に入りの本!」というよりは、そのときの読み
かけの本を持って行くことが多いです。紙ものは2冊までで、ほかはiPhoneのkindleに。紙の本は、読み終わったら旅先で出会ったひとと交換するのが基本です。

 今回の旅では、『高校生からわかるイスラム世界』と『夜空はいつでも最高密度の青色だ』を持参しました。いつも本はタイトルを直感で選ぶことが多いです。今回は旅の前日にふらり立ち寄った地元の本屋さんで、ピンときたものを選びました。

ピアスの詰まった缶ケース

左から:ピアス入れの缶とピアス

 飴が入っていた缶をピアス入れにしています。旅先へはいつも形の違うピアスを3種類くらい持って行きます。缶の中をぎゅうぎゅうにしないのは、旅先でも買い足すからです。缶だと外側からの衝撃にも堪えられるのと、見た目も可愛いのがオススメポイントです。

旅のお供は“自分”で決まる

 ここで紹介した荷物のほかに、旅先でシチュエーションに合わせて着たい洋服や日用品も少しだけ持って行きます。

 旅は準備するときから始まっていると思っています。これから始まる旅へ思いをはせながら、パッキングするのが楽しいです。自分には何が必要なのか、何が旅を彩るのか。旅を重ねる度に自分の中でもそれが段々明確になってきた気がします。お気に入りをバックパックに詰め込んで、これからも旅を続けていきたいです。

1988年東京生まれ。慶応義塾大学文学部卒業後、朝日新聞に入社。新潟、青森、京都でも記者経験を積む。2016年11月からフリーランスで活動を始め、取材、編集、撮影をこなす。趣味はジャズダンス。