「私たちはどうかしている」3話。横浜流星、渾身のデレ「ずっと緊張している。こんなの初めてだ」
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- 前回はこちら:「私たちはどうかしている」2話。横浜流星全開!壁ドン2発、お姫様抱っこ、バックハグ……こっちがどうかしてしまう
我が強い、弱みを見せない、何を考えているかわからない。8月26日放送の「私たちはどうかしている」第3話は、ツンツンの椿(横浜流星)が、ド派手にデレるストーリー。また、いずれデレるであろうと予想された大旦那・宗寿郎(佐野史郎)もデレる、なんだかハッピーな回だった。
感性が浮世離れしすぎの光月庵一族
亡くなった母・百合子(中村ゆり)の濡れ衣を晴らすため、老舗和菓子屋・光月庵の跡取り息子である椿と結婚した七桜(浜辺美波)。第3話の冒頭で、椿が百合子を殺人犯として証言した理由が明らかになった。
15年前、幼い椿は、父・樹(鈴木伸之)と百合子がキスしているのを見てしまう。ショックを受けた椿は、警察に百合子が樹の部屋で揉めていたと嘘の証言をし、キスについては言い出すことができなかった。父の不倫相手の娘だからといって、なぜサクラ(後の七桜)のことを「消えてもらうよ、永遠に」というほど憎んでいるのかはちょっとピンとこない。それとも、椿は百合子が樹を殺したと確信を持っているのだろうか?だとしたら、不倫相手というだけで決めつけるのはなぜなのだろう?
椿と大旦那・宗寿郎の確執も、この事件がきっかけだった。幼い椿がキスのことを伝えると、宗寿郎は「嘘つきが!」と一喝、それ以降は椿を孫扱いしなくなった。椿が踏切で転んで助けを求めても知らん顔するという鬼畜ぶり。もはや孫がどうこうではなく、人としてどうかというレベルで冷たい。全ては「嘘をつく者が作るお菓子は食べるに値しない」という理由らしいのだが、それがなぜここまで鬼になれるのかはちょっと不思議。
また、現代で椿も女将の今日子(観月ありさ)から守るために七桜を物置に閉じ込めたが、こちらもその思考の流れがピンとこない。これら全てが伝統を重んじる老舗独特の厳しさなのか、それとも、全員「どうかしている」ってことなのだろうか、共感度は低いまま、新事実がどんどん発覚してしまう。
椿、今日子、宗寿郎、光月庵一族はちょっと浮世離れしているので、比較的一般的な感性を持った七桜を通して彼らを見るのが、このドラマのベターな楽しみ方なのかもしれない。七桜もだいぶ怪しい時はあるが、一応椿の突飛な行動にいちいち驚いているわけだし。
傍若無人な椿が突然!
ある日、金沢屈指の茶道の流派・草薫会(そうくんかい)から、椿にお菓子の依頼が入る。前日に手を怪我した椿は断ろうとするが、七桜は椿の思いを汲んで依頼を受けてしまう。しかし、そのお茶会には、椿のお菓子を15年間食べていない宗寿郎も参加することがわかる。
お茶会で作るお菓子は「落とし文」。親の思い、隠された思い、2つの意味があるお菓子だという。七桜は寝ずに試作に明け暮れ、椿も指導に熱が入る。2人はやっとの思いで落とし文を完成させた。
椿「少しだけ、落ち着くまで待ってくれ。ずっと緊張している。こんなの初めてだ」
お茶会当日。お菓子を出す出番が近づくと、いきなり椿は七桜にバックハグ。これまで七桜への行為はチラつかせていたものの、弱音を吐き出したのは初めてではないだろうか。傍若無人な椿が、突然“デレ”たのだ。
七桜「大丈夫。今日は1人じゃないんだから」
これに七桜は、相手が親の仇ということを忘れた返し。普通に椿を良きお菓子のライバルで、信頼する夫として見てしまっている。
今度は宗寿郎がデレる!
「父の考えを継いで、大切に残していきたい。光月庵の高月椿として…」
お菓子を出す際、椿は涙を浮かべて光月庵と亡き父への思いを語った。2人が出した落とし文は好評を得るも、宗寿郎は口にしなかった。諦めたように笑う椿だったが、宗寿郎が持ち帰るために包んで欲しいと頼んでいたことを知る。
椿と七桜が部屋を覗くと、宗寿郎は樹の写真に「お前は認めていたのか」と語りかけ、落とし文を口に運んでいた。宗寿郎が椿を孫として扱っていなかったのは、椿が本当は樹の子供ではないと疑っていたからもあるのだろう。だが、それを踏まえても樹が椿を認めていたことを知り、宗寿郎も椿を受け入れる覚悟ができたのだ。15年越しの宗寿郎の“デレ”に、椿は涙を流した。
ラストでは、七桜と親しくしていた城島(高杉真宙)と今日子が繋がっていたことが発覚。また、椿が七桜を「あんたはほんとに花岡七桜なのか?それとも『サクラ』なのか?」と問い詰めた。かなり絶体絶命風な演出になっていたが、今話で椿は七桜を好きだと伝えている。それでも椿は、七桜がサクラだったら許さないのだろうか?光月庵一族が、何に腹を立て、何を大切にするのかがちょっとよくわからない。
第4話は、城島の真実が明らかになりそうな話。良いやつと見せかけて悪いやつ…からのもうひと展開くらいありそうな雰囲気を持つ城島に期待。
「私たちはどうかしている」
日テレ系水曜22時~
原作:安藤なつみ『私たちはどうかしている』
脚本:衛藤凛
演出:小室直子ほか
チーフプロデューサー:西憲彦
主題歌:東京事変「赤の同盟」
https://www.ntv.co.jp/watadou/
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