「私たちはどうかしている」2話。横浜流星全開!壁ドン2発、お姫様抱っこ、バックハグ……こっちがどうかしてしまう

今、最も美しい、浜辺美波×横浜流星が主演のラブ・ミステリー「私たちはどうかしている」。15年前に起こった老鋪和菓子屋「光月庵」主人の殺害事件を巡り、過酷な運命に翻弄されながらも惹かれ合う2人の物語が描かれます。壁ドン、バックハグなど横浜流星全開に加えて、観月ありさ演じる女将のドロドロいじわるも加わった2話。ミステリー要素はどこに?!

壁ドン2発、お姫様抱っこ、バックハグ、布団で手繋ぎ、ラブシーン…

日本テレビ系ドラマ「私たちはどうかしている」第2話は、横浜流星と浜辺美波の恋愛シーン満載。浜辺は、着物数パターン、調理白衣、調理白衣(ずぶ濡れバージョン)、セーラー服など、七変化的に衣装もチェンジし、見た目も華やかで、原作に忠実な回だった。

観月ありさ演じるドロドロ女将

濡れ衣を着せられたまま亡くなった母・百合子(中村ゆり)の無念を晴らすため、老舗和菓子屋・光月庵の跡取り椿(横浜流星)と結婚した七桜(浜辺美波)。見習い職人の城島(高杉真宙)から、百合子が働いていた15年前とは従業員が総替わりしたことを聞かされる。七桜は先代の樹(鈴木伸之)の死の真相を知るため、50年以上の付き合いのお得意様、呉服の白藤屋の注文をでっち上げ、挨拶と称して届けようとする。

ここから観月ありさ演じる光月庵の女将・今日子のドロドロイジメが始まる。七桜がこさえたお菓子の箱を白藤屋の女将(峯村リエ)が開けると、なんと白いお菓子が真っ赤に染められていたのだ。挨拶のお菓子が赤かったくらいで悲鳴を上げるのはいかがなものかと思うが、今日子の企みにより、七桜と白藤屋の関係は最悪なものとなってしまう。

「荷造りをして差し上げているのよ。お客様に失礼をする人間は置いておけないでしょ?」

今日子の仕業だと気づいた七桜が部屋に戻ると、今日子が光月庵を追い出そうと七桜の荷造りをしていた。七桜が反抗的な目を向けると、今度は「最初からこれが目当てだったんでしょ?」と札束を七桜の胸元にペチペチ。いいぞ、ドロドロ界では恋愛でいう壁ドンくらいベタな札束ペチペチだ。

「蝶はね、自分と同じ美しい蝶としか子孫を残さないの。蛾を家族にしたりしない」

さらに反抗する七桜に水をかけて罵倒する。この後は、七桜の荷物を引っ張りあって、ちょっと遠目の池に落とすというノーリアリティ展開。もう、ドロドロのベタベタである。リアリティだとか、整合性だとかは関係ないのだ。偶然通りかかった椿が、濡れるのを厭わず池に荷物を拾いに行く姿もセットで良い。

椿と七桜、初めての共同作業

百合子が逮捕されるきっかけとなったのは椿だ。当然、七桜は椿に恨みを持っているのだが、この2人の関係性に変化が生まれた。偽装結婚している2人は、共通の志であるお菓子で、距離を縮めていく。

謎の男・多喜川(山崎育三郎)の提言により、七桜は白藤屋に最中を届けるチャンスを得る。椿の指導で光月庵のアンコをマスターした七桜だったが、椿に「光月庵のアンコを美味しいと思っていない」とバレてしまう。七桜は自分が思う美味しいアンコ作りに挑戦すると、椿はハチミツを使うアイデアを出す。

伝統よりも進化を重じて光月庵を守ろうとする椿は、七桜に乗ったのだ。結果的に七桜は、白藤屋が「いつものモナカ」を求めていると考えて新しいアンコを使わなかった。しかし、椿と七桜は和菓子屋にとって基礎となるアンコを、初めての共同作業として作り上げた。白藤屋の帰り道、椿はいつものようにブチギレていたが、言い返す七桜からは遠慮が消えていた。

3話からミステリーが加速?

かなりしっかりとラブ&グルメが描かれているが、本筋はミステリー。惜しむらくは、そのミステリー部分がイマイチ没入できない感がある。というのも、謎が謎すぎるのだ。

大元のでっかい謎として、「なぜ幼少期の椿は、父親殺しの犯人を百合子と訴えたのか?」というのがあるのはわかる。しかし、その他にも、「椿の父親が誰だかわからない」「七桜の父親がわからない」「謎の男・多喜川の存在」「今日子の命令に従う従業員の正体」など、小さな謎は多い。もちろん、謎が多いこと自体悪いことではないが、一つ一つに焦点が合っていない気もする。

まだ2話目なので、そんなに簡単に謎が明かされないのは仕方ない。現時点はミステリーとは別の要素が強く描かれているせいか、ミステリーパートが霞んでしまっている印象もある。だが、8月26日放送の第3話では、百合子の意外な過去や謎の男の存在にも迫るようだ。そこらへんをクッキリさせてくれることに期待。また、今日子が「七桜目掛けて二階からツボを落とす」という最高のベタドロをやってくれるみたいなので、楽しみにしたい。

企画、動画制作、ブサヘア、ライターなど活動はいろいろ。 趣味はいろいろあるけれど、子育てが一番面白い。
フリーイラストレーター。ドラマ・バラエティなどテレビ番組のイラストレビューの他、和文化に関する記事制作・編集も行う。趣味はお笑いライブに行くこと(年間100本ほど)。金沢市出身、東京在住。
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