「逃げ恥」星野源と新垣結衣がそれぞれ爆発!気持ちのすれ違いがムズキュン6話
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- 前回はこちら:「逃げ恥」は何度見たっていい。星野源、卒業に向けて急成長!成田凌のあの秘密も……ムズキュン5話
未公開カットを加えたTBS系ドラマ「『逃げるは恥だが役に立つ』ムズキュン 特別編」第6話が6月23日に放送された。
このドラマは童貞の心理を細かく描き、それを演じる星野源が「かわいい~」と言われて大ヒットした。昔「Beautiful Life」の木村拓哉に憧れて美容師を目指した若者が急増したが、「逃げ恥」がきっかけで未経験男子の良さに気付いたみたいなムーブはあったのだろうか? 気になるところ。
気付いたみくりと、気づかないようにする平匡
百合(石田ゆり子)に新婚旅行をプレゼントされ、平匡(星野源)は「社員旅行」という設定でみくり(新垣結衣)とおしゃれな旅館へ。日野(藤井隆)からプレゼントされたマムシドリンクに焦ったり、転びそうになったみくりを助けようと押し倒してしまったりと、「少年ジャンプ」のお色気担当マンガ並のドタバタラブコメ展開だ。しかし、一方のみくりは平匡との関係性を考えてだんだん虚しくなってくる。
その原因のひとつが、旅館で偶然会った元彼(小柳友)だ。成り行きで付き合った軽薄で見た目がいいだけの男を見ると、どれだけ平匡と自分の相性がいいかに気付かされる。謙虚で人に迷惑をかけず、小さな喜びを見つけて一緒に成長していく。みくりは、平匡と一緒になることが幸せだと気付かされたのだ。だが、平匡は「雇用主と従業員」という設定を崩そうとはしてくれない。
「あたらしきしたぎむなしい秋のあさ」
旅行2日目の朝にみくりが読んだ句だ。夜の営みを受け入れる覚悟をしたものの、男が何もしてこない虚しさを表現している。
勇気が出なかっただけならまだマシだ。高齢童貞・平匡の心理はもっとしょぼい。自分とみくりが結ばれるはずがないと端から決めつけて、自分が傷つかないように「雇用主と従業員」を全うする。本当はみくりに近づきたいのに、「上司によるセクハラになっちゃう」という言い訳を正義に逃げる。
「まったくみくりさんは、僕がプロの独身だからいいようなものの、獣のような男だったらどうするつもりなんだ?困った人だ」
「完璧だった。耳栓とアイマスクでみくりさんの気配を絶って、眠ることに成功した。やりきった。プロの独身やりきりました」
自分の本当の気持ちを見失った挙句、達成感まで味わってしまうのだからタチが悪い。気付いたみくりと、気付かないようにする平匡という構図だ。
平匡、初めての自信
そんな平匡の心理を、みくりは「自尊心の低さ故」と分析している。成功体験がないことから自信が失われ、女性と知り合っても「自分とこの人がどうにかなることはい」と決めつける悪癖が生まれているのだ。しかし、そんな平匡が人生で初めて自信を持つことになる。みくりのイケメン元カレと遭遇したシーンだ。
「彼に腹も立たなかった。自分の方がみくりさんを知っていると思ったから。僕は知っている。穏やかな微笑みも、温もりも、優しさも」
今までの平匡ならイケメンであるだけでビビって殻に閉じこもっていたが、今回はまるで動じることはなかった。契約結婚とはいえ、みくりと過ごしてきた日々に自信を持っていたのだ。帰りの電車、そんな平匡の変化に気づかないみくりは、虚しさが爆発して涙してしまう。そんな持ちに気づかない平匡は、自信が爆発してキスをしてしまう。素敵な気持ちのすれ違いだ。
丁寧に心理が描かれながら、その心理からはかけ離れた突飛な行動を取った平匡。全編通して屈指の「ムズキュン」シーンだが、こういう大それた行動を取る時って、「えい!」と気合を入れてやるのではなく、意外とさらっとやってのけたりするものなのかもしれない。
「恋ダンス」や新垣結衣のずば抜けた可愛さなど、いろいろキャッチーな要因はあったものの、高齢童貞という難しいテーマで社会的な大ヒットを飛ばした「逃げ恥」は、今考えても異常だと思う。童貞の心理を描き、その解決法を女性側が模索。凝り固まった童貞脳が少しずつほぐされていくなど、人間としての成長を描かれる。パロディ演出だらけなくせに、ホント唯一無二の作品だ。
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『逃げるは恥だが役に立つ』ムズキュン特別編
放送時間:毎週火曜22時~(変更あり)
原作:海野つなみ「逃げるは恥だが役に立つ」(講談社『Kiss』)
脚本:野木亜紀子
プロデューサー:那須田淳ほか
演出:金子文紀ほか
オープニングテーマ:チャラン・ポ・ランタン「進め、たまに逃げても」
エンディングテーマ:星野源「恋」
【公式】TBS「逃げるは恥だが役に立つ」
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