稲垣吾郎ディレクションのビストロで「EARLY DINNER」。ウィズコロナ、早めの夕食で免疫力アップ!?

日本国内における新型コロナウイルスの感染拡大は、第一波は収束したと見られるものの、第二波への備えなどから「新しい生活様式」が求められています。 その中で飲食店・外食のあり方は今後どのように変化していくのでしょうか。 今回は、新たな定番になる?EARLY DINNERについて取材しました!

新しい生活様式、私達の外食は?

「新しい生活様式」の実践例が厚生労働省から発表され、身体的距離の確保や、マスクの着用などが求められるようになりました。
食事では、テイクアウトや宅配の活用、屋外空間での飲食、料理のシェアを避けるといった「密」や「接触」を避ける実践例が示されています。

しかし飲食店は屋内空間が多く、席数も決まっているといった厳しい制約の中で新たな取り組みをしなければなりません。

今回は、新たな試みを実践しようとしている銀座のビストロにお邪魔しました!

新たなディナータイムを提案「BISTRO J_O(ビストロ ジョー)」

銀座一丁目駅から徒歩1分、銀座ベルビア館9Fにある稲垣吾郎さんディレクションのビストロ「BISTRO J_O」は、2019年10月の開店以来、ひとつひとつのメニューからワインまでその日の気分で自由に選べ、何度訪れても毎回新鮮な喜びを味わえるといったスタイルで、多くのリピーターさんに愛されているそうです。

ディレクションをしている稲垣吾郎さん=提供

新型コロナウイルスの影響で銀座ベルビア館が閉館していたこともあり、5月28日から営業を再開した同店では、新たにテイクアウトメニューのほか、これまで17時30分の開始だったディナータイムを1時間早めて、16時30分よりオープンするEARLY DINNER(アーリーディナー)をスタートさせました。

「BISTRO J_O」店内。大きな窓から日差しが差し込む時間にディナーが楽しめる=提供

担当者によると、早めに夕食を食べることで、健康的な生活、免疫力アップへつながるサービスを提供したいとの思いではじめたサービスとのこと。「新しい生活様式」に適した試みなのでEARLY DINNERと名付けたそうです。

開始から約半月経った現状を、BISTRO J_Oシェフの亀山大樹さんに聞きました。

シェフの亀山大樹さん

――営業再開から、取り組みでなにか変わったことはありますか?

亀山大樹シェフ(以下、亀山): 5月28日より店舗営業が再開し、合わせてテイクアウトメニューも始めました。当店はコンスタントにメニューが変わり、何度訪れてもお楽しみ頂けるというコンセプトですので、お店で人気だった過去のメニューをテイクアウトに入れることで、タイミングが合わずに来店できなかった方にもご好評です。

予約限定のテイクアウトメニュー

亀山: 店舗としては、ソーシャルディスタンスを保つため、席数を半分に。また感染防止対策として店内の消毒、従業員の体調の徹底管理のほか、お客様へのご協力もお願いしています。

店内座席はゆとりをもって配置され、お願いも徹底している=提供

――EARLY DINNERが始まり、お客様の反応はいかがですか?

亀山: 夕食時間としてはやはり早いですから、どうなるかなと思いましたが、ご予約頂いております。EARLY DINNERでは、食事サイクルの見直しのほか、豊富な野菜や発酵食品など、免疫力アップにつながる食材や調理法を活用しながら、バランス良いお食事をとって頂けるよう努めてますね。

豊富な旬の野菜グリルと、ボリューム感たっぷりの松阪牛のハンバーグ

亀山: 現在のメニューの中では、気温も上がってきているので、初鰹の藁焼き(個室限定メニュー)が好評。直後に『また食べたい』と、改めてご予約なさる方もいらっしゃいます。ドライアイス状の2年熟成醤油をつかった和風ドレッシングを、お客様のお好みで溶かしながら、召し上がっていただきます。

初鰹の藁焼き 冷製サラダ仕立て

亀山: このドレッシングのように、当店の料理は、食べ方によって味の変化を楽しめるようになっています。一皿一皿、ご自身の食べたいように完成させて、新たな発見をしていただきたい。
こんな時だからこそ、EARLY DINNERをうまく利用して、他の誰かを気にすることなく、じっくりとご自分のペースで食べていただきたいですね。

泡泡カルボナーラ。時間が経っても軽い口当たりのエアリーなクリームで、ゆっくり食事を楽しめる

食事の時間見直しで健康に。農林水産省も推奨

農林水産省のサイトなどでも、早い時間の夕食が推奨されています。

農水省の「みんなの食育」では、夜遅い時間に食事をとると、食事からとったエネルギーが消費されにくいので、余分なエネルギーは体脂肪として蓄積されやすくなると指摘。「最近の遺伝子レベルの研究からも夜遅く食べると太りやすいことが実証されています。また、翌朝、食欲がなくて朝食が食べられない原因にもなり、生活リズムも乱れやすくなります」としています。

しかしながら、これまで仕事中心の生活で、どうしても食事を後回しにしたり、食事をないがしろにしてきたという方も多いのではないでしょうか。
遅い時間の食事は、これまでの日本人の生き方を象徴しているように思います。

自粛期間を経て、パーソナルタイムの充実や自分だけの価値創造を考える人が増えているように感じます。

ウイズコロナの今だからこそ、食事の時間を自分の心や健康と向き合い、自分をトリートする有意義な時間へと変えていくーー。
豊かな生活をつくっていくためにも、EARLY DINNERは必要だと思うのです。

BISTRO J_Oでは、開店当初から、お一人様限定特別シートでスペシャルメニューを楽しめる「HITO-RI-EAT(ヒトリート)」も人気だそう。
スペシャルな一人席から銀座の町並みを見下ろしつつ、一人だけのお食事時間を楽しめます。

新しい生活様式、ひとりでの食事が主流になるかも

日の光の中で、今日を頑張った自分へのご褒美ディナー。
ちょっと早めの夕食で、新たな生活を始めてみませんか?

【店舗情報】
BISTRO J_O / J_O CAFE
【所在地】
東京都中央区銀座2-4-6 銀座ベルビア館9F
【電話番号】
03-6271-0388
【各店舗営業時間】
[BISTRO J_O] 
LUNCH 11:30~16:00
EARLY DINNER 16:30~20:00
[J_O CAFE] 
11:00~19:00

タレント・フリーアナウンサー / 八丈島うまれ、伊豆大島出身。生放送や式典のMCをはじめ、ナレーション、WEBメディアの執筆までを一手に請け負うマルチプレイヤー。
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