スペシャル対談

【SCANDAL RINA×RuruRurikoスペシャル対談】結婚・恋愛のかたちは人それぞれ。エンタメ作品を通じて時代の変化を感じる

2020年2月12日にオリジナルアルバム「Kiss from the darkness」のリリースを発表したばかりのガールズバンドSCANDALのドラマーRINAさん(28)と、telling, でフォトコラムを連載中のRuruRurikoさん(25)。今回の対談が実現したのは、以前からRuruRurikoさんファンだったRINAさんからのラブコールがきっかけ。後編では、20代の女性の生き方から、最近気になることまで、ガールズトークをお届けします。

エンタメ作品を見比べて時代の変化を感じる

――引き続き、ゆるりと女子トークを進めていきましょう。最近、お二人がハマっていることなど、ありますか?

RuruRurikoさん(以下、Ruriko): 今、韓国ドラマにはまっていて……「アスダル年代記」という作品なんですが、今はそれを見ることしかしてないぐらいです(笑)。

RINAさん(以下、Rina): 私もネット配信系のドラマやドキュメンタリーをよく観ます。そういう作品を観ながら、同世代の女の子ってどういう恋愛してるのかなぁなんて考えたりしています。
たまに10年近く前に放送されていたドラマを観てみると「この表現、今だったらアウトじゃゃない?」ってびっくりすることもありますね。新しい作品を観ていると以前より描写が男女平等になってきてるなぁと感じますね。

Ruriko: 例えば、どういうところですか?

RINA: AbemaTVで放送されている「さよならプロポーズ」という番組は、交際歴が長いのに結婚に踏み切れないカップルが一週間旅行をするんです。最終日に、結婚か破局かを2人が選ぶという内容で。
遠距離恋愛をしている彼が結婚を機に一緒に住みたがっているのに対し、彼女は彼のことを愛しているから「結婚」という形への希望は捨てていないけれど、東京でやりたい仕事もある。
昔であれば、彼女が夢を諦めるか、破局かの二択しかなかったかもしれない。彼のように結婚したら一緒に住むという考えが当たり前だったと思うんですが、彼女は「彼」も「目標」も手放さないために、別居婚をアリだって考えているんです。
女の子がその想いを堂々とパートナーに伝えられるようになっている。さらにそれを番組として放送できているという点は、時代の変化を感じます。

――視聴者もそれを「特別なこと」と思わない時代がきていますよね。Rurikoさんはイギリスとフランスの在住経験がありますが、日本との違いを感じることはありますか?

Ruriko: イギリスに「ラブ・アイランド」という恋愛リアリティショーがあって……

RINA: 日本でいう『テラスハウス』とは比べられないくらい過激な番組ですよね。

Ruriko: テラハだと、2人で出かけるだけで“デート”ってザワザワして、それがトピックになるのですが、「ラブ・アイランド」だと、ゲームで普通にキスをしたり、眠る部屋も男女一緒。その上で何らかの感情は生まれるのか?カップルになるのか?みたいな見せ方なので、恋愛に対する感覚の違いみたいなものは感じますね。もちろんどちらもテレビ番組なので、それがリアルな国民性とか恋愛感覚とは言い切れないですが。

――そういうオープンさは、日本にもあってもいいじゃない!って思いますか?

Ruriko: どうでしょうか。恋愛についてのオープンさは人それぞれなのでなんとも言えないですね。イギリスの女の子たちって、露出度が高い人が多いんです。胸が強調されるトップスや真冬でもミニスカートだったり。日本に帰ってくると、そういう服装はしにくいなと思うので、ファッションにおけるオープンさみたいなものは、もっとあってもいいかなと思います。それは、“露出”という意味合いだけではなく、周りの目を気にせず洋服を楽しむという意味のオープンさ、ですね。

パリのヴィンテージファッションにインスパイアされる(RINA)

――RINAさんはいつも素敵なファッションやメイクですよね。何をチェックしてインスピレーションを受けているんですか?

RINA: 私はフランス映画にめちゃくちゃハマった時期があって、いろいろなヨーロッパ映画をたくさん見て、ファッションもすごく影響を受けました。パリ旅行ではヴィンテージショップ巡りもしました。生地の良さや繊細な作りに儚さを感じて好きなんです。
ワールドツアーで、パリのムーランルージュの隣の会場で演奏した時にも、お客さんの「礼儀正しいのに超盛り上がる」絶妙なバランスがとても温かくて。紳士淑女の大人の国だなと感じました。

Ruriko: 個人的には、フランスは意外と保守的な国だなという印象です。私が滞在していたのは、地方の小さな街だったので、パリは違うのかもしれません。
ファッションに対してはイギリスの方が自由さを感じます。フランスの女の子の「おしゃれ」は、赤い口紅にきれいなシャツにハイヒール、と美の基準がはっきりしていると感じました。
その点イギリスの女の子たちは、個性的な古着ファッションから、すっぴんでシンプルな人、フェミニンな服装だったり、いろいろなタイプの人がいるイメージ。
妊婦さんや女性へのサポートに関しては、フランスは手厚い印象です。ほかにも生理用品の種類が多かったり、そういうサポート面の心強さみたいなのは感じました。

10代の性教育分野で自分の活動を役立てたい(Ruriko)

――RINAさんは28歳、Rurikoさんは25歳と、これから30代に向かって歩んでいくわけですが、「こんな人になりたい」「こうやって生きていきたい」と思い描くことはありますか。

RINA: バンド組んでから13年間、ずっとメンバー4人で足並みそろえて、4人がいいと思った音楽を発信してきました。30代に向けて、音楽活動を軸にしつつ、もっと自分の個性や想いみたいなものを、伝える活動ができたらいいなと思っています。
私がRurikoさんの記事やZINEを読んで、フェミニズムの思想に触れることができたり、もやもやしたことにひとつひとつ名前がついているということ、同じようなことを考えている人が世界中にいるとわかっただけで心が軽くなったのと同じように、自分の考え方や生き方を伝えられる場所を作っていけたらいいですね。
普通の会話や当たり前の発信として、私のような“ガールズバンドのミュージシャン”がそれをやっていってもいいんじゃないかと思うんです。

Ruriko: 30代に近づいていくにつれて、もっと自分の考えや活動が誰かの役に立つようになればと思うようになってきました。
例えば10代の子たちの性教育分野などもそのひとつ。彼ら彼女たちは、世界が家と学校ぐらいで、ネットを通じて広い世界と繋がっていても、身近な大人に「こうだ」と言われたら信じてしまうこともたくさんあると思うんです。もっと子どもたちがいろいろな意見を聞ける環境を作りたい。具体的にどうやって活動や仕事にしていけるかわからないけれど、これからはそういう分野に力を入れていきたいと考えています。

RINA: とてもステキな目標ですね。世の中はどんどん変わってきていると感じているんです。10代20代の子が支持しているアーティストで、思い切りフェミニズムみたいなものを発信してる人は今はいないけれど、私がそうなっていくことで、いろいろな問題や議論をしなきゃいけないことを身近に感じてもらいたいという思いだったり。楽になれる場を提供したいんですよね。
それからは、発信だけじゃなく、ファンやリスナーが生きていて感じることを受け取ることも大事だなって思っていて。ステージで何千人というお客さんの前で表現するのとは別の形で、話せる機会をどうにかして作りたい!

――お二人とも、「今後の目標」が自分ではなく、他人や世の中という外側に向いていて、とても頼もしくて尊敬します!

RINA: 結果的にそれが自分のためにもなるんですよ。考えを発信したり、今日のような機会をいただけるのも、SCANDALというバンドにそういうイメージがない人にとって印象が変わるきっかけになります。
Ruriko: RINAさんはお会いして話してみると想像以上に気さくな方。「フェミニスト」「フェミニズム」という言葉を出していなくても、似たようなことを思っているんだろうなと勝手に思えました。きっとRINAさんみたいに、強い意志があって、やりたいこともあって、うずうずしている人がいっぱいいるんだろうなと、日本の女の子たちが、これからもっといい方向にいけるんじゃないかなと思いました!

現在肩書き無し。30歳の夏、港区での彼氏との同棲を解消、同時に8年マネージャーとして勤務した芸能事務所を退社する。ライター業ではお笑いやサブカルチャーに関するコラムをwebサイトに寄稿など。
フォトグラファー。北海道中標津出身。自身の作品を制作しながら映画スチール、雑誌、書籍、ブランドルックブック、オウンドメディア、広告など幅広く活動中。
スペシャル対談