Ruru Ruriko「ピンク」40

性を楽しく真面目に話すZINE(ジン)ができました

ちょっとモヤモヤした気持ちになったとき、読んでみてください。いい意味で、心がザワザワするフォト&エッセイ。今回は12月に発売されるRurikoさん渾身の「セックス・ジン vol.2」について。

●Ruru Ruriko「ピンク」40

みなさんはZine(ジン)ってご存知ですか?
Zineとは、小数部で作られた個人誌のことで、誰もが好きなように自分で作れる雑誌です。
Zineの魅力は、何でも自分の好きなようにしていいこと。手作りの人もいれば印刷会社に頼む人など作り方はさまざまで、内容も個人の自由がぎゅっと詰まった雑誌です。

私は友人のまりあと、“性を楽しく真面目に話す”をコンセプトにした、性について丸ごと一冊の『セックス・ジン』を作っています。

もともと性に興味があった私たちは、タブー視されているけれど大切なこのトピックをもっとカジュアルに、たくさんの人に知ってほしい、性に関する情報を話せる場を作りたいと思い、Zineとトークイベントを去年から始めました。
Zineの内容は、性に関するさまざまな分野のエキスパートへのインタビューやSNSで募集をかけて集まったアート作品やコラムなど。イラストや写真などのアート作品も入れることで、クリエイティブでビジュアルも楽しめる、手に取りやすいZineを目指しました。

去年の12月に初めて『セックス・ジン』発売し、トークイベントを都内で開催しました。用意した50部が全て売り切れ、80名以上の方にイベントに来ていただきました。初めてのイベントだったので、もしかしたら友達10人くらいしか来ないかも?と心配しながらの開催だったのでドキドキでしたが、成功してとてもうれしかったです。

去年発売した「セックス・ジンvol.1」

今年は第2弾。12月14、15日の2日間発売記念イベントを開催します。
今回は”和”をテーマに、3人の性に関する活動をされている方にインタビューし、16名から集まったイラストやコラムに加えて、私たち2人の記事も掲載しています。当日はインタビューゲスト3名とのトークセッションやDJ、ライブペインティング、古着やアート作品の販売ブースなどもあり、前回よりパワーアップしています!

今回の「セックス・ジン vol.2」の表紙写真のイメージは、今時のイケてるギャル。
SNS時代のギャルを考えて、私が真っ先に思いついたのは、アメリカの有名セレブKylie Jenner(カイリージェンナー)でした。若い女の子がセクシーなセルフィーや写真をSNSに投稿するのは、もはやめずらしくなくなってきた現代ですが、セクシーセルフィーといえば、私はカイリーを思い出します。

モデルは私が思う、今時の日本のイケてるギャルのお友達に頼んで撮影しました。
女性が自ら性的な写真を載せることは、自身を性対象化しているという意見もありますが、私自身は女性の身体はとても美しくて好きです。
性対象化しているのかもしれないし、ナルシシズムかもしれないけれど、それで女性たちがお互いに自分たちの身体を美しいと思えるのは素敵なことではないでしょうか?撮影ではきちんとモデルに同意をとって楽しく撮影し、私もモデルも納得した写真を使っています。

性の話はタブー視されることが多く、下ネタでしか悩みを共有できなかったり、正しい情報を手に入れるのは未だに難しいと感じる人も多いと思います。実際にZineの活動を始めてから「生理用品にこんなに種類があるとは知らなかった」「セックストイは気になっていたけど、周りに聞く人がいなかったので勉強になった」などと言ってもらえるようになりました。

私たち自身もまだまだ性について知らないことがたくさんあるからこそ、インタビューや応募作品を通して、「知らなかった!これはみんなに知ってほしい!」ということをZineを通して伝えていきたいと思っています。

今回は、春画について活動する春画ールさん、性教育とコンドームについて活動するコンドームソムリエAIさん、男性ヌードを描く画家の木村了子さんをゲストに迎えています。
ゆっくりとみんなで和気藹々とおしゃべりしながら楽しむイベントになる予定です。未成年のお客さんもいるので、エロい雰囲気ではなく、カジュアルにヘルシーな雰囲気になることを心がけています。普段は性の話はちょっと苦手だなという方もよかったら、この機会に足を運んでいただけたらなと思います。

18歳の時にイギリスへ留学、4年半過ごす。大学時代にファッション、ファインアート、写真を学ぶ中でフェミニズムと出会い、日常で気になった、女の子として生きることなどの疑問についてSNSで書くようになる。