自分を変える、旅をしよう。

マサイ族男性からの求婚!旅は知らない世界へ連れていってくれる

旅によって人生が変わった人や、旅を通した生き方をリーマントラベラーの東松寛文さんが紹介する「自分を変える、旅をしよう。」5回目は、学生時代の一人旅がきっかけで、旅の魅力を知った女性が登場。無類のアフリカ好きの彼女がリーマントラベラーを知ったきっかけとは?
自分の悩みのちっぽけさに気付いた、アフリカ一人旅 一人旅を経験して“誰かと行動しないと不安になる私”はいなくなりました

●自分を変える、旅をしよう。#5 ぴきちんさん(28)後編

リーマントラベラーの東松寛文です!前回に引き続き、アフリカが大好きな女性のお話です。社会人になっても有給を100%取得して旅を続けているといいます。旅を続けるコツからその先の夢や目標まで伺いしました。

リーマントラベラー東松(以下、――): アフリカには、そんなに何回も行かれているんですね。

ぴきちん: 初ケニア以降アフリカに魅了され、社会人になった後も長期休みを利用してアフリカ7カ国を訪れました。国内外問わず旅は好きですが、中でもアフリカは特別で、リピートしてしまいます。
なんと、マサイマラ国立公園のガイドをしてくれていたマサイ族のジャクソンに「結婚してこのまま一緒にマサイマラに残らない?」と求婚されたこともあります。彼には第二夫人までいたので、このままだと私は第三夫人。ネタとして結婚してみようかな?とも思ったのですが、すでに日本人女性でマサイ族と結婚している方がいて、目新しさもないのでお断りしました。ケニアでは彼以外にも3人に求婚されました。

――おお、それはモテモテですね!

ぴきちん: それともうひとつ、ケニアの小学校を見学させてもらった時のこと。きれいな制服を着ている小学校を一通り案内してもらったのですが、先生から「このなかの好きな子を日本につれて帰っていいよ」と言われたんです。最初は全く意味がわからなかったのですが、ケニアよりも日本で育ったほうが幸せだから、という意味で本当にびっくりしました。日本で生まれ育つということは、世界的に見てかなり恵まれていることなんですよね……。

マサイマラ国立公園で出会ったライオン。やっぱり迫力満点!

――ところで、僕のことを知ったキッカケは何でしたか?

ぴきちん: 私が旅好きなことを知っている友達から「リーマントラベラーって知ってる?」と教えてもらいました。サラリーマンをしていても毎週末旅に出られるんだ!すごい!と思った記憶があります。

――ぴきちんさんは社会人になって、すぐに旅に行けましたか?

ぴきちん: 新卒でリクルートに入社しました。みんなよく働く会社だったのですが、わたしが所属していた部署の部長が毎年夏休み以外に1週間休んで、電波が届かない離島に行くような人で、「有給はちゃんと使え!」という言葉を信じて新人の頃からいろいろなところに行っていました。おかげで、1年目から京都、大島、三重、西表島、スリランカ、シンガポールに行き、有給取得率は100%でした(笑)。営業という職種柄、自分で業務を調整できるのも良かったです。

――すごいな!社会人として、旅に出るようになって、変わったことはありましたか?

ぴきちん: 旅の予定をたてることで、それまで仕事を頑張ろう!と思うようになりました。さらに、仕事を休みやすくするために、旅好きなことを社内でもアピールしています。SNSでも旅好きブランディングをしているので、それだけ旅が好きなら行っておいで!と言ってもらいやすい環境づくりを心がけていますね(笑)。

ナミビアのナミブ砂漠。赤い砂と青い空のコントラストが美しい!

――旅好きブランディング効果バツグンですね。会社に勤めながら、旅を続けるコツはありますか?

ぴきちん: 一番の懸念はお金だと思います。幸い実家暮らしだったので、お金は貯めやすい環境でした。また、お酒が苦手なので、行きたくない飲み会は断ったり、二次会に行かないキャラを確立し、必ず一次会で帰ります。さらに、洋服はメルカリで古着を購入して、節約することを心がけていました。

――それは徹底していますね。社会人になって旅のスタイルは変わりましたか?

ぴきちん: 学生時代と違って、友達と休みの予定も合わないし、予定が会ったとしても行きたい場所が違うことも多くなりました。自分の予定で気も遣わずに好きなところに行けるので、一人旅をするようになりました。アフリカも半分以上は一人で行っています。

過酷な山登りの後に出会った、ルワンダの野生のマウンテンゴリラ

――ぴきちんさんにとって、"旅"とは何ですか?

ぴきちん: 旅とは「自分の知らない世界を知れること」です。旅では自分が経験したことがないこと、想像すらしていなかったことに出くわします。
ナミビアのナミブ砂漠で過ごした夜は地平線まで星がくっきり見え、プラネタリウムは本当の空の様子を再現しているのか!と感動したり、最近行ったルワンダでは野生のマウンテンゴリラに会いに過酷な山登りをしました。ようやく会えたゴリラは神秘的で、まるで人間を観察しているように感じました。
海外での体験やインプットは、日本での仕事には一見繋がりがないように思えますが、かなり役立つことも事実です。来月も自分の知らない世界を見に行くために、アフリカに足を運ぶ予定です。

――ぴきちんさんの夢や目標を教えてください。

ぴきちん: いままで海外生活は、旅や短期留学しか経験したことがないので、一度住んだり働いてみたいと思っています。また、旅のよさ、アフリカのよさをもっと発信していき、少しでも多くの人に興味を持ってもらいたいです。
ルワンダの動画がTiktokでバズリ、3つも100万再生超えしたので、中高生にとって今まで身近でなかったアフリカに興味を持ってもらえたのもうれしいです。

自分の悩みのちっぽけさに気付いた、アフリカ一人旅 一人旅を経験して“誰かと行動しないと不安になる私”はいなくなりました
平日は激務の広告代理店で働く傍ら、週末で世界中を旅する「リーマントラベラー」。2016年、毎週末海外へ行き3か月で5大陸18か国を制覇し「働きながら世界一周」を達成。地球の歩き方から旅のプロに選ばれる。以降、TVや新聞、雑誌等のメディアにも多数出演。著書『サラリーマン2.0 週末だけで世界一周』(河出書房新社)、『休み方改革』(徳間書店)。YouTube公式チャンネルも大好評更新中。
リーマントラベラー

Pick Up

ピックアップ