旅に出れば出るほど、ハプニングを「最悪」から「最高」に変えられる
●自分を変える、旅をしよう。#6 みなみさん(31)後編
リーマントラベラーの東松寛文です!前回に引き続き、世界一周を終えたばかりの女性のお話です。一人旅のハプニングを経験して人間的にも大きく成長したみなみさん。世界一周を終えても、まだまだ行きたい国、知りたい国がたくさんあるのだといいます。
リーマントラベラー東松(以下、――): 世界一周で一番印象に残っていることはありますか?
みなみさん(以下、みなみ): 世界一周中はどんな国に行っても困った時に誰かに助けてもらったり、親切にされることが本当に多く、優しすぎて思わず涙が出ることもありました。
―― 一人だと不安だし、より優しさが身にしみますよね。
みなみ: そうなんです。例えば、中米の中でも治安が悪いと言われるエルサルバドルで、バス乗り場がわからず困っていたら、「右手を貸して。バス停の番号を書いてあげる」と私の手のひらにペンで文字を書いてくれたんです。それでもわからず、手のひらを見せながら歩いていたら「左手を貸して」と言って、別の人がもう一方の手のひらにまた文字を書きだして。「両手を見せながら歩きなさい」と言われて、両手を見せながら歩いていたら、いろいろな人が「あっち!」と教えてくれたのはすごくいい思い出です。
治安が悪い国でも、実際に現地に行くとその国に住む人の優しさを感じることがたくさんありました。
―― たくさん旅をされていますが、僕のことを知るキッカケは何だったのでしょうか?
みなみ: 世界一周中に友達から「リーマントラベラーって人知ってる?この人働きながら世界中を旅していて面白いんだよ」と聞いたのがきっかけです。
「世界一周=退職」はマストだと思っていたので、「何者なんだ……?!」と驚きました。
――ありがとうございます(笑)。リーマントラベラーを知ることで、旅のスタイルや普段の生活で変化したことはありましたか?
みなみ: 休みをしっかり取るために普段の仕事をより一層頑張るようになりました。週末に無理やり旅行を入れてしまえば、限られた時間の中で仕事を終わらせなくてはいけないので、その結果、効率的に仕事ができるようになるという考え方がすごく好きです。
実際は残業をしてしまうこともあるのですが、その考えを意識するようになりました。
――仕事は効率的に!いい考えでしょう(笑)? 旅に出るようになって、変わったことはありますか?
みなみ: まず、旅でも仕事でもハプニングを楽しめるようになりました。旅に出るまではマイナス思考だったんですが、旅に出れば出るほどプラス思考に変わっていきました。大きなハプニングがあっても、その方が記憶に残って楽しめたり、そのおかげで出会えた人がいて、結果オーライとなることが多かったです。何回か経験していくうちに、普段からハプニングが起きると「最悪」ではなく、「おお、盛り上がってきたー!」と思うように変わりました(笑)。
――いいですねー!そう思えるのも旅先で出会った、親切な人たちがいるからっていうのもありますよね。
みなみ: そうなんです。そのおかげで日本でも、困っている外国の方がいたら積極的に声をかけるようになりました。言葉がわからない国で起こるハプニングはすごく不安になることを身を以て知ったので、私が世界中でしてもらった親切をちゃんと恩返ししたいんです。
――ところで、みなみさんにとって“旅”とはなんでしょう?
みなみ: 私にとって旅とは「全ての欲を満たしてくれるもの」。自分を変えたい、知らない世界を見たい、友達を作りたい、歴史を学びたい、働きたい……。旅行中に私がやりたいと思ったことで、叶わないことはありませんでした。だから旅はやめられないし、これからもやりたいことがある限り、私は旅に行きます。
――これからの夢や目標を教えてください。
みなみ: 時期と場所はまだ考え中ですが、民泊をやりたいと思っています。今までは旅に出る側だったので、私が旅人を受け入れる側になりたいんです。そこで世界中のいろいろな国の人と出会って、自分の知らない世界をもっと知っていきたいです。
――最後に、夢だった世界一周を終えて、次に行きたい国はありますか?
みなみ: アイスランド、ジョージア、南極は絶対行きたいです。この3カ国は行った人たちがこぞって絶賛していたところだし、自然好きにはもってこいの場所らしいので興味津々です。アイスランドではただただドライブがしたいし、ジョージアではお酒を楽しみながらのんびり、南極では氷河とペンギンが見たい!次の旅に向けて、仕事と貯金をがんばります(笑)。
――旅で出会った世界中の人からポジティブパワーをもらって進化し続けるみなみさん。僕も負けてられない!これからも素晴らしい旅を続けていきましょう!
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