「職場の和を乱す」と言われ、旅好きを隠していた私が変わったきっかけ
●自分を変える、旅をしよう。#4 関東あかねさん(36)前編
リーマントラベラーの東松寛文です!今回ご紹介するのは、もしかしたら僕よりも旅好きかもしれない!?女性のお話です。自由に旅しているように思える彼女にも、なんだかモヤモヤとしたお悩みがあったようで……。
結婚「しなかった」と言うために好きなことに打ち込もう
リーマントラベラー東松(以下、――)関東さんとは以前から面識がありますが、ガッツリとお話を聞くのは始めてですね。今はフルタイムで働かれているんですよね?
関東あかねさん(以下、関東): はい、ずっと金融業界で働いています。全国転勤ありの職種なので3〜5年スパンで異動があり、現在は東京の本社勤務。社歴の半分は営業もしています。
――業界としては固め!僕以上に無類の旅好きというイメージの関東さんですが、学生時代から旅をしていたんでしょうか。
関東: 学生時代はそこまででもありませんでした。入社3年目の時に、月曜に自宅を出て地方へ出張して金曜に帰ってくるという仕事ばかりになって、その時にふと「人生は旅だな」と思ったんです。それをきっかけに、ほぼ毎週末国内をまわるようになりました。
地図帳やインターネット、雑誌や新聞記事などで面白そうなワードを見つけては、週末の旅程を考えるのが楽しくて。その流れで「国内旅行業務取扱管理者」の資格を取り、なんやかんやと旅をするうちに47都道府県を制覇。それとほぼ同時に、長く付き合っていた彼氏にフラれ、32歳で独身彼氏なし状態で放り出されました。
もう恋の仕方も忘れてしまっていたため「これは結婚は無理かもしれない……」と思いました。だからこそ、結婚「できなかった」ではなく、結婚「しなかった」でいるために、「ずっと好きなことをしていよう!」と決意。そこから、海外にも飛び出すようになりました。
その頃からでしょうか。旅つながりの友達がたくさんできて、友達からいろんな話を聞いて、私もまだまだイケる!と。さらに、旅にアクセルを踏んだ気がします。
――す、すごい行動力!47都道府県制覇は至難の技ですよ!「ずっと好きなことをしていよう!」は、すごくわかりますね。でもそんなに旅に行っているということは、休みが取りやすい会社なんでしょうか?
関東: 正直、上司によるところが大きいですが、元来休みにくい会社だと思います。今の上司はフットワークが軽く理解がある方なので、「どんどん休んでいいよ、次はどこ行くの?」と言ってくれますが、そんなに休めるほど暇ではないし、もちろん周りの目もあるし、もともとは休む事に苦言を呈されることの方がずっと多かったです。
SNSの普及も手伝って私が旅好きと知っている人が増えたので、だいぶ話はできるようになりましたが、会社で「旅好き」を隠している時期もありました。相手によっては、今でも隠しています(笑)。
上司から「職場の和を乱す」とまで言われた
――おっと、そうなんですね。じゃあ、今の上司の方につくまでは、かなり息苦しさを感じたことも多かったんじゃないでしょうか。
関東: ですね。周りの目、価値観の差がすごく気になってしまって。小さい頃から「世界ふしぎ発見!」を見て育ち、世界史が大好き。趣味で世界遺産検定も持っていて、風化したり破壊されたりする前に憧れの遺跡を見てみたいという気持ちで世界へ飛び出しました。でも、当時は職場で理解を得ることは難しかったです。
当時は営業部に所属していて、自由に、かつ計画的に休みを取る風土はありませんでした。休みが取れたとしても二言目には皮肉まじりに「よくそんなにお金あるね」と。働き方改革が叫ばれるこの時代に、上司には影で「職場の和を乱す」や「反逆因子」とまで言われていたんです。
誤解を恐れずにいえば、仕事は手を抜かず一生懸命やってきたし、出世欲もあります。しかし、私の行動が、ともすれば私の仕事の価値をも下げるものになりかねない状況でした。おそらく周りが思っている以上に、旅好きであることが自分を悩ませていました。
それから、同じタイミングで30代女性によくある“年齢の壁”にも人並みにぶち当たり、行き場のない焦燥感にも苛まれて……。
と、ぱっと見は旅好きで明るく生きていましたが、こんな行き場のないストレスを抱えながら過ごしていました。
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一見、好きなことをしていて充実しているように見えても、心の中はモヤモヤ。そんな関東さんが、リーマントラベラーに出会って変わったこととは?後編に続きます!
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