●離婚してもいい

実はあなたのとなりもバツイチかも?離婚って、ふつうのことだよ

「離婚」って悪いこと?いえいえ、そんなことはありません。「離婚したいけど…」と悩んでいる方の気持ちをちょっと明るくする、編集部員のコラムをお届けします。

●離婚してもいい

隠してるわけじゃないけど、言う機会がないだけ 

 バツイチです、と言うとだいたい驚かれますが、別に隠しているわけではありません。ただ言う機会がなかっただけで。聞かれたら答えるし、まったく恥じているわけではないし。「離婚したいけどどうしよう」という友人に「私バツイチだから全然気にすることないよ」と言って励ます時に、初めて発覚したりする場合もあるぐらいです。

 実はバツイチの人って、かなりたくさんいるのではないかと思います。思います、ではなく、実際にたくさんいます。厚生労働省の統計では、1年間に結婚したカップル数と、離婚したカップル数は3:1というデータも。「離婚する」ことは全然一大事ではないぐらいには一般的です。あなたの仲良くしている夫婦も、実は片方、もしくは両方が再婚、なんてこともあるかもしれません。ただ、言わないだけで。

 じゃあなぜバツイチだと言わないのか。それはまあ、「必要ないから」でしょう。だって、初対面の人に「私彼氏いるんですよ」っていきなり言わないですよね?それと同じ。結婚とか離婚の話になったら、全然抵抗なく言いますけどね。

離婚しても死にゃしないよ

 離婚しようかどうしようか迷っている人に言いたいのは、「離婚しても死にゃしないよ」ということ。まあそうはいっても、世間の目、気になります。友達からの評価、気になります。親を悲しませたくない、確かに。

 ですが!最終的に自分の人生をコントロールするのは、自分。友達だって、家族だって、あなたの人生に責任をとってはくれません。ましてや世間など、もってのほか。「離婚したいなあ…」なんて思いながら過ごしている時間って、自分を不幸にしていると思いませんか?

 私は26歳の時に結婚しました。理由はズバリ「結婚したかったから」でしょうか…。あとは親が病気になり、ウェディングドレス姿を見せたい、という気持ちもちょっとあったかもしれません。若さゆえ、何も考えず突っ走っていた気がします。

 勢いでしてしまった結婚、交際期間も短く、籍を入れてから同居を始めたので、正直どんな人か…というのをちゃんとわかっていなかったのです。一緒に暮らしてみて、次第に明らかになる夫(元)のだらしなさ。タバコをやめると言いつつ、「会社の人がみんな吸っているから」とやめられない。倹約すると言いつつ、突然新しいPCを買ってくる。などなど、上げたら枚挙に暇がないのですが。決定的に「離婚しよう」と思った原因は、結婚1年半ほどでやってきました。

実家との電話で「来年ぐらいには…」

 当時、私は家族の介護を終え、本格的にフルタイムの仕事に復帰しようとしていた頃。夫(元)が実家と電話していました。狭い家だったので、聞くとはなしに聞こえてしまう会話。その中で彼が言ったのです。「まあ来年ぐらいには、孫の顔も見せたいと思ってるし」

 ゾッとしました。比喩ではなく、全身に鳥肌がたった瞬間。は?何言っちゃってんの?子どもの話なんて2人でちゃんとしたこともないのに?そしてその時気づいたんです。私、この人と3年後ですら一緒にいるイメージがない。あ、この人、私の人生にいらない人だ。

手放したからこそ手に入るもの

 幸か不幸か?実家と自転車で5分の距離に住んでいたので、その次の日にとりあえずの荷物をまとめて、サッサと引き上げました。当然ですが、夫(元)は「意味がわからない」となかなか納得せず、母親も「なんで戻ってきたの」と私を責め、針のむしろのような日々をしばらく過ごしました。が、私の決意が固い、翻意できないとわかると、ようやっと離婚に同意してくれました。この間半年、長かった。

 離婚届を出したあとは「もう恋とかしばらくいいや」というモードで、1人を楽しもう!と思っていました。だけどなぜかそういう無欲な時に限って、出会いがやってくるもの。離婚後3ヶ月で今の夫に出会い、交際3年を経て再婚しました。

 今の夫はとても気遣いがあり、素晴らしい!と思える人。友達から「理想の夫婦」なんて言われたりもしています。前夫のときは友達に紹介しようなんていう気持ちは起こらなかったのに、積極的に友達に紹介したりもしています。

 今の結婚に悩んでいる人は、思い切って「断捨離」してみるのもありなんじゃないかな?と、経験者としては考えております。

朝日新聞バーティカルメディアの編集者。撮影、分析などにも携わるなんでも屋。横浜DeNAベイスターズファン。旅行が大好物で、日本縦断2回、世界一周2回経験あり。特に好きな場所は横浜、沖縄、ハワイ、軽井沢。
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