植草美幸流 婚活理論33

今年の婚活トレンドは“心の距離を縮めるデート”おうちやスパで夫婦気分に! そして…

コロナで物理的にも心理的にも人と距離ができて――。こうした思いをお持ちの婚活中の方は多いと思います。ただ、政府は新型コロナウイルスの感染症法上の分類を5月8日に「5類」に移行する方針を決めるなど、今年は“日常”が戻りそう。「では、どうすれば?」という悩みに昨秋、新刊『結婚の技術』を上梓した東京・青山の結婚相談所マリーミー代表で恋愛・婚活アドバイザーの植草美幸さんが答えます。
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戻りつつある日常、卯年の婚活キーポイントは…

2023年に入り、コロナで失われた日常を取り戻す動きは広がっています。これは婚活中の男女にとっても同じです。

しかし、ソーシャルディスタンスが当たり前になり、リモートワークも普及した今、人と人の関わりは依然として希薄で、婚活中の男女も心理的・物理的な距離を縮めることに遠慮する状態が続いています。
“緩和”に向かう今年の婚活に必要なことを聞かれると、私は「“心の距離”を縮めること」と話しています。

それでは具体的にはどうすればいいのか――。
コロナ禍前までの婚活デートは、レストランやバーでのお食事デート、もしくは、水族館やショッピングなどのおでかけデートが王道とされてきました。今後も同じでいいのでしょうか。

ただ出かけたり、食べたり、飲んだりするのではダメだと私は考えています。それだと、相手がどんな結婚観を持っているのか知ることが難しく、結婚生活もイメージできず、時間だけが過ぎてしまうからです。

今年の婚活デートでは、リハビリを兼ねて、しっかりと膝を突き合わせ、結婚生活をイメージし、「“心の距離”を縮めること」が、とても重要です。

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相手との距離を縮めるデートとは…

そこで私がおすすめしているのはおうちや、スパといった空間でのデートです。

2020年のコロナ禍の初期には、初の緊急事態宣言が発出され、ステイホームを余儀なくされました。その後も飲食店の営業時間が制限されたり、酒類提供が控えられたりという時期もあり、デートをする場所自体が少なくなったし、出かけることも躊躇しがちになりました。そこで私は、コロナ感染が比較的落ち着いている時期には、検査を受けたり、感染対策をしっかりしたりしているカップルに対して、おうちデートなどを提案。成婚率が高まりました。

訝る向きもありましたが、私は「おうちへ行く=体の関係と思っていませんか? デートをする場所が少なかったり、どこかに行くのを躊躇ったりしているなら、おうちで食事やお茶をしたっていい。ルール違反はしないと信じて、送り出しましょう」と言っていました。

結婚相談所は、女性を守るために婚前交渉を禁止しています。だからおうちデートに消極的な理由はわかります。しかし、身元がしっかりした会員さん同士でしたら、そこまで頑なになることない。状況に応じたデートを提案すべきだと思ったのです。

その結果、私はおうちやスパといった空間でのデートこそが、距離を縮めたいカップルにこそ、オススメだと考えるようになりました。

それでは、実際にどんなデートをすると距離が縮まるのでしょうか? 私が現場でおすすめしている3つを紹介します。

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おうちで家ごはんや家事デート

おうちデートでは、特別なことをする必要はありません。仕事帰りに待ち合わせをして、スーパーマーケットに行き、どちらかの家で、ごはんを一緒に作り、食事をとる。“夫婦”のようにして過ごすことで、結婚生活を想像できるのです。

一緒にスーパーに行くと、それぞれの商品に対して、いくら支払うのかといったお金の使い方や、どういったジャンルを買うかといったことがわかります。これは価値観と言ってもいいでしょう。だから、相手を見定めるいいチャンスにもなります。

買い物と料理を一緒にすれば、相手の家事力や生活力、協調性も見え、お互いの衛生観念も露わになります。これらがわかれば、お気に入り同士だと距離が縮まることは必然。お互いの家事力がわかれば、結婚後の家事負担について話し合うきっかけにもなるでしょう。

相手をあなたのおうちに呼ぶときには最低限の留意点も。それは異性を感じさせるアイテムの扱いです。元彼の私物を撤去するのはもちろんですが、将来のためにペア食器などを事前にそろえている、というのも準備万端に見えるので、悪印象。食器や調味料は足りないくらいが生活感があっていい。いずれにせよ、無理に取り繕うとすると、ボロが出ますので注意してください。

ホームパーティーでグループデート

日常が戻ってからは、おうちデートを重ねた後のお家でのグループデート、つまりはホームパーティーをしてみるのもいい。お互い気の合う友達を2~3人ずつ誘ってみましょう。

ポイントは二人で会うのではなく、第三者を入れるという点。相手の、あなた以外の人への話し方や、気遣いなどを知れます。

ただし、誘うメンバーは交際していることをひがむ同性は避けて、信頼できる人にしましょう。長く付き合っている恋人がいる人や既婚者を呼べれば、いろいろと教えてくれてメリット大。仲良しの姉や妹など、姉妹でも小姑のようにならなければOKです。

ホームパーティーのほかにも、バーベキューやピクニックをグループでやってみるのもオススメです。これまで在宅勤務で家にこもりがちだった方は、気持ちを外に向けてみると、自然と明るくなり、心の距離を縮めやすくなります。アウトドア、ピクニックなどの自然と一体となるような健康的なデートも人気です。

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今年のトレンドはスパ

サウナや岩盤浴などに一緒に行く、スパデートも再注目されています。 昨年12月にお笑いコンビ「サバンナ」の高橋茂雄さん(46)が、16歳年下のタレントの女性と共通の趣味であるサウナを通じて親密になり、結婚したと報じられました。

今年春には、東京・西麻布に豪華エジプト風のサウナ・スパ施設「テルマー湯 西麻布」がオープン予定で、スパはまさにトレンド。以前からある東京ドームシティの「LaQua(ラクーア)」の温浴施設など、こうしたラグジュアリー感のある施設がデートには最適です。

スパデートでは着飾って魅せることはできないからこそ、“素顔”を自然に見せることになる。それに髪をアップにしたり、汗をかいたりしている様子や、岩盤浴用の湯あみ着姿などは新鮮に映りますし、自然と距離も縮まります。
それに、スパや温浴施設に行って“素顔”を見ることで、相手があなたの“心のお風呂”になってくれる人か否かも確かめやすいはず。

さらに多くのスパ施設にある、個室やソファスペースなどでは自宅のリビングで過ごすような感覚にもなれる。外食や買い物中の会話よりも、お互いの深いところに向きあうことができるでしょう。

一歩踏み込み、心を開きあうデートを!

2023年は環境的にも食事デートより一歩、踏み込むデートをしやすくなります。そして距離感を縮めるデートをすることで、結婚後の生活を想像し、実感できるようになります。

ぜひ、試してみてください。応援しています。

「彼氏あり/なしは関係ありません」 絶対に結婚したい人がクリスマス当日にすべきこと、これだけは!

『結婚の技術』

著:植草美幸
発行:中央公論新社
価格:1760円(税込)
結婚相談所で1000組以上の成婚の実績を持つ著者が、現場やメディアで反響を呼んだ効果的な言葉を届ける、1冊です。

結婚相談所マリーミー代表取締役、恋愛・婚活アドバイザー。 1995年にアパレル業界に特化した人材派遣会社エムエスピー設立。2009年、結婚相談所マリーミー設立。自ら婚活している男女にアドバイスし、成婚に導いている。セミナーの開催、テレビやラジオも多数出演。著書に『なぜか9割の女性が知らない婚活のオキテ』『男の婚活は会話が8割「また会いたい」にはワケがある!』『モテ理論』など。
植草美幸流 婚活理論