K-POPゆりこさん「旅をしていなかったら、私の人生は全く違うものになっていた」
●自分を変える、旅をしよう。#28 K-POPゆりこさん 後編
リーマントラベラーの東松寛文です! 閉塞感が漂う田舎出身という、K-POPゆりこさん。大学進学を機に一人暮らしを始めても、周囲に劣等感を抱いたり、夢中になれることがなかったりしたことを、インタビュー前半でお話いただきました。後編では、旅をする中で感じることなどを聞いていきます!
東松寛文(以下、――): 旅をするようになって変わったとことはありますか?
K-POPゆりこさん: 生まれも育ちも日本の自分が、韓国の言葉を覚え、さらにエンタメに関わる仕事に就くとは思いませんでした。18歳の時に海外に旅行していなかったら、20代で韓国に行かなかったら――。私の人生は全く違うものになっていたでしょうね。
これまで旅したのは台湾やカンボジア、スペイン、オーストラリアなど13カ国の20都市ほど。
旅をしたことで、「いざとなれば、どこでも生きていける」という自信もつきました。自分を少しだけ生きやすくしてくれていると思います。
一方、変わらなかったことは、英語力です。海外旅行の帰りの飛行機で、「次の旅行までは絶対話せるようになろう」と毎回思うのですが……全く上達しません。ズボラな性格なので、英語圏に住まない限り習得できなさそうです。
――たくさんの国に行っているのですね。
ゆりこ: 私にとって、旅は「自分のためだけに生きられる、大事な時間」なんです。
普段の生活って、周囲からの視線や要望、空気など、何かしら影響を受けていると思うんですね。行く場所や食べるものなど、自分の心の向くままにできることって、あまりなくて。
旅をする中でも、飛行機のディレイや言葉の不自由さにヤキモキしたり、写真よりボロいホテルに落胆したりすることは、もちろんあります。でも、「自分が選んでこうしている」「私が望んでここに来たのだ」と思えるので、ストレスはあまりなくて。むしろ「面白い」とさえ感じるので、旅マジックですね。
慣れない土地や文化からしかもらえない「教え」や「ヒント」もあると思っています。
もし映画やドラマ、音楽など何かしらの媒体を通じてしか韓国に触れていなかったら、韓国文化に携わることを生業にしていなかったかもしれない。
現地の人と出会い、同じものを食べ、その価値観に触れたからこそ、自分がやりたいことは「これだ」と確信できました。
――リーマントラベラーを知ったきっかけは何だったのでしょう。
ゆりこ: 東松さんの著書『サラリーマン2.0 週末だけで世界一周』を紹介する記事を見て知りました。本を読ませてもらって、Twitterをフォローし、フォローバックしていただいて……。
私にも、日本で会社員をしながら、週末にソウル滞在を繰り返していた時期があったんです。韓国よりも遠くの国々に行っている東松さんを知り、「そんなことができるのか」と希望を感じました。
年齢を重ねるごとに、無意識に何かを諦めてしまうことって増えるじゃないですか。でも、東松さんは、サラリーマンであることを枷にせず人生をフルに楽しんでいる。その姿を見て、「もっとアグレッシブに、自由に動いてもいいんだな」と思えるようになりました。
実は最近、東松さんのYouTubeをきっかけに、国内旅行にも目覚めて。日帰りや1泊で行ける温泉や観光地巡りをするようになりました。
隣県に意外な穴場があったり、お取り寄せしたくなるほどのグルメに出会ったり……これまで私は海外ばかりに目を向けていましたが、灯台下暗しだったと気づかされました。
――国内外で旅行を楽しんでいるのですね。次に行ってみたい旅先は?
ゆりこ: モロッコ、サンクトペテルブルク、そしてエンタメの聖地ハリウッドとロサンゼルス……コロナがなければ、この2年間で行っていた場所です。
予約していた宿をキャンセルせざるを得ない時の悲しさと言ったら……。「コロナが明けたら、ぜひ泊まりに来てくださいね」とメッセージをくださったホテルもありました。
いつになるか分からないけど、きっと行けると信じています。
そして、ソウルの街には必ず戻りたい、とも。韓国旅行はライフワークですから。
――これからの夢や目標を教えてください。
ゆりこ: 韓国エンタメをテーマに、本を出版したいです。
半年でも1年でもいいので、海外生活をもう一度経験したい思いもあります。再び韓国で暮らすのもいいし、ニューヨークにも興味があります。
若者に混じって語学学校に通い、カフェで宿題をして、夜はミュージカルや映画を見たり、記事を書いたり……そんな日々、最高じゃないですか。
40代、50代になってもいいので、叶えたいです。
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