身長190㎝の東啓介さん「なんでこんなに大きいんだろうって、悩むことある」
渉先生、似てる部分ある
――『ウチの娘は、彼氏ができない!!』(ウチカレ)で、天然で穏やかな“イケメン整体師”の渉周一先生を演じています。渉先生と東さんの共通点は?
東啓介さん :まず、渉周一先生は天然ですが、僕自身はそうじゃないと思っています(笑)。ただ、忘れ物をしがちで、抜けてるところはあるので、その点は似てるかもしれません。身長が190センチあるので、頭や脚を色んなところにぶつけちゃうのも同じですね。
でも、ドラマであった「小学生の時にウサギ小屋の前で約束を交わした女の子は、忘れてはいけない人」みたいな話を突然し始めるような独特さは、僕にはありません(笑)。
彼って本当に面白い子ですよね、一言では言い表せない。両親を亡くし、叔父に育てられていて、実はすごく複雑なのに。人って面白いなと思わせてくれる役です。
――忘れ物、よくするんですか。
東 :財布は3回に1回は忘れます。自宅を出る時や楽屋から出かける時とかにですね。支払いができるアップルウォッチを身につけてるので、財布を忘れても電車に乗れるし、買い物もできるんですよ。翌日、朝起きて準備中に「財布、あれ?ないぞ?」。時間ないから諦めて楽屋にいくと、置いてあるんです。
携帯もよく忘れますね。スタイリストさんに「携帯忘れないように、近くに置いときますね」って言われて、「ありがとうございます」って言いながら着替えて。「お疲れ様でーす」って家に帰ったら……忘れてるんです(笑)。
身長、まだ伸びてるかも
――ぶつかってしまうというのは日常茶飯事なんですか?
東 :昨日も3回くらいぶつけました。舞台のセットにタクシー会社のドアがあって、普通に屈んで通ろうとしました。そう、僕はちゃんと、屈んだんですよ(笑)。でも、頭ゴーンってぶつけて。本当に、距離感が難しいんですよね……。
――身長はいつ、高くなったのですか?
東 :中学の3年間で30センチ伸びました。でも、190センチになったのは最近。20歳になってからも地道に伸び続けています。成長は今も止まってないかもしれなくて、更に大きくなるかもしれない。背が高すぎて色々不便なので、日本から離れた方がいいのかなって思う時があるくらい(笑)。
――悩むことはあるのですか?
東 :めちゃくちゃありますね。例えば舞台でメインの役じゃない時に「きみ、デカくて目立つからこのシーン出ないで」って言われたり、後ろの方に立つように指示されたり……。とにかく目立たないようにしてきました。それはやっぱりつらかったですね。
映像の現場でも身長が高すぎて画角に入らない、群衆にいたら「邪魔」――。なんでこんなに大きいんだろう、全然得してないじゃんって、すごく思います。
――ご自身の高身長をポジティブに捉えたことは?
東 :うーん……。立っているだけで存在感があって、舞台映えするところはプラスの部分かもしれません。でも、頭や脚をぶつけるし、邪魔って言われるから、僕にとってはやっぱりマイナスの方が大きい(笑)。
ポジティブに捉えるのは難しいけど、自分がデカいって、なるべく思わないようにしています。最近の子はみんな背が高いから、俺が特別デカいわけじゃないんだ、と。
でも、身長が高いからこそできることもあるのかな。他の人にはできない、僕だけにできることっていうのを今後つくっていきたいです。
ドラマ出演で感じた悔しさ。もっと求められる存在になりたい
――ウチカレは脚本家の北川悦吏子さんが、東さんが出演した舞台を見て、渉先生を当て書きしたそうですね。
東 :本当にありがたいです。純粋そうで、さわやかな感じがよかったとおっしゃって下さりました。北川さんの「東くんを書きたい」という一言がなかったら、僕が映像のお仕事ができるのはまだまだ先だったと思います。ウチカレは僕にとってのターニングポイント。情報番組に出演させてもらえるなど広がりもできていて、モチベーションが上がってます。
――今後の目標は?
東 :引き続き舞台は頑張って、映像のお仕事に力にも入れたい。もっと求められる存在になっていきたいですね。
今回ドラマのお仕事は面白かった一方で、悔しさも感じたんです。出られた喜びはあるんですけど「もっとやれるはずだ」っていう気持ちになって。人間というのは本当に欲張りですよね(笑)。色々チャレンジして、もっと多くの人に作品を届けられるようになりたいです。
●東啓介さんのプロフィール
1995年、東京都生まれ。2013年にデビュー。ミュージカルなど舞台を中心に活躍。Rock Musical『5DAYS 辺境のロミオとジュリエット』(18年)や舞台『命売ります』などで主演を務めた。現在『ウチの娘は、彼氏ができない!!』(日テレ系、21年)で初の連続ドラマレギュラー出演中。
Broadway Musical『IN THE HEIGHTS イン・ザ・ハイツ』
『Hamilton』で知られるリン=マニュエル・ミランダの出世作で、原案・作詞・作曲を手掛けた。2008年のトニー賞をはじめ数々の演劇賞を受賞。2021年夏には映画も公開される。日本では14年が初演で、今回約7年ぶりに新たによみがえる。3月27日から、鎌倉(プレビュー)、大阪、名古屋、東京で上演される予定。
原案・作詞・作曲:リン=マニュエル・ミランダ
脚本:キアラ・アレグリア・ウデス
演出・振付:TETSUHARU
翻訳・訳詞:吉川 徹
歌詞:KREVA
⾳楽監督:岩崎 廉
出演:Micro[Def Tech]/平間壮⼀(Wキャスト)、林翔太/東啓介(Wキャスト)、⽥村芽実、⽯⽥ニコル、阪本奨悟 ほか
スタイリスト:岡本健太郎
ヘアメイク:宮内宏明(M’s factory)
-
第23回SPEEDなども手がけた音楽プロデューサー松尾潔さん 「40歳で引退」を
-
第24回東啓介さん「コロナがあったからこそ、音楽の力を再認識した」 ブロードウェ
-
第25回身長190㎝の東啓介さん「なんでこんなに大きいんだろうって、悩むことある
-
第26回俳優・三浦貴大さん「結婚願望はあまりない」 主演の「彼女のウラ世界」では
-
第27回三浦貴大さん「昔からの夢が主夫」と語る俳優の仕事観、そして2世と言われて