菅野美穂×浜辺美波「ウチの娘は、彼氏ができない!!」岡田健史が隠れオタクを告白「二人で『ジャンプ』のてっぺんとるんだ」

菅野美穂主演、浜辺美波と親子役で共演する「ウチの娘は、彼氏が出来ない!!」。かつて“恋愛小説の女王”として一世を風靡したシングルマザーの水無瀬碧(菅野美穂)の悩みは、しっかり者でオタクの一人娘・空(浜辺美波)に彼氏ができないこと。仕事も恋も空回りの碧に対して、何となくいい雰囲気の空。空の恋はどうなる……?

「みんな母ちゃんみたいに軽やかに生きられないんだよ!」

前回、母娘それぞれが別の場所で偶然に出会った整体師、渉(東啓介)へのときめきをついでに小説のネタにしようとする碧(菅野美穂)。けれども母の方の恋とそれに伴う新作の構想は、碧が渉からだいぶ年上の顧客としてしか扱われていないと気づいて瞬時に終わる。
一方、娘の空は大学で同じゼミの「陽キャ」入野光(岡田健史)に授業中の落書き(月を欲する民)を欲しがられるなどなぜか強く興味を持たれ、隠れオタクをカミングアウトされ、一緒に漫画を描いて「二人で『ジャンプ』のてっぺんとるんだ」と熱く誘われる。
やりたいことに対して臆病なところがある空は、絵だって本当は美大に行きたかったくらいに好きなのに、才能で食べている碧に対し「みんな母ちゃんみたいに軽やかに生きられないんだよ!」と吐露する。

あまりに昭和的な「男を落とすリスト」

実際のところ、現在の碧がどうもうまく掴めなくなった創作と恋、両方の可能性を手に入れたのは空だ。空は渉とも偶然再会し、とんとん拍子に上野動物園のコツメカワウソを見に行くデートをすることになる。碧はデートにも大喜びしてかつての自分の経験をもとにした63項目もある「男を落とすリスト」なるものまで作って空に伝授しようとするが、あまりに昭和的な内容((1)一杯半で酔ったふり (2)満員電車の混んだふり (3)「手袋忘れちゃった〜、手冷た〜い!」と言いつつ相手のコートのポケットに手を入れる)ゆえに空からは「姑息」と評される。

これから碧は自分の恋も令和のモードに更新していくのだろうか。もしくは昭和のまま「圧」で押していく方向だろうか、と思っていると、碧は連絡事項を伝えにやってきた編集者の橘漱石(川上洋平)に「私…もう、もうダメなのかしら。女として」とリストの「(4)泣いてないのに泣いたふり」をしかける。

恋愛は戦いだ!

「かーちゃんは試していた。自分の神通力が通用するかどうか。百戦錬磨の恋の昔のやり方が今も通用するかどうか。」
その後スマホのGPSを追跡してきた漱石の恋人、伊藤沙織(福原遥)への優しい対応とアドバイス(「あなたはさ、漱石くんに振り回されてるんじゃなくて、恋に振り回されてるの」)は流石の百戦錬磨感があったが、今後も昭和の神通力をゴリゴリ押していく方向で碧の恋と小説は再度うまくいき始めるのだろうか。それともそこに空の創作と恋がブレイクスルーをもたらすのだろうか。
ところで空は沙織に感化されて恋愛は戦いだ、という知見を得てしまったようなので、次回のデートが楽しみだ。

次回こちら:菅野美穂×浜辺美波「ウチの娘は、彼氏ができない!!」3話。ボブ・ディラン来日とビー玉越しの美しい街が繋がる

漫画家・イラストレーター。著書に『ものするひと』『いのまま 』など。趣味は自炊。
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