ハロプロが私たちを救う!

アンジュルム・上國料萌衣さん「30代女性はかわいくてかっこいい。私もそんな自立した大人の女性になりたい」(後編)

モーニング娘。'20をはじめとする女性アイドルグループが所属する「ハロー!プロジェクト」(以下、ハロプロ)。切磋琢磨するメンバーたちの姿にひかれる女性ファンも多いのだそう。後編では、アンジュルムの歌姫でファッションモデルとしても女性誌で活躍中の上國料萌衣さんに、先輩のこと、後輩のこと、これからのことについて聞きました。

●ハロプロが私たちを救う!#02-2

ハマっている海外ドラマは「アグリー・ベティ」「ドクター・フー」

──橋迫鈴さんが、いま一番新しいメンバーとして一人で加入してきました。橋迫さんとの印象的なできごとは何かありますか。

上國料: 鈴ちゃんは、パフォーマンスに関しては直すところがないくらい正確に覚えてくる子なので、その点は心配していません。でも、人見知りなのと、一人で加入してきたので緊張しているんだろうなということは、同じ一人加入の立場から見て心配かな。

「いま緊張しているんだろうな」という部分が見えたときは、積極的に話しかけたり、近くに行ってふざけたりしています。私たちの前だと鈴ちゃんはおとなしいのですが、友達やハロプロ研修生の同期と一緒だと楽しそうで、すごくはっちゃけているんですよ! そういうのを早く引き出してあげられるようにしたいです。

──ほかの人と楽しそうに話しているのを見るのは、ちょっと悔しい気持ちになりそうですね(笑)。

上國料: 会話をしようと思って質問すると「はい」「いいえ」しか答えてくれない……ということが続いていたんですが、3カ月くらいして「はい」「いいえ」以外の言葉を話してくれたときは、すごく感動がありました。

──「赤ちゃんが初めてしゃべった!」みたいな。

上國料: 本当に、そんな感じです(笑)。緊張すると泣いちゃう子だったので、本当に赤ちゃんみたいでかわいかったんです。いまもかわいいですけど、話してくれたときはみんなで「鈴ちゃんがしゃべった!」と大騒ぎでよろこびました(笑)。

──ほかのメンバーのみなさんとは、どんなことを話していますか。

上國料: ファッションが好きなメンバーが多いので、休みの日は一緒におでかけして古着屋さんに行ったり映画を見たり……。でも、それぞれハマっているものがバラバラなので、お互いに好きなものの話をしています。メイクの話もすごく盛り上がりますね。

──上國料さんがいまハマっているものは何でしょう。

上國料: いまドハマり海外ドラマがあって、「アグリー・ベティ」というドラマです。よさをメンバーに必死に訴えているんですけど……、誰も見てくれないんですよ!

──2006年頃の、少し古いドラマですよね。

上國料: そうなんです、古いドラマが好きなんです。「ドクター・フー」(1963年~)とか。お風呂に入っているときも、スマートフォンをジップロックに入れて見ています。それくらい好きで熱く語っているのに、全然伝わらなくて(笑)。でも、お互いに言いたいことをたくさん言い合っているので、楽しいです。

かわいさのなかにかっこよさがある自立した大人の女性を目指して

──telling,の読者は、ハロプロOGでいうと道重さゆみさんや田中れいなさんあたりの世代です。OGの先輩たちや、あるいは身近な30代前後の女性を見ていて、何か「30代の女性」のイメージってありますか。

上國料: ハロプロの先輩方でいうと「かわいい」という印象しかないです。30代を表す言葉って「大人っぽい」「かっこいい」というイメージだったんですが、先輩たちを見ていると、まず「かわいい」。そして、そのかわいさのなかに大人っぽさやかっこよさも含まれていて、女性として自立している。そんなイメージです。

──先輩たちを見ていて、自分はどんな大人になりたいと思いますか。

上國料: いまは、いろんな人に甘えて助けられて生きているので、まずは自立したいです。自分の思うことをはっきりと言葉で伝えたいですし、他人に影響を受けながらも、自分の意志もしっかりと持った芯のある人になりたいですね。

──自分が「助けられている」と自覚できているのが、すでに大人な感じがします!

上國料: アンジュルムにいるからこそだとは思いますが、自分の意見が言いやすく、耳を傾けてもらいやすい環境なので、意見は伝えるように心がけています。それを受け入れて肯定してくれるメンバーばかりなので、本当に助けられていると感じます。

──思えば、上國料さんが生まれる前からハロー!プロジェクトはあったんですね。

上國料: 生まれたときにあった世界に、いま自分がいるということが信じられないです(笑)。私が加入してアンジュルムとして活動していても、先輩たちが素晴らしすぎてまだまだ「憧れのグループ」という感覚もあります。なので、本当に頑張り続けなければいけないと思いますし、先輩たちのような素晴らしい人になりたいと常に思っています。

──アンジュルムはいま新メンバーオーディション(アンジュルムONLY ONEオーディション〜私を創るのは私〜)の選考中ですね。

上國料: そうなんです! また新しいメンバーに会えるのが、いまから楽しみです。

──なかには、上國料さんに憧れて応募している人もきっといると思います。これからまた変化していくアンジュルムを、どんなグループにしていきたいですか。

上國料: アンジュルムは、卒業されたメンバーの和田彩花さんが作り上げてくれたように「個性を大切に」というグループであり続けたいと思っています。和田さんがそれを伝え続けてくれたから、私たちも個性を潰さずに彩り豊かなグループになれたと思っているので。ぶつかり合う個性があったとしても、それぞれの持っているものをお互いにどう生かし合うかが大切だなと思います。それは、受け継いで大切にしていかなければいけない。そんなふうに考えています。

●上國料萌衣(かみこくりょう・もえ)さんのプロフィール
1999年10月24日生まれ、熊本県出身。2015年に、オーディションを経てハロー!プロジェクト「アンジュルム」に加入。2019年よりファッション誌『bis』(光文社)レギュラーモデルに就任。雑誌、Webメディアなどでモデルとしても活躍している。最新シングル「私を創るのは私/全然起き上がれないSUNDAY」(hachama)が好評発売中。

新型コロナウイルス感染が広がる中、最前線で不可欠な仕事に就く多くの方々に感謝の気持ちを伝えるため、不安な気持ちで日々を過ごしながらも頑張っているみなさんへの応援を込めて、アップフロントグループ所属タレント121名が自宅などからリモート参加した合唱動画を公開中

ライター・編集者。エキレビ!などでドラマ・写真集レビュー、インタビュー記事、エッセイなどを執筆。性とおじさんと手ごねパンに興味があります。宮城県生まれ。
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