Ruru Ruriko ピンク 51

おうち時間にオススメ! フェミニズムに関する本5選

ちょっとモヤモヤした気持ちになったとき、読んでみてください。いい意味で、心がザワザワするフォト&エッセイ。今回は、Rurikoさんオススメのフェミニズムに関する本。家にいる時間が多くなったこの頃、先が見えない不安で心がいっぱいにならないように、読書で心のバランスを取ってみてはいかがですか?

●Ruru Ruriko ピンク 51

こんにちは。世界中で大変な状況な今、家にいることができる人は、できるだけ家にいて自分とまわりの人を守りましょう。

そんなおうち時間は読書にぴったり! 以前にもオススメの本特集をしましたが、今回は私が主にここ1年間で読んだ本から紹介したいと思います。

海外に住んだ経験から共感した一冊

最初は「アメリカーナ」(チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ著/河出書房新社)。彼女は日本でも有名な「男も女もみんなフェミニストでなきゃ」(河出書房新社)の作者として知っている方も多いのではないでしょうか?
ナイジェリアの中流階級で育った主人公イフェメルがアメリカへ引っ越してからのアイデンティティ、生活の違い、人種問題、恋愛などを経験し、ナイジェリアに再び戻ってくるまでの物語。
私自身、18歳から5年近く海外に住んだので、似たような経験や思いをしたことがあり、共感するところが多い作品でした。そのため、人種問題やアイデンティ問題を通した成長物語だと思ったのですが、作者によると昔ながらのラブストーリーとして書いたのだそう。600ページを超える長篇小説なので、時間がある時にぴったりです。

「アメリカーナ」の内容に関連するアディーチェのTED TALKもあるので是非ご覧ください。
https://www.ted.com/talks/chimamanda_ngozi_adichie_the_danger_of_a_single_story?utm_campaign=tedspread&utm_medium=referral&utm_source=tedcomshare

全く知らなかったアメリカのことを学ぶために

去年ニューヨークに行ったのですが、それが私にとって初めてのアメリカでした。日本にはたくさんのアメリカの文化が入ってきていますし、私は英語が話せて欧米(イギリス)に住んだ経験もあるので、勝手になんとなくアメリカを知っていると思っていましたが、実はアメリカについて、アメリカの歴史について全く知らないのだと気付きました。

そこで少しずつアメリカに関する映画や本を読み始めました。
「ある奴隷少女に起こった出来事」(ハリエット・アン・ジェイコブズ著/新潮社)は、1820から40年代に起こった作者の実体験について書かれた小説です。
現在公開延期中ですが、同じく奴隷制度と戦った女性ハリエット・タブマンの映画『ハリエット』も公開されたら観に行きたいと思っています。

アメリカの現代小説で最近読んだのは「カラーパープル」(アリス・ウォーカー著/集英社)。フェミニスト小説として有名な名作です。最初のページから内容が重くて読み切れるか不安になりましたが、読んでよかったと思える作品でした。16歳の主人公セリーの父親、結婚相手からの暴力に耐えながらも、その中で出会った友人や愛する人。最初に暴力的で最低な人として登場した人物が後から彼、彼女の悩みや悲しみなどが描かれ、最後はセリーと友人関係になったりと、いろいろな角度から書かれていたのが印象的でした。最初は何にも抵抗しなかったセリーが周りの助けを借りながらも自分の意見を持ち始め、周りも彼女に助けられていく様子に希望を感じます。しかし、サラッと書かれている中に、多くの性差別、人種差別、暴力が溢れていて、もう一度じっくりと読んで勉強しようと思いました。

先が見えない不安……そんな時には読書を

「飢える私――ままならない心と体」(ロクサーヌ・ゲイ著/亜紀書房)は去年読んだ本で一番印象に残っている一冊です。代表作「バッド・フェミニスト」(亜紀書房)で有名なゲイが、今回は自身と体と過去、そして今について書いています。太っている人への世の中の目線と本人が感じる自分自身への嫌悪感や悩み。ダイエット番組を観たくないと思うのに、つい観てしまうというエピソードにとても共感しました。こんな番組くだらないと嫌悪しているのに、どんな風にどうやって痩せたのか気になってしまう自分もいる。体型=自己管理と考える人もいますが、本当にそうでしょうか?体型によるステレオタイプを持ってしまっていることに改めて気付かされた一冊です。

元気がもらえる1冊でオススメなのは「ウーマン・イン・バトル」(イェニー・ヨルダル著/合同出版)。婦人参政権や奴隷制度、中絶禁止法などに立ち向かった女性たちについて分かりやすく漫画で書かれています。気軽に手に取れるので、フェミニズムや歴史に興味がない人も読みやすいと思いますし、学校の図書館に置いたり、課題図書にしたら楽しく読めていいなと思いました。

先が見えなく不安に感じることが多い日々ですが、SNSやニュースの見過ぎて不安にならないためにも、読書などで心のバランスを取ってみてはいかがでしょうか。

18歳の時にイギリスへ留学、4年半過ごす。大学時代にファッション、ファインアート、写真を学ぶ中でフェミニズムと出会い、日常で気になった、女の子として生きることなどの疑問についてSNSで書くようになる。
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