あなたのその願望、ホンモノ?執着の罠を見抜く「TSUTAYA理論」【ナリ心理学ナリくん】
●意識、どんどん下げてこう。by ナリくん 47
どこでも自由に行ける暮らしがしたかった
20代前半の頃に「いつでもどこでも自由に行けるようなライフスタイルにしたい!」という目標を本気で叶えたかったので、ノートに書き込んでいました。意識高いでしょ?ほめて欲しい。
で、三十路になった今、その目標はほぼ叶いました。基本的には月に1日か2日、東京で仕事がありますが、それ以外は日本中どこに居ても大丈夫なのです。そこでブログ書いてるだけなので。笑。
ブログも最近では、過去に書いた記事をさも今日書きましたけどなにか?みたいな顔して再度更新する技を覚えてしまったので、余計に時間に余裕ができました。ほめて欲しいです。
ただ、一番びっくりしたのが、実際にそのようなライフスタイルになってみると全然どこにも行かないことです。笑。
基本的に毎日は、家とカフェの往復です。カフェと家との直線距離は1キロもありません。毎日毎日、雨の日も風の日も家からカフェに行き、カフェから家に帰るだけです。カフェの店員さんのシフトも知ってます(その間にあるジムに週3で寄ります)。
海外旅行も、ここ8年(どこにでも行けるライフスタイルになって8年目)で、ハワイに1度行っただけです。今のところ最初で最後のハワイ。
自由にいろんなところに行けるライフスタイルに憧れていたから、そうなれるために頑張って実現したのに、なったらなったでどこにも行きません。毎日家とカフェの往復です(ドトールカードとスタバカードとカフェドクリエカードに鬼のようにチャージします)。
「持ってないから欲しくなってるだけ」じゃない?
当時、僕は自分の願望を「本音」だと信じて疑っていませんでした。
僕は自分の願望を読み間違える現象を「TSUTAYA理論」と呼んでます。TSUTAYAはあのレンタルビデオ店のTSUTAYAです。
僕は映画がとても好きです。今はNetflixやAmazonプライムビデオでしか映画は観ませんが、数年前まではずっとレンタルビデオ店で借りていました。
例えばハリーポッターのような人気のある作品は、レンタル開始初日や次の日ぐらいに借りに行くと全部借りられていて、空の箱だけが棚に並んでいます。
そうなると「観たかったのに!クソっ!」とすごく悔しいわけです。で、あきらめて帰ろうとしたときに、出口の横にある「返却直後の棚」に目をやると一つだけハリーポッターがあったりします。
そこは素直に「やったぁ!超ラッキーだ!」と思うかと思いきや、そんなに嬉しくはなかったりします。こういうことが何度も続いた時に、ふと気づいたのです。
「ハリーポッターが無くて悔しいというよりも、今自分が手に入らないものに執着して興奮してるだけなんだな」と。これを勝手にTSUTAYA理論と読んでいます。
TSUTAYA理論のせいで、自分の願望がよくわからなくなることがあるんだと。
それが欲しいのではなく、持ってないから執着してるだけ、手に入ったら入ったでそんなに嬉しくない。
「本当に欲しいもの」と言えるものは、ただ持ってないから執着してるだけだったりするんじゃないだろうか。本当にそれが欲しいのか考えてみることは大事です。
「持ってないから欲しくなってるだけ」。TSUTAYA理論、覚えておいてください。
- 「意識、どんどん下げてこう。by ナリくん」のオススメ記事はこちら!
- 「やりたくないことをやらない」の幸福感、半端ないよ
- 子どもがいても、いなくても byナリくん
- 【ナリくんお悩み相談31】母親との関係って、人生に影響しますか?
あなたのそのお悩み、ナリくんに相談してみませんか? telling,までお悩みをお寄せください。https://telling.asahi.com/request