乙女とたこ焼き。07

【安藤なつ】結婚相手に望むこと。

人気お笑いコンビ「メイプル超合金」安藤なつさん初の連載コラムです。すがすがしいほどわが道を生きながら、性別も世代も超えて多くの人に愛される安藤さんが、好きなもの、こだわり、普段考えていること。気の向くままに語ります。隔週金曜にお届けします。

●乙女とたこ焼き 07

1月31日で38歳になった。誕生日を迎えることはいつもうれしい。
誕生会をしてもらったり、Twitterでは多くのお祝いメッセージをいただいたりした。
とてもありがたい。

ツイッターでは返信の仕方がイマイチわからず、すべてのメッセージに返信できなかったけれど、ひとつももらさず読ませてもらった。感謝。

芸人仲間や友人らにお祝いをしてもらえたのだが、みな気を遣ってか、当日は避けられた。
彼氏がいると思われているのだろうか。

あなただけに言おう。
い・ま・せ・ん。

誕生日当日は逆に空いていたぞ。少し寂しかったぞ。

アラフォーになると、周りの同世代の友人らはパートナーがいたり、結婚していたり、離婚したりしている人が多い。

好きな人ができたらいいなといつも思っているし、人を好きになることは素晴らしいと思う。

結婚はしてみたいし、子ども産んでみたい。
親にも孫の顔を見せたいなとも思う。

でもどちらかと言ったら、結婚や出産に憧れるというより、
「やってないことをやっておこう」という考えの方が強い。

だから、結婚は離婚前提で考えている節もある。
そんなこと言ったらマジで結婚できなさそうだから、これもここだけの話だ。

昔から一目惚れはしないタイプだ。
人となりを知ってからでないと、恋愛感情が芽生えることはない。

基本、ひとりが好きというのもある。
友達といても、「あー、ひとりになりたいなー」と、ふと思うこともある。
気疲れをしたり、相手のことが嫌になったりしたわけではなくても、ひとりが恋しくなるのだ。。

でもまれに、何時間もいっしょにいても苦にならない人もいる。
この感覚、共感してくれる人はいるだろうか。

一般的に、人気のある男性は高学歴とか高収入とか、ハイスペックな人だろう。
でも、私が求めるのはそこではなく、いっしょにいられるかどうかなのだ。
そう思うと、理想が高いのはこっちのほうなのではないかと思ってしまう。

言葉で表現するのは難しいのだが、一言でいうなら「察してくれる人」が理想のタイプ。
言わなくてもわかってくれる人、私の自己中を認めてくれる人。

そんな人とめぐり合えたらいいなと思う。

構成:小野ヒデコ 写真:戸澤裕司

人気お笑いコンビ「メイプル超合金」として相方のカズレーザーとともに活躍するかたわら、ドラマや映画にも多数出演。
同志社大学文学部英文学科卒業。自動車メーカで生産管理、アパレルメーカーで店舗マネジメントを経験後、2015年にライターに転身。現在、週刊誌やウェブメディアなどで取材・執筆中。
1986年週刊朝日グラビア専属カメラマン。1989年フリーランスに。2000年から7年間、作家五木寛之氏の旅に同行した。2017年「歩きながら撮りながら写真のこと語ろう会」WS主催。