【安藤なつ】海外に行ってみたいのだけれど。
●乙女とたこ焼き 08
海外に行ってみたいのだけれど。
生まれてこの方、海外に行ったことがない。
仕事柄、予定が組み立てづらいというのもあるが、海外ロケもまだない。
たとえ海外ロケが決まったとしても、体張る系になることは間違いないのだが。
例えば、虫などゲテモノを食べるロケとか……。
テレビでよくあるシーンだが、ワーワー叫んで顔をしかめて食べる時代は終わったと思っている。
藤田ニコルの登場によってだ。
あんな可愛い子が「おいしいです~♪」といって虫を食べる番組があった。
ああ、これを超えることはできないなと感じた。
それはさておき、今一番行ってみたいのはタイだ。
タイカレー食べたい。世界遺産も見たい。そしてのんびりしたい。
一人旅はいいなと思うが、初めての海外だとわからないことが多すぎて途方にくれることが多そうだ。
そしてもう一つ不安要素がある。
実は、「巨大建造物恐怖症」なのだ。
この言葉、聞いたことがあるだろうか?
「巨大物恐怖症」や「巨像恐怖症」とも言うらしい。
芸人の田上よしえさんも同じらしく、共感してくれたぞ。
とにかく大きなものが怖い。
例えば、大きな仏像、特に山の上からニョキっと頭だけ出ているのは非常に怖い。
あとは、銭湯の煙突、山の上にある風力発電のプロペラ、大きな灯篭(とうろう)、スワンボート、規格サイズよりも大きいポストも苦手だ……。
この、“大きいものがコワい”病、細かくは
乗り物や機械などの巨大な造形物が怖い「メガロフォビア」、
大仏や観音像など首を上げて見上げる感じが恐い「ルックアップフォビア」、
巨大な造形物や人型のものに襲われる気がして怖い「ペディフォビア」など、種類が分かれるらしいのだが……
どう見てもオール・コンプリートじゃないか、私は!
一説によるとこれは、太古の昔。われわれの祖先がまだ身長も今よりずっと小さかった頃、恐竜や巨大生物に対して抱いた恐怖心や防衛本能が名残として残っているのかもしれないのだとか。でも、原因など本当のところは、研究の途上でよくわかっていないらしい。
わからない人にはなかなか理解されないが、とにかく、
毛虫やゲジゲジなどを見て「気持ち悪い!」と反射的に感じるのと同じと思ってもらえたら。
こんな恐怖症があるにもかかわらず、「タイに行って涅槃像(ねはんぶつ)を見てみたい!」願望がある。困ったものだ。
大仏で怖いと思うのは、鎌倉の大仏など青銅色のもの。金色のものはまだマシだ。
タイの大仏は金色のものが多いと聞いたから、大丈夫であると願いたい。
2019年は初海外にチャレンジできたらうれしい。
おすすめの国や地域があったら、ぜひ教えていただきたい。
構成:小野 ヒデコ
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