チームラボ 森と湖の光の祭 広大な湖で自然を感じ、つながる幻想的な体験
会場となるメッツァビレッジは、11月9日にオープンしたばかりの北欧をテーマにした施設。昼間は湖の周りでのんびりしたり、カヌーに乗ったりして、思い思いに過ごせる気持ちいい空間です。
光と音で湖が幻想的なアート空間に
「チームラボ 森と湖の光の祭」が開催されるのは夕方、日が暮れてから。日が落ちると湖の表情は一変します。
チームラボの作品のキーワードは「インタラクティブ(双方向)」ですが、今回も森や湖と鑑賞者がともにつくりあげるアート作品になっています。
広大な宮沢湖をぐるりと取り囲むように、森の木々が光の作品に変化しています。人が入ることのできるエリアには無数に物体が設置されています。これらはすべてがつながっていて、一つの物体を倒すと音が鳴り、色が変わります。その色が周りの球体にも伝達され、さざなみのように光が広がっていきます。光と音に包まれた湖の周りを歩きながら、アートの中に自分自身も入っていく体験ができるのです。
●浮遊する、呼応する球体
気球のように浮き上がった球体たち。強く輝いたり消えたりして、ゆっくり呼吸をしているかのようなふるまいも見せます。
●湖面に立つ、自立しつつも呼応する生命
湖面に立つ光の物体は、それぞれ自立しています。湖畔の球体を人が押すことにより、また自然の風で揺らされることによっても音色を発し、光の色をさまざまに変えていきます。
●呼応する、たちつづけるものたちと森
森に置かれた立ち続ける物体と木々が光り輝きます。人に押され倒れかけると光の色を変化させ、色ごとに異なる音色を響かせます。
光はすべての球体と木々と呼応していて、どの球体を押しても色が変わり、音色が響きます。大勢の鑑賞者が様々な場所で球体を押すことによって、湖のあらゆる方向から光が伝播し、色が変化し、「今、ここにしかない」空間を作り出していきます。
ここは素晴らしい場所。自然そのものがアートになる
チームラボ代表の猪子寿之さんに、今回のイベントについてのお話を聞けました。今回、すべての球体・光の物体、木々が呼応するために通信をつなげたそうです。湖をぐるりと囲むその長さなんと2km以上。チームラボ史上「最も長い」アートになったといいます。
「大都市ではかき消されてしまっている自然そのものを活かしてアート空間をつくりたいと思いました。ここには場所の力がすごくあると思う。都心から少し離れるだけで、余計なノイズのないこんな素晴らしい空間があるということを、たくさんの人に知ってほしい。橋の上から見る風景、森の中から見る風景、場所ごとに表情が変わっていくので、その変化も楽しんでほしいです」(猪子さん)。
自然とデジタルアートは相反するものなのでは?という質問にも、「デジタルでつくるアートは光と音でできているので、物理的に自然をそこなわないものだと考えています。新しい技術ではありますが、自然と相性がいいと考えています」。
森そのものをインタラクティブなアート空間に変える「チームラボ 森と湖の光の祭」。期待以上の面白さでした。都心から1時間と少し距離がありますが、プチ旅気分で都会の喧騒を離れて、夜だけの特別な世界に浸ってみてはいかがでしょうか?
【開催概要】
チームラボ 森と湖の光の祭
会期:2018年12月1日(土)~2019年3月3日(日)
時間:12月1日(土)~2月11日(祝・月):17:30~21:00(20:00最終入場)
2月12日(火)~3月3日(日):18:00~21:00(20:00最終入場)
休園日:12月31日(月)~1月2日(水)
会場:メッツァビレッジ(埼玉県飯能市宮沢327-6 メッツァ)
入場料:大人(中学生以上)平日:1,000円、土日祝:1,200円
小人(4歳以上小学生以下)平日:500円、土日祝:600円 ※3歳以下無料