女優(31)

本仮屋ユイカ、実験的舞台『みみばしる』に挑戦「ゴールに縛られずに取り組む」

女優(31) 「3年B組金八先生」への出演で10代から脚光を浴び、20代では「王様のブランチ」のMC、その後も多くのバラエティやドラマに出演中の女優の本仮屋ユイカさん(31)。今回、正統派女優のイメージが強い本仮屋さんが挑むのは、ラジオのリスナーの声を元に演出や台本を決めていく実験的舞台「みみばしる」。情報解禁の段階で、台本も決まっていないこのはちゃめちゃな舞台にどう挑むのでしょうか。

リスナーのエピソードがこれから脚本に反映される

――今回の作品はラジオと連動して、番組の中でキャストのオーディションをしたり、ストーリーの素となるエピソードを募集するという企画になっていますね。

本仮屋ユイカさん(以下、本仮屋): そうなんです。私もラジオを聴いていて新しい情報を知ることが多いんですよ。「え、その日に稽古あるんだ!」とか(笑)。

――スケジュールまで?

本仮屋: そうなんです(笑)。番組に寄せられたエピソードが脚本に反映されていくので、今この記事を読んでくださった方もここから「みみばしる」に参加できる、あなたの一つの意見がこの作品を大きく変えるかもしれない、というのは大きな魅力だと思います。

――(取材した11月上旬時点で)まだ台本ができ上がっていないそうですね?

本仮屋: 今まで経験した舞台では、稽古に入る前に台本を頂き、顔合わせ、稽古開始という流れでお仕事をするのが「普通」でした。今回は本番の4カ月前、台本もまだでき上がっていない段階でキャスト全員で顔合わせをしたのですが、その状況が「カオス」だったんです。

――カオス!?

本仮屋: ラジオの番組内で行ったオーディションで選出されたキャストの中には、舞台経験のない方や、普段は役者とは掛け離れたお仕事をなさっている方もいて、とにかく個性豊か。舞台経験者だけで話を進めていると、たちまちついてこられない人が出てきてしまったり。これは、ゴールを見つけるのが大変だなって(笑)。

――ゴールとは何のことでしょう?

本仮屋: 「こんな舞台になるだろうな」「こんな作品にしていきたいな」というイメージのことです。普段はどちらかというとその「ゴール」に向かって走るのが好きなタイプなんです。でも、今回は不安もありますが、逆に自分の考えている「ゴール」に縛られなくていいんだって思うようにしています。むしろ「今日はゴール、なかったね」ってなる公演の日もあるかもしれない。それぐらい、自分の思い込みをなくして取り組もうと思っています。

落ち込んでも、半年後の今日、このことを覚えてるかって考える

――それでも、うまくいかなくて落ち込んだりはしませんか。

本仮屋: もちろん、そういう時はありますよ。とことん凹みます。寝ながら、このまま地面に消えたいとか、このままバクテリアに分解されて、誰にも迷惑をかけずにいなくなりたい、なんて妄想をしたり(笑)。

――そこからどうやって立ち直るんですか?

本仮屋: 「今日からちょうど半年後に、この事覚えてるか?」って、自分に聞き続けるんです。そうすると、「絶対覚えてない!この日、凹んだってこと!」って気づくんですよ。「半年後の私はきっと今日のバクテリア事件を忘れてる」って思うと、少しずつ立ち直れるんです。

――ときには「未来から振り返る」視点も持って、前に進んで、30代になった今。変化はありましたか?

本仮屋: もっと楽しんでいいんだって思うようになって、楽になりました。自分が楽しいと思うことを追求しても、もう、まわりに迷惑をかけないようになりつつあるんだなって。ちゃんとやること、迷惑をかけないこと、上手にやることよりも大事なことってあるんだなと気づきました。

将来的に「こういう人になりたい」という明確なイメージはないんです。どちらかというと、流れに身を任せる方なので。こだわりがどんどんなくなっていく人になれたらいいなって思います。

 

●本仮屋ユイカさんプロフィール
女優。東京都出身。2001年にTVドラマ「3年B組金八先生第6シリーズ」(TBS)で注目を浴び、その後もドラマやバラエティなどで活躍中。

  • 【タイトル】 舞台「みみばしる」
    【作・演出】 松居大悟
    【音楽監督】 石崎ひゅーい
    【出演】 本仮屋ユイカ ほか俳優、 オーディションで選出されたリスナーキャスト 20 名
    【公演日程】 2019 年 2 月6日(水)~17 日(日)下北沢 本多劇場
    【地方公演】 福岡公演:2019 年 2 月 23 日(土)〜24 日(日) 久留米座、大阪公演:2019 年 3 月 1 日(金)〜3 月3日(日) 近鉄アート館
    【WEB】 https://mimibashiru.com/
    【主催・企画制作】 J-WAVE/ゴーチ・ブラザーズ
    【お問合せ】 ゴーチ・ブラザーズ TEL:03-6809-7125(平日 10~18 時)
  • ヘアメイク:平林輝之(アルール)
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    ニット¥47000/tiit tokyo(The par_k store TEL:03-6416-1056)
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現在肩書き無し。30歳の夏、港区での彼氏との同棲を解消、同時に8年マネージャーとして勤務した芸能事務所を退社する。ライター業ではお笑いやサブカルチャーに関するコラムをwebサイトに寄稿など。
写真家。1982年東京生まれ。東京造形大学卒業後、新聞社などでのアシスタントを経て2009年よりフリーランス。 コマーシャルフォトグラファーとしての仕事のかたわら、都市を主題とした写真作品の制作を続けている。