【古谷有美】見せてあげたい聴かせてあげたい―みんみん画伯×telling,
TBSの朝の顔、古谷有美アナ。またの名を「みんみん画伯」。インスタグラムに投稿される、繊細でスタイリッシュなイラストが人気です。telling,の「story」インタビューに登場した女性たちの言葉から、イラストをお届けします。
●みんみん画伯×telling,_Story NYのジャーナリスト(25)
見せてあげたい聴かせてあげたい
一人旅をするんだ、と人に言うと、必ず「さみしくないの?」と聞かれます。
至極真っ当な疑問だと思いますが、答えはイエス、でもあり、ノーでもあります。
はじめの一歩は、いつもさみしいです。自分が今まで知らなかった世界に足を延ばし、会ったことのない肌の色の人と同じ言語で話し、見たことのない海のぬくもりに安らぎ、もしかしたら見えていたかもしれない遠くの星を見上げて眠る。そうすると、あの人にも見せてあげたい聴かせてあげたい。父や母が元気なうちに、いつか一緒に来たい。そして教えてあげるんだ、「これがあの時わたしが見ていた景色だよ」って。――そんなふうに、不安はみるみる薄れ、大切な人たちの顔が次から次へと浮かんでくるのです。さみしさなんて、どこ吹く風! これ、強がりじゃなく、ほんとです。
10代のわたしは、大学生になるまでディズニーランドにも行ったことのないような田舎娘でした。ちいさな革命を起こしたかったのかもしれません。自分の人生は自分で切り開くのだ!と。親にはとても心配をかけてきましたが、今も昔も変わらず、「好きなように生きなさい」と言ってくれます。それでも「彼氏できた? 結婚は?」と聞いてくれる間はまだ、見捨てられてはいないのだと内心ほっとしているんですが(笑)。いつか自分の子どもにも、「ママが旅したところはね……」なんて話ができたらいいな。
- ●みんみん画伯が読んだ「Story」記事はこちら
- 人生を意味のあるものにしたい、積極的に社会と関わっていきたい