東尾理子「明日死んでも、後悔しないように生きたい」
林明子先生の絵は、日常の生活で疲れたり、凝り固まってしまった大人の頭をほぐしてくれる気がします。古き良き昭和の風景がたくさん描かれていて、子どもたちの表情もすごく豊かなので、絵本を見ていると大人の私が癒されるんです。
この春、新しい家族が増えました。そのため家の中は毎日てんやわんや(笑)。そんな状況を見てか、主人(石田純一さん・64歳)が幼稚園に通う長男の送り迎えをしてくれるようになったんですよ。主人のママチャリデビュー(笑)。自分から買って出てくれました。まだまだ下が控えているので、主人は70歳になってもママチャリで送り迎えをしているかもしれませんね。
明日死んでも後悔しないように生きたい
子どもにも主人にも、ちゃんと「ありがとう」「大好きだよ」って、大事なことはその都度口に出して言うようにしてます。明日死んでも後悔しないと思えるような毎日を過ごしたいと思っているので。
だから、主人にやってあげたいことは、ない。やってもらいたいことも、ない。できることは、全部やりつくしているんじゃないかと思っているし、主人はいつも気にかけて優しくしてくれているので、不満はないです。家に帰ってくるのは毎日遅いですし、女性と飲みに行っているのかもしれないけれど、主人が「仕事」と言えば、それは仕事。気持ちよく、「おかえりなさい」と迎えます。
夫婦って、小さなぶつかり合いはあるかしれないけど、大きな信頼で結ばれているものだと思うんです。
家族や子どもへの愛は、母から影響を受けた
家族や子どもを大切にしよう、という考え方は、母から大きな影響を受けています。
私は一人っ子で、父親はずっと単身赴任していました。でも、家はいつもにぎやかだった。母が人を招くのが大好きだったこともあり、いつも家にはたくさんの人がきてたんです。母は料理がすごく上手で、なんでもパパっと作っちゃうし、裁縫や編み物など手芸関係も得意。母から受けた影響は大きいと思います。
母は、クラブを経営していて、夜は家にいなかった。でも、仕事に行く前にそうやって楽しい時間を過ごしたし、夜はお手伝いの方が絵本を読んでくれていたから、寂しい、とかは感じなかったです。
ゴルフを始めたのも、母がきっかけです。ゴルフが好きな母についていくうちに自然と始めて、プロになりました。20代、30代はゴルフに明け暮れた日々でした。
ゴルフを「やりきった」と感じられたからこそ、子育てに集中できている
34歳で結婚して、ゴルフで積み上げてきたキャリアは一旦休んでいます。
迷いは、ありませんでした。
それは唯一、高齢出産のよかったところだと思います。
20代、30代前半まで単身渡米して、けっこう頑張ってトレーニングをして。本当はもっと続けたい気持ちもあったけど、充実してやり切った感じもありました。
私は子どもの頃から家族が好きで、いつか自分の家族を持ちたいと思っていたんです。だからやっぱり、子どももほしいと思った。そう考えたときに、「働くのはいつでもできる。でも、妊娠は今じゃないと!」って思ったんです。妊娠にはリミットがあります。それを過ぎると、お金を払っても努力しても手に入らない。
もし妊娠できなかったら、養子を迎えることも考えていました。ただ、養子縁組をするにも年齢制限があって、我が家は主人が22歳年が離れているので、産むにせよ産まないにせよ、急ぐ必要がありました。
ラクばかりしてたら、楽しくない
子どもをもつことも育てることも、大変ですよ。子どもが優先だし、がんばらなきゃいけない。でも、がんばるだけの答えは返ってくる。これから子どもを産むかどうか、悩んでいる女性もいると思いますが、「大変だからやめよう」と思うなら、それもアリだと思います。
でも、自分に対しては「人生ラクしてどうするの!」って思うんです。ラクばかりしてたら楽しくない、って。時間がないときにこそ、すきま時間を作ってやりたいことを満喫するのが楽しい。子育てしていると、食事をする時間も、ゆっくり本を読む時間もない。人生で初めて味わう大変さです。だけど、本当に子育てしてみて学んだことは多いな、と思います。
子育て中の今だって、本当は、ゴルフをまだまだやりたい気持ちはあるし、トレーニングもしたい。でも、そのための時間を取るのが難しいから、こうやって話している間もおしりを引き締めてトレーニングをしているんです(笑)。