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韓国の旅バラエティ『腹ペコとモジャモジャ』おじさん同士のイチャイチャが楽しそうでおいしそうで

世界最大の動画配信サービス、Netflix。Netflix大好きライターが膨大な作品のなかから今すぐみるべき、ドラマ、映画、リアリティショーを厳選します。今回おすすめするのは、『腹ペコとモジャモジャ』。韓国のタレント2人が気ままにバイクで駆け回って、食べまくります。オミクロン株の感染拡大でまたしても外出が厳しい状況になってしまった今、その気分を満たすなら、楽しさ保証の旅バラエティに限ります。

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高校生がマックで喋っているみたいな2人

『腹ペコとモジャモジャ』は韓国の俳優で歌手のRAINことチョン・ジフン(腹ペコ)と、『江南スタイル』のMVでも話題を集めたタレントのノ・ホンチョル(モジャモジャ)による旅バラエティだ。グルメあり、絶景あり、おじさん同士のイチャイチャあり、自由気ままで楽しいだけのバイク旅。コロナ禍で思うように外に出られない今、2人が自由気ままに旅する姿は心底うらやましい。

ハーレーに跨り雄叫びをあげるモジャモジャことノ・ホンチョル/Netflixシリーズ『腹ペコとモジャモジャ』独占配信中

旅バラエティとは言ったものの、「仲良し2人に自由に旅をさせたらどうなるか?」というドキュメンタリーに近いのかもしれない。ほとんど2人で相談、もしくは片方(主に腹ペコ)が独断で立てたプランで行動し、「いくらまでしか使えない」とか「ここでディレクターからの指令が…」といった縛りは存在しない。地元の人の触れ合いなんかもそれほどなく、ただひたすら2人が韓国旅を満喫する姿を見せられるだけの作品だ。

僕は2人がどういう経歴で、どれほどすごい人なのかをよく知らない。余程の韓国エンタメ通でもなければ、日本人には馴染みのない2人かもしれない。しかし、彼らのキャラクター性はクッキリしていて、第1話開始数分でなんとなく理解できる。

高身長イケメンマッチョの腹ペコは、良い意味で子どもだ。行きたい店を全力でアピールして主導権を握り、利便性のためにハーレーダビットソンを改造してハシャぐ。基本はオシャベリなのだが、食事中は黙って料理にかぶりつくなど、自由だ。

食べるときは大人しい腹ペコことRAIN/Netflixシリーズ『腹ペコとモジャモジャ』独占配信中

一方のモジャモジャは常にハイテンションのお調子者に見えるが、意外と大人だ。モジャモジャとタイトルがついた番組なのに、CM撮影のために綺麗に髭を切りそろえて登場する。時折「Netflix最高!」と意味なく叫ぶなど、基本的に「長いものに巻かれろ」タイプだ。そんなモジャモジャに腹ペコは「資本主義の奴隷だ」と冷たく言い放つ。

おそらく2人は、お互いに自分よりも相手を子どもだと思っているのだろう。ダメな部分を笑い飛ばし、ファッションや趣味を軽く小馬鹿にしたような態度を平気で見せる。そんな余裕が2人の仲の良さの証拠なのだ。アラフォーなのに、仲良し高校生がマックで喋っているみたいに見えてくる。

食レポは「あぁ~」とか「うぅ~」で十分

日本の旅バラエティでは庶民性や共感性が人気の鍵を握ることが多いが、『腹ペコとモジャモジャ』は逆を行く。なんの前触れもなく高級ホテルに泊まるし、キャンプ道具はどう考えてもスタッフが設営したっぽく大きくて本格的。過程を楽しむという要素もあることにはあるが、メインは思いっきり贅沢をしている様子である。2人ともとくに庶民ぶったりせずにタレントのまま、ありのままだ。

ありのままなのだから、番組のメインである食事中もカメラを意識しない。モジャモジャは生来のテンションの高さでなんとなく食レポっぽいことをするが、腹ペコは本当にしない。無言で食べるか、たまに拍手をするだけ。語るとしたらカメラにではなく、目の前にいるモジャモジャにだ。本当に食べることが好きなのだろう。

食レポの代わりになるのが、映像演出とASMRばりの音だ。豚肉の脂がジュージュー焦げる様をスローモーションで見せつけ、牛肉にウニを乗っける瞬間をこれでもかと接写する。2人の感想は「あぁ~」とか「うぅ~」とか漏れ出た声だけで十分なのだ。

韓国バラエティらしいアニメーション演出もたくさん/Netflixシリーズ『腹ペコとモジャモジャ』独占配信中

「雨の日にはカルビを焼きたい」

人は旅を楽しむコツも心得ている。それぞれ好きなファッションに身を包み、自由に振る舞うことはもちろん、自分の言葉で自分のテンションを高める。特にモジャモジャからは名言なのか迷言なのかわからない絶妙な言葉が飛び出す。

腹ペコから次の行き先が高級カルビ焼き店だと伝えられると、「雨の日にはカルビを焼きたい!」と叫び、レインコートを着てバイクに跨る。他にも「寒い日はかき氷だ!」など、わかるようなわからないような言葉を並べては自分のテンションを上げて楽しむ。雨だろうと雪だろうと、全ては旅を楽しむためのいち要素にしてしまうのだ。

「冷えた身体を辛いもので温める」「水遊びをしたからご飯が美味しい」。当たり前のことの連続だが、2人がやると本当に楽しそうだ。まだまだ旅行の見通しが立たないコロナ禍だけど、2人を見てると、旅の楽しさに触れた気持ちになる。

20年ぶりのリバイバル!Netflix『未来日記』にはふたりを肯定し、見守る優しさがある
企画、動画制作、ブサヘア、ライターなど活動はいろいろ。 趣味はいろいろあるけれど、子育てが一番面白い。
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