「お騒がせセレブ」パリス・ヒルトン健在! Netflix『パリスとお料理』が超Slaying(イケてる)!
●熱烈鑑賞Netflix 80
パリス・ヒルトンが料理を?
新型コロナがますます猛威をふるい、日々感染者数が更新され、首都圏は医療崩壊。どうしたって晴れ晴れとした気持ちにはなりづらい日々がもう1年半続いている。そんな中で久々に「景気いいなー!」とスカッとしたのがNetflixに登場した『パリスとお料理』だ。
言わずとしれた「お騒がせセレブ」の代名詞、ヒルトン創業者のひ孫、パリス・ヒルトンも今年40歳を迎えた。実業家のカーター・リウムと4度目の婚約を果たした彼女は「プロじゃないけど料理が好き」「もっとレパートリーを増やしたい」とさまざまな料理に挑戦する。
『パリスとお料理』は毎回、彼女がゴージャスなドレスでスーパーマーケットに買い物に行くシーンからスタートする。ドレスの裾を引きずってスーパーを闊歩してはその日のレシピに必要なものを文字通りかごに”放り込んで”いく。ドレスのまま道端にしゃがみこんでピザを食べる姿には「お騒がせセレブ」ぶり健在! と感動すらする。
彼女はとにかく自分がアガること、心地良いことを最優先する。だからお腹が空いたら道端でだってピザを食べるし、調理中にお気に入りの手袋を脱ぐことなんて考えられない。途中でも香水をつけたくなったらつけにいく。料理自体、スワロフスキーでデコられた道具を使うし、ハイブランドのロゴのピックやら、食用のグリッターやらで飾り付けする。
型にはまらない、パリスならではの料理番組
ドレスアップして彼女の大豪邸に仲のいいゲストを迎え、いっしょに料理をするのがこの番組のメイン。キム・カーダシアンとは青いマシュマロで飾ったフレンチトーストを、ラッパーのスウィーティーとはずっとピニャコラーダを飲みながらタコスを、そして母と妹を招いて金箔、キャビア、トリュフをふんだんに使ったディナーを!
この番組、パリスの発言がとにかく気持ちいい。「綿菓子は魅力的な砂糖よ」「金持ち女はトリュフオイルがお好き」「beyond(超イケてる)が好きなの」。料理の失敗をものともしない。というか失敗と捉えない。ピンクのハート型ラビオリを作ろうとして生地がベタベタになったら分量外のオイルをどばどば足し、それによって生地が伸ばせなくなってしまったときに「こんなときのために買ってあるの」とできあいのラビオリを取り出してみせる。危うい手付きでじゃがいもの皮をむき、「皮むきは有酸素運動ね」と言い出す。玉ねぎを切るとき、涙が出るのを防ぐために取り出してきたのはギラギラのサングラスだし、ドレスの袖についたファーが料理に入っても気にしない。レシピを外れた行動をしては「おうちでやるときは真似しないでね」と言ったりする。
彼女自身による造語に「SLIVING」というものがある。Slaying(イケてる)にLiving your best life(最高の人生を生きる)をあわせた言葉。まさに彼女はSlivingな日々を生きている。
魅力的だったのは、彼女お手製のレシピブック。表紙に裸エプロンの自分の写真をあしらい、それを大量のステッカーでデコレーションしたこのブックには、カラフルなペンを使ってかわいらしい文字でびっしりとレシピが書き起こされている。こんな地道なこともするのか! と意外だった。これさえも彼女にはSlivingなことなのかもしれない。
料理に合わせてダイニングルームを飾り付け、ゲストと一緒に食事を楽しみ、何不自由のない振る舞いをしている彼女が、冒頭の買い物シーンでマスクをしている姿にはハッとさせられる。彼女も私たちと同じようにコロナのある世界を生きているのだ。
『パリスとお料理』
出演:パリス・ヒルトン
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