多部未華子「私の家政夫ナギサさん」6話「本人の“大丈夫”なんて一番信用できません!」動揺するナギサさん

働く女性たちから共感の声続々の「私の家政夫ナギサさん」。仕事はできるのに家事と恋は不器用な相原メイ(多部未華子)がひょんなことから、おじさん家政夫ナギサさんを雇うことに。かわいいナギサさん(大森南朋)満載の5話を振り返ります。

ちょうどいい予想外

ナギサさん(大森南朋)のことが気になるメイ(多部未華子)。メイのことが気になる田所(瀬戸康史)。さらに後輩の遙人くん(眞栄田郷敦)も参入。自分の気持ちが「好き」なのかわからない3人がもどかしくも可愛い。
基本的には予想通りが気持ちのいいドラマだが、遙人くんからメイへの告白? はちょうどいい予想外だった。メイと田所がいい感じになって、ナギサさんが家政夫として来る。そんなハッピーエンドを初回から予想していたのに、ここに来てどう落ち着くのかわからなくなってきた。
メイには「自分のことを見てくれる人」がたくさんいる。自分の意見もしっかり持っているメイは、誰を選んでも幸せになりそうだ。

田所さんのダメなところをもっと見たい

先日、山本美月との結婚を発表した瀬戸康史演じる田所は、仕事ができて、優しくて、笑顔が素敵。こんな人いないでしょってくらいいい人だったが、徐々にダメな部分が見えてきた。部屋はかなり散らかっていそう。今話では、素直すぎるがゆえに田所に想いを寄せる薫(高橋メアリージュン)を傷つけてしまった。ホッキョクグマを見ても「(名前が)メイって」、ペンギンを見ても「相原さんに似てません?」とメイのことばかり。完璧な時より少しできないところがあるくらいの方が魅力的にも見える。もっとダメな部分を見たくなってくる。薫の立場だったら地獄だが。

本人の「大丈夫」なんて一番信用できません

メイの悩みはほとんど解決され、ナギサさんにスポットが切り替わった。
忙しくなったメイの体を気づかうナギサさん。12時を回っても家で待っており、見せたことのない真剣な顔で「本人の“大丈夫”なんて一番信用できません!」と訴えた。メイは「家政夫の範疇を超えている」とナギサさんを追い出してしまう。
メイ自身は、ナギサさんを尾行し、嘘をついてまで家に上がり、ご飯を作ってもらったり、ガンガン踏み込もうとしているのに……。そこはメイ、というより多部未華子の愛らしさで許されている。
ナギサさんがいつも持っている仕事バックに入っていた2015年の日記帳は箸尾玲香(松本若菜)のもののよう。メイから日記帳を奪い取り、「何がですか?」ととぼけるナギサさんの圧にゾワっとした。冷たいナギサさんに切なくなった反面、いつもと違うナギサさんを見られたうれしさもあった。
同じく5年前の2015年、ナギサさんは母を亡くしている。仕事に対する考え方、生き方が変化したのはそれからのようだ。「お母さんになりたかった」ナギサさんの真意がやはり気になる。

イラスト、イラストレビュー、ときどき粘土をつくる人。京都府出身。
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