カメラに笑顔で視線を送るお笑いタレント・フォーリンラブのバービーさん

「誰かのためのセクシー」じゃなく、「自分がアガる」下着を。バービーさんが込めた思い

ピーチ・ジョンとコラボしたプロデュース下着を発表した、お笑いコンビ・フォーリンラブのバービーさん(35)。デザイン構想から、下着に込めた思いまで、お話してくれました。

2019年8月、「#気高いおっぱい」のハッシュタグとともに、自身の胸まわりのアザの写真をインスタグラムに投稿したバービーさん。「写真はブラが合わないことで残った私の胸の黒ずみです」「しっくりくるブラに出会ったことのない人のためのブラ、作り始めました」という力強い投稿とともにプロジェクトの始動を知らせてくれました。

2019年2月5日、いよいよバービーさんがデザインから制作など、全てに携わった下着が発売されます。今の心境、30代からの仕事観などについて、お話をうかがいました。

――オリジナルの下着を作ろうと思ったきっかけを教えてください。

バービーさん(以下、バービー): 昔からずっと、下着に対してモヤモヤした思いがありました。自分の身体に合うものと出会うことができていなかったんです。

あごに手を当てるバービーさん

――何が特にモヤモヤしていたのでしょう?

バービー: サイズのバリエーションもそうですし、着心地を重視すると可愛いと思えるものが見つけられなかったり。それから、「胸を小さく見せるブラ」みたいなものが売られていることもすごく悲しかった。それは女性が自由に生きられていないことの表れだとも思いました。

胸が大きい人にとっても小さい人にとっても、下着は「隠すためのもの」という雰囲気を強く感じていたんですよね。

もっと自分の身体に自信を持って、誰かにとってではなく、“自分が、自分のことを”きれいだなって思えるようなブラがあればと思っていました。

――企画プレゼンから、ご自身でされたそうですね。

バービー: 縁あってピーチ・ジョンさんにプレゼンさせていただける機会ができて、ずらりと社員さんが並んでいる会議室に、デザイン画を持って、ひとりで出向きました。

「タレントが自ら顔を出したんだから、コラボもなんとかなるでしょ」というスタンスには絶対に見えてはならないと思いました。それではお時間を作ってくださった方々に、あまりにも失礼すぎる。そこで、今まで自分が感じていた下着への思いや希望を詰め込んだデザイン画を準備し、この下着を通して女性たちに「自分の身体を愛そう」というメッセージを届けたいと伝えました。

実際にバービーさんが書いたデザイン画を元に出来上がったブラ

――今回の下着はいわゆる「プラスサイズ向け」に特化したわけではなく、さまざまな体型の人が着用できるようにと考えられたそうですね。

バービー: 「プラスサイズ」だけを全面に打ち出さなかったのは、ここ数年での私自身の考えの変化もありますし、世の中の流れの変化を感じてのことでもあります。

「プラスサイズ」と何かをくくったりカテゴライズすることは、もうやめていってもいいよね、って。

――カテゴライズすることで、その枠から外れてしまう人が出てきてしまう、と。

バービー: 自分のことを「透明人間」だって思って欲しくないんです。企業が出しているサイズに自分が当てはまらないことで自分は普通じゃないんだって責めたり、「私なんて」と思って欲しくなかった。どんなサイズの人にも平等に「可愛い」を届けたかったので。

それでも今回、発売することができなかったサイズがあるんです。それがすごく心苦しくて、発売前から「早く次を作りたい!」とウズウズしています(笑)。

――実際に制作に参加されて、いかがでしたか?

バービー: 今回3パターンデザインを用意したのですが、どのラインもフィッティングにものすごく時間と回数を割きました。

ただ、弱音に聞こえるかもしれませんが“全てをカバーする魔法のブラ”が一発目でできるはずもなくて、作りながら、もっともっと!という気持ちがどんどん生まれていきましたね。携わらせていただくと本当におもしろくて。「こういう“仕掛け”を今回は入れられなかったけど、次は使ってみたい!」とか、下着の世界ってとっても奥深いんです。

打ち合わせをするバービーさん
多い時はほぼ毎週、打ち合わせを重ねていた時期も。

――広告ビジュアルに登場しているモデルのみなさんは公募した一般の女性たちだそうですね。みんな、バービーさんと一緒に撮影をしていくうちにどんどんポジティブな気持ちになれたと聞きました。

バービー: この下着をつけ、モデルとして撮影に参加してくれたことで、性格まで明るくなれそうだと涙ぐみながら話してくれた子もいました。撮影当日はもちろん緊張もあるし、口数が多い子ではなかったのですが、その後別の撮影に参加した時にガラッと印象が変わって、ムードメーカー的存在になっていたんだそう。自分でも下着というものから予想外のパワーを感じました。

下着を持つバービーさん
「このシーンならヘアセットはこうしましょうか」と撮影現場ではスタッフさんと入念にやりとり。世界観から小物までご本人のこだわりがたくさん。

――最後に、今回の一連のプロジェクトを通して、バービーさんが伝えたいことを教えてください。

バービー: 一貫して言いたいのは「自分の身体は自分のもの」ということです。どうしても「おっぱい」とか「おしり」って、男性から直接的に評価をされやすいジェンダーの象徴ですよね。だからこそ、そこに女性自身がコンプレックスを抱きやすい。

そんな風潮を受け、胸の形が出にくいブラやリラックス系の下着が生まれていったという流れもあります。

ただ、女性たち自身だって、自分のおっぱいがきれいに見える下着をつけられたら気分がアガると思うんです。

「ありのままを愛したい」と言っても、自分の身体が崩れていくところを見たい人はいないはず。

だから、しっかりとホールドしつつ、リラックスできるものが作りたかった。

これは「誰かのためのセクシー」じゃなくて「自分がアガる」ためのアイテム。

おっぱいが大きい人が自分のブリンとしたおっぱいを見て幸せになれるような、おっぱいの小さい人が、フリルにおさまった胸をセクシーだと感じれるような。この下着から、たくさんの女性にハッピーが伝染していってほしいと思っています。

●バービー(フォーリンラブ)さんプロフィール
1984年北海道生まれ。2007年、お笑いコンビ「フォーリンラブ」を結成しデビュー。男女の恋愛模様をネタにした「イエス、フォーリンラブ!」の決め台詞で人気を得る。日本テレビ「世界の果てまでイッテQ!」、TBS「王様のブランチ」等、多数出演中。
≪レギュラー≫
SUT「バービーのしずおかごはんがもっと食べたい」第3土曜日17:00〜
FOD「バービー&村上佳菜子の編集長 私イイ女になりたいの」
MBSラジオ『バービー・郡司の深夜教室Q組』毎週火曜日 26:00~26:15
YouTube「バービーちゃんねる

下着プロデュース「ピーチ・ジョン×バービー」
「女性にもっと自分のカラダを好きになってほしい」という想いを追求し、ピーチ・ジョンとのコラボで下着をプロデュース。2020年2月5月発売予定。 
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現在肩書き無し。30歳の夏、港区での彼氏との同棲を解消、同時に8年マネージャーとして勤務した芸能事務所を退社する。ライター業ではお笑いやサブカルチャーに関するコラムをwebサイトに寄稿など。
フォトグラファー。北海道中標津出身。自身の作品を制作しながら映画スチール、雑誌、書籍、ブランドルックブック、オウンドメディア、広告など幅広く活動中。