平野ノラさん「30代はまだ若い。もっと素敵な大人の女性になりたい」

肩パットが入った派手な色のスーツに、太い眉毛と赤い口紅。1980年代のバブル時代のファッションとメイク、「しもしも~?」「OK、バブリー!」などのお決まりのフレーズでお茶の間をわかす芸人の平野ノラさんが、下着のモデルとしてCMに初登場します。

ランウェイに登場してもサービス精神を忘れない

ワコールのインナーウェアブランドで、ノンワイヤーのブラジャーシリーズの「Date.」から「シンクロブラ レースタイプ」が3月20日に発売されました。

そのモデルとなった平野さんが新商品と新CM発表会に登場。ブルーのブラジャーを身に着け、その上にパープルのトップスをまとい、白いサンダルに白いボトムス姿で颯爽とランウェイを歩きました。

芸人として登場するときとは打って変わって、ナチュラルなメイクに女性らしさがにじみ出ていた平野さん。それでもランウェイの途中、後ろ姿からバッと振り返って「困り顔」を披露したり、撮影時にカメラマンからの「荻野目洋子さんのポーズできますか」という要望に快く応えたり、そのサービス精神で会場を沸かせました。

昨年8月に、同ブランドの別商品のモデルとなった平野さんは、「周囲の反響がすごかった。(ブラジャーの広告)見たよと言ってもらうこともあり、特に男性は見る目が変わり、舐めまわすように見るようになった。『女っぷり』が上がりました」と振り返ります。

CM出演の依頼があった時、「女性の象徴のブラジャーのモデルになれたことは夢のよう」だったと言います。ランウェイで歩くにあたり、鏡の前でポージングの練習をしたり、イメージトレーニングをしたりと、準備をしたそう。

実際歩いてみての感想は、「平成最後の一大チャレンジでした。(ランウェイの台の高さは)お立ち台と同じだったのでしやすかったですね。今後はミラーボールやレーザービームの中で、もっと長く歩きたいです」と笑いを誘いました。

大人の女性と胸を張って言えるようになった

下着のモデルということで、露出度が高くなりましたが、家族の反応は高評価だったといいます。「シャイボーイ」という夫からの直接的な誉め言葉はなかったけれど、鼻が高くなっていたのではとうれしそうに話しました。

引き締まったウエストや形の良いバストを保つために、「みんなで楽しくエクササイズ」がポイントだと話します。ストイックなダイエットはせず、芸人の仲間と楽しみながら、スクワットをしたり、踏み台昇降をしたりして、ナチュラルに体型維持に挑んだそうです。

昨年40歳になり、平成も終わろうとする今、平野さんの中で心境や環境の変化はあったのでしょうか。

「世間から大人の女性と認識してもらえるようになりましたし、言葉の重みも増した気がします。30代はまだ若いなと。私自身、今は大人の女性と胸を張って言えるようになりました。下着をつけて仕事ができたことが、今後もっと素敵な大人の女性になりたいと思える節目となりました」

4月19日から放映予定のCMのコンセプトは「時代はずれても、ブラはずらすな」。素の美しさが映し出される内容に、平野さんの新たな一面が垣間見えそうです。

同志社大学文学部英文学科卒業。自動車メーカで生産管理、アパレルメーカーで店舗マネジメントを経験後、2015年にライターに転身。現在、週刊誌やウェブメディアなどで取材・執筆中。