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料理も飲み物もお任せのみ!白金の注目レストラン「アルゴリズム」

食欲の秋。東京・白金高輪にあるフレンチレストラン「アルゴリズム」は、料理も飲み物もお任せのみ。どんな特別な時間が楽しめるの? お店に行ってきました。

●PeLuLu×telling,名品図鑑

 マンションの一階、通りから入ったところにあるレストラン。私好みのロケーションにあります。駅から近くないこと。これは、レストランに行くときの私の基準です。
 レストランでの食事を想像して、少し歩いてお腹も減らして、食べる態勢を整えて、ドアを開ける。名前を告げて席に案内されて、楽しい時間が始まるワクワクはなんとも嬉しい。実は、予約をする時点で、レストランでの体験は始まっています。

 最近では、Webで予約ができるレストランも多く、実際に人と接触するのは当日なのですが、予約を受け付けました、という返信メールがあり、アレルギーや苦手な食材を確認するメールをくれるお店もあります。そういう意味では、予約から食事をするまでに、既にレストランとの関係が始まっているのです。

 さて、今回のレストランは、白金にある L'ALGORITHME(アルゴリズム)。カウンターだけのレストラン。お店のコンセプトは「フレンチ方程式」。食空間、料理、ドリンクまでもが、アルゴリズムの構成要素となって、その日その瞬間の「解」を導き出している、という意味をもつそう。

 席に着くとまず、iPadが登場します。Movieが始まり、本日のメニューがそこに表示されます。メニューは、例えば、「熟成梅酒 湯あがり娘 大葉」のように食材が記載されていたり、ソースに使われている材料が記されていたり……。どんなお料理になるのだろう? と想像する時間が与えられます。そう、クイズの暗号を解く気分です。コースのお料理は、すべてヒントがあります。次のお料理への心の準備と期待感が掻き立てられて、謎解きのミステリーを読んでいるような感覚が新鮮です。

 この日は、ランチに伺いました。

 アミューズ

 「火傷注意」とiPadにあり。ひと口で食べることができる大きさ、そして、見た感じは全く熱そうに見えない。ちょっと恐々と口に運ぶ。熱い! 今まで感じたことのない熱さ! "インカのめざめ"という種類のじゃがいもが、「ホクッと」というより粘る感じで、味つけはパルメザンチーズと胡椒というシンプルなもの。インカのめざめの甘さがひき立ち、とても美味しい。

homard bleu

 オマールブルー、最高級なオマール海老。メインに出てきそうなこの食材が、前菜のポジションで登場です。綺麗! プリッとした身の下には焼きなすのソース、そして、向こうに見えるのはコーンのひげ(そして、左奥に見えるのは、このオマールブルーの殻)。生です! こんなものを日本で食べることできるの? と、感動しました。はるかフランスからやって来たオマールブルー。

湯上がり娘

 これは、よく知っている食材、枝豆です。湯上り娘が熟成梅酒で酔っ払っちゃった感じかな? なんて想像していたら、登場したのは、緑が鮮やかなひと皿。4年熟成させた梅酒を使ったフォアグラに、ミドリトマトのソース、そして、大葉。湯上り娘の新鮮な歯ごたえに、クリーミーなフォアグラ、そして、ソースにも使われているミドリトマトのチップス。梅、みどり、味と色の統一感に、いろいろな歯ごたえがひとつになった「解」は想像できなかった、という感動。

卵 菌糸 マデラ

 菌糸? キノコだな。どんなキノコだろう? そして目の前に現れたのは、オムレツ。目を惹いたのは、たくさんのサマートリュフ。オムレツはとろとろでひとつのソースのようで、ジロール茸にからまっています。そして、マデラ酒を使ったソース。もちろん、パンでソースも完食です。

2週間熟成

 次は、お魚です。「アメリケーヌ」というから、ソースは想像できる。そして「2週間熟成」、だから、お魚が2週間熟成されているのだろう。そして、「放たれる旨味」とは?(iPadにあったメニュー)。明石からやって来たという真鯛。丁寧に2週間熟成されて、旨味が詰まっている状態で、皮はカリッと、そして身はフワッと。添えられているズッキーニは、ひと皿目で体験した、あの熱さ。ピンポイントで刺さる熱さ。これは、中毒になりそうです。

そして、メイン。
不変のalgoritheme

 ヒントはなし。お肉に違いないけれど、何がでてくるのだろう? 登場したのは、鳩でした。綺麗な赤い色。内臓系のソースなのに強すぎないのは、無花果のおかげ。モモはコンフィで、お肉が噛みしめる必要がある柔らかさ。この歯ごたえ好きだなあと思わずうなずいたひと皿でした。そして、インゲンで熱さの食べ納め。

デザート

 「メロン ピーカンナッツ カブトムシ」とある。カブトムシ、は「仙禽 かぶとむし」という日本酒を使っているから。現れたデザートは、メロン半個。メロンをくり抜いた器に、メロンの身とピーカンナッツの濃密なブラマンジェ。最後の最後まで、素材の素晴らしさを、「これでもか!」と思い知らされる美味しいフィニッシュでした。

 ちょうど1年ほど前に誕生した L'ALGORITHME(アルゴリズム)、初めて伺ったのは、オープンから半年経ってのディナーでした。夜を食べたら、昼も食べたい。そんな思いから、すぐに、ランチを予約してしまいました。カウンターだから、シェフともソムリエとも近く、わからないことは聞けるし、楽しい。シェフが厳選した食材は、国内外を問わず、その食材を使ったアルゴリズムを一緒になって楽しむことができるレストラン。そして、どこかオーソドックスなフランス料理を食べてる、という感覚がじわじわ湧いてきます。

深谷 博輝(フカヤ ヒロキ)シェフ。袖口の L'ALGORITHMEの刺繍がかっこいいコックコート。色違いがあるというので、次回の予約時は色の予約もしてみる予定です!

  • L'ALGORITHME(アルゴリズム)
    〒108-0072 東京都港区白金 6-5-3 さくら白金102
    白金台駅・白金高輪駅より 徒歩12分
    恵比寿駅・広尾駅より タクシー5分

  • (撮影機材 SONY Cyber-shot DSC- RX100M5、α6500)

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