人気料理人レイチェル・クーのレシピ公開!「失敗は数限りない。やってみる姿勢が大事」
多国籍なバックグラウンドが料理に反映
9月7日金曜日。東京・代官山 蔦屋書店の一角でレイチェル・クーさんのトークショーが開かれました。会場の9割以上が女性の中、レイチェルさんが登場した瞬間、「かわいい!」と歓声があがりました。中には「見た瞬間、涙ぐんでしまいました」という30代会社員の女性も。
レイチェルさんは1980年のイギリス生まれ。父親は中国系マレーシア人で、母親はオーストリア出身。幼少期をドイツ、大学卒業後は製菓を学ぶためフランスへ、現在はスウェーデンに住んでいます。
色鮮やかで、さまざまな食材を使ったレシピを生み出すレイチェルさんは、「多文化的な経験が料理に反映しています」と言います。
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伝統的なレシピをアレンジして“冒険”
小さいころ、お小遣いで買っていたのは「カスタードとルバーブのキャンディー」だそう。ルバーブとは見た目はフキのようなタデ科の野菜。砂糖を入れて煮込み、ジャムやソースなどに使われます。
「ミルフィーユはフランスの代表的なケーキです。大人になり、洗練されたミルフィーユと、子どものときに大好きでよく食べていたもの合わせたらどうだろうと思って作ったのが『ルバーブとカスタードのミルフィーユ』でした」
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レイチェルさんはイギリスの伝統的「フィッシュアンドチップス」もアレンジしたと言います。
「本来は衣をつけて揚げるんですが、揚げなくてもできるかなと考えたところ、“ライスクリスプ”(米粉のパフ)をまぶしてみようと思いつきました。そうやって冒険してみたら、意外に美味しくて」
オーストリア料理より日本のとんかつ?
好奇心をもち、新しいレシピを作ることに挑戦し続けるレイチェルさんですが、失敗の数も限りないと言います。
「何に対してもオープンであること。まずはやってみる姿勢を大事にしています。失敗から学ぶこともあるので」
お気に入りのレシピを聞かれ、「選ぶのはいつも難しい…」と言いつつ、選んだのは「シュニッツェル」。シュニッツェルとはオーストリアの代表的な肉料理で、仔牛のヒレ肉をたたいて薄く伸ばしたカツレツのことをいいます。
「日本に来てとんかつを食べたのですが、シュニッツェルよりおいしいかもと思いました。そんなこと言ったらおばあさんに怒られちゃうけど」と言い、会場を笑わせる一面も。
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料理をするうえで常に心に留めていること
今回、日本へ来るのは2回目。日本料理については勉強中と話します。
「日本では、見るものすべてにドキドキしてしまいます。セブンイレブンに行くだけでも驚くことばかり。今いろいろなものを吸収している状態です」
食べることが大好きというレイチェルさん。炭水化物抜きダイエットやグルテンフリーなどの食べ方もある中、何かを制限してしまうのは自分の信条に反すると言います。
「食べ物はよろこびのためと考えています。愛する人とよろこびをわけあうことを常に心に留めています」
日本料理をアレンジしたレシピが生み出されることもそう遠くないかもしれません。今から楽しみです。
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レイチェルさんのレシピを特別に公開。日々の料理はもちろん、家族や友人で食卓を囲む際にとっておきの品になりそうです。
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イングリッシュ・ガーデンサラダ
ルバーブとカスタードのミルフィーユ
『レイチェル・クーのキッチンノート おいしい旅レシピ』(世界文化社 刊)より
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