アボリジニの文化を堪能する、カカドゥ国立公園の旅
●知られざる魅力、ノーザンテリトリーの冒険-05
広さが四国に匹敵するカカドゥ国立公園。ここには、オーストラリアの先住民アボリジニの文化を感じられるスポットが複数あります。時を超えて今に残る遺跡を体感しに巡ってみました。
夕陽に合わせてに訪れたい、ウビア
カカドゥ国立公園東部にあるウビアは、カカドゥ国立公園内屈指の夕日の名所として知られています。
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ここにはアボリジニのロックアート(壁画)が多数残っています。壁画は石を使った赤、オレンジや黄、白の顔料と、墨を使った黒の顔料で描かれています。
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顔料によって、岩に浸透する度合いが違い、黒→白→オレンジ・黄→赤の順で残っているため、赤い絵ほど年代が古い、と推測することができるそうです。
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メインアートギャラリーと呼ばれる場所には、魚やワラビーの絵などさまざまなアートが描かれています。壁画は人間や動物の骨格を細かい線で表現する、「X線画法」という手法が用いられています。よく見るとかなり繊細な筆使いなのがわかります。
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ものすごく高い場所に描かれたものも…。いったいどうやって描いたんでしょう?
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岩に登ると、遮るものなく大地を見渡せます。この開放感は日本では感じられないスケール!
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美しい夕陽のショーを楽しめる展望台は、ぜひ時間を合わせて訪れたいスポットです。
雷男・ナマルゴンの伝説を見られるノーランジーロック
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こちらに迫ってくる巨大な岩山が印象的な、ノーランジーロック。この谷には、雷男、アボリジニの言葉でナマルゴンという精霊の伝説が伝わっています。
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写真右側、頭に2本の角があるのがナマルゴン。X線画法で描かれた独特のタッチは、じっくりと見ていたくなる不思議さがあります。
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巨岩が連なるこの場所は、直射日光が遮られ、快適な気温に保たれています。この場所で暮らしていた人がいるんだな…と想いをはせます。
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巨大なワラビーの絵。赤い色だけが残っているので、かなり昔に描かれたものだということがわかります。ワラビー、昔から輪郭や描き方は変わっていないんだな、というのが面白かったです。
古来からの食文化、ブッシュ・タッカー体験
カカドゥ国立公園を訪れた時期には、ちょうど「A TESTE OF KAKADU」というイベントを開催していました。昨年から始まり、今年で2回め。期間中はアボリジニの食文化を体験できるアクティビティが多数開催されます。
今回は、普段入ることができないアボリジニのコミュニティにお邪魔して、昔ながらの食材を採取したり、食材を使った料理を楽しむ「ブッシュ・タッカー・テイスティング・ウォーク」に参加しました。
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案内してくれるのは、食文化を伝える「Kakadu Kitchen」の活動をしているTylerさんとBradfordさんの2人。まずはスーパーフード入りのスムージーをいただきます。昔から土地のものとして使われていた食材が、いままたスーパーフードとして見直されているそうです。
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腹ごしらえをしたら、食材を探しに水辺へ。水辺の入り口にこんな看板が…。本当にワニが出るそうです。水の5メートル以内には近づかないように、という注意をもらってから出発。ちょっとドキドキしますね…。
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水辺には近づかないように、という注意を受けていましたがTylerさんはスタスタと川の中に入っていきます。聞くと貝を獲っているとのこと…それにしてもワニがでるときいたばかりなのに!「でも今日はワニの匂いがしないから大丈夫」と言われました。ワニが近くにいるときは、腐った肴のような匂いがするらしいです。ほ、本当に大丈夫なのか…
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川から採れたのは、ムール貝のような貝です。
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この木はペーパーバックツリー。木の皮が紙のように薄く剥がれます。文字を書いたり、食材を包んで焼いたりなど様々な用途に使われてきたそうです。
一見普通の林ですが、ハーブや実をつける木など、さまざまな植物が生活のために使われてきたのを教えてもらいました。
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ウォーキングのゴールに到着して、モーニングを振る舞ってもらいました。
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昔ながらの方法で貝や魚を焼いてくれたり
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スーパーフードを使ったサラダもありました。これを毎日食べていたら、健康になりそう!
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部族のみんなで助け合い、昔の知恵を今に伝えているアボリジニの方たち。その一端を見られて、とても興味深い体験でした。
直行便でダーウィンへの旅を計画しよう
この夏、成田からダーウィンへのチャーター直行便が運行されます。通常はシドニー、ブリスベン、ケアンズ、メルボルンのいずれかを経由して約13時間かかるところ、6~7時間で到着。8月11日に日本への復路か、8月11日深夜に日本を出発する便で利用できます。
8月は乾季で、観光にはベストのシーズン。この機会にノーザンテリトリーへの旅を計画してみませんか。
取材協力:ノーザンテリトリー政府観光局
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