子どもの教育費

ノートで学ぶマネーの「常識」 FP fumicoの“Live colorfully”#52

【FP fumico】子どもの教育費、いつ、いくら掛かる?いつ貯める?

もうすぐ新年度がやってきます。お子さんのいる家庭はもちろん、これから子育てを考える人にとっても、気になるのは子どもの教育費。いつ、どれくらいかかる?そのためにいつ貯める?を、「マネー」に関するインスタグラムへの投稿で、主に20~40代の女性から支持を集めるFP(ファイナンシャルプランナー)のfumicoさんが、インスタでもお馴染みの手書きのノートとともに解説します。
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早めの準備が選択肢を広げる

教育費

厚生労働省が公表した人口動態統計(速報)によると、2023年に生まれた子どもの数(外国人を含む速報値)は75.8万人で過去最少となり、少子化に歯止めが掛からない状況です。出生数の減少にはさまざまな理由がありますが、大きな要因のひとつが教育費の負担。
とはいえ、教育費がいつ・いくらぐらい掛かるか分からず、「とにかくたくさん掛かりそう」と漠然とした不安を抱いている方も多いのではないでしょうか。知識を身に付ければ必要以上に心配せずに済みますし、早めに準備することができます。結果的に、子どもの将来の選択肢を広げることにも役立ちます。

晩婚化・晩産化の進む今だからこそ気を付けたいことも。私自身も39歳で子どもを産んでおり、同年代で出産した友人も多いですが、子どもの教育費がかさむ時期と自身の老後資金を準備する時期が重なると、家計管理は厳しくなります。教育費を掛け過ぎて老後のためのお金が足りなくなってしまえば、結果的に子どもに負担を掛けることにもなりかねません。
今、子どもがいない方も、将来子どもを持つ予定があるならば、早めに家計を整えておくことが大切です。

公立か私立かで教育費に大きな差

学習費

学習費のうち、「学校教育費」は入学金・授業料、図書・学用品費、通学関係費など。「学校外活動費」は学習机や参考書、学習塾・家庭教師、習い事の費用などが含まれます。
また、大学の教育費用のうち「入学費用」には、実際に入学した大学に支払った入学金だけでなく、受験費用(交通費等も含む)や入学しなかった学校への納付金も含みます。
下宿先から大学に通う場合、自宅外通学を始めるための費用(平均約39万円 )や仕送り費用(年間平均約96万円 )も掛かります。

公立と私立で費用に大きな差がつくのが小学校です。私立は公立と比べて6年間で約790万円も負担が大きい。小学校受験を考える場合は、教育費の準備期間も大幅に短くなるため、より早い時期から計画的に準備を進めることが必要となります。

習い事に関しては、私も手探りの状態です。最近では小学校に入る前から複数の習い事をすることも珍しくありません。「周りがもう始めているから……」と焦ってしまい、家計が苦しくても習い事の費用を削れないご家庭は多いと思います。
ただ、時間もお金も無限ではありません。最近では、YouTubeで英語やピアノ、ダンスまで練習できるなど、自宅でお金を掛けずに学ぶ選択肢も増えていますから、うまく活用したいところです。

大学受験までに貯めたい費用は……

児童手当

大学受験までに貯めたい金額として、3~500万円と書きました。
入学費用も含めた、大学1年の費用の平均は約231万円で、その後の3年間は毎年約150万円掛かります。初年度に必要な額として少なくとも300万円、できればその先も見据えて500万円貯めておきたいところです。
ただし、これらはあくまでも「平均」の額。私立大学であれば進学先によって大きく変わってきますし、医学部・歯学部といった学部であればさらに高くなります。
学費の値上げ に踏み切る大学も増えていますから、希望する進学先の学費等を必ず確認しておきましょう。

現行の児童手当制度については♯42『妊娠・出産には、思っているよりお金が掛かる? 制度を知って備えよう』でご説明しましたが、今年10月分から大幅に拡充される予定です。
高校生まで支給が延長されると、児童手当だけで約240万円の教育資金を準備できます。「大学受験までに子ども1人につき500万円」と聞くと大きな負担に感じますが、児童手当の分を引いた260万円を18年掛けて準備すると考えれば月12,000円ですから、少しは気持ちが軽くなるのではないでしょうか。

教育費の準備は預貯金と投資を組み合わせて

少子化対策

受け取った児童手当をそのまま預貯金に寝かせておいては増えません。とはいえ、子どものためのお金を投資にまわし、万が一減ってしまったら……と不安になる気持ちも分かります。ご家庭全体の余剰資金の額などにもよりますが、半分は「安全性」を重視して元本を確保できる預貯金で蓄えておき、あと半分は「収益性」も勘案して投資に回すなど、複数を組み合わせるのがオススメです。
いずれにしても、児童手当は日々の生活費に使うのではなく、教育費にあてるようにして下さいね。口座を分けておく・親のNISA口座で積立投資をする場合でも積み立てる商品を独立させておくなど、以前♯14『知れば納得!“行動経済学”』でお話ししたメンタルアカウンティングを利用して、「これは教育費に使うお金」と“色”を付けてしまうのもオススメです。

「子どもにお金の心配をさせたくない」との考えから教育費について子どもと話し合ったことのない方や、自分が子どもの頃には教育費がいくら掛かっているか考えたこともなかったという方も多いかもしれませんが、最近では、高校で金融教育も始まっています。
お子さんが本当に学びたいコトや将来の夢を見つけるためにも、ライフプランやお金と向き合うまたとない機会をぜひ生かしてみてくださいね。

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FP fumicoの“Live colorfully”の次回は、4月26日に公開の予定です。

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CFPⓇ保有のファイナンシャルプランナー。 大学卒業後、生命保険会社や市役所での勤務を経て、2017年12月より「お金」に関するInstagramへの投稿を始める。社会保険や税金・資産運用といった学ぶ機会がなく、話題にも上りづらいコトを身近に感じてもらえるよう、解説の投稿は手書き。趣味は起床後すぐの15分ヨガと、株式投資。

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