FP fumicoの“Live colorfully”#33 fumico家の資産運用を“公開”します
「○○をして当たり前」を疑おう!
今回の話は、あくまでもfumico家の体験談で、金利など今とは違うものもあります。実際に私が国債を持っていた時期は、変動金利が一番底のときでした。
いつもお伝えしていますが、投資において、他人の体験談は一般に当てはまらないことは多いです。
つまり、SNSなどで散見される投資の成功体験を、そのままなぞっても、同じような結果が出るわけではない。
また、仮想通貨などが典型ですが、ユーザー数が増えるにつれ、「○○をして当たり前」といった言説が出回るようになる点も、注意が必要です。
水泳なら初心者は、水に顔を付けるところから始めて、バタ足、クロール、バタフライといったように順を追って進める。投資でも同様に“手順”を踏んだ方が安全です。
見たり、聞いたりするモノとご自身に合っているモノも違います。ですから、私の話でも参考にしてほしいのはあくまで考え方。「最初からリスクの高いモノに投資をしたわけではない」といったことを知っていただきたいです。
運用の中で貯蓄と投資のバランスを
私はCFP®という資格を持っており、FP fumicoとして、インスタなどで様々な情報などをお伝えしています。
ただ、資産運用については知識はあるものの、実践を最初から得意としているわけではありませんでした。だから、投資についてのスタート地点はみなさんと一緒。
FPの私は、家計金融資産のほとんどを投資に回していると思われがちですが、一番多いのは安全資産である預金。以前、ご説明したように、あくまでも余剰資金を少しずつ回していくスタイルで投資を続けています。
ほとんどの皆さんは資産運用といえば貯蓄になってしまっている現状があります。私のオススメは、運用の中で貯蓄と投資のバランスを取っていく方法。私もそれを実践しています。
投資についての話をできない理由は?
日本の貯蓄偏重の背景には、お金の話が日常的に行われていないことがあると、私は考えています。投資を博打のように捉えていたり、労働で稼ぐのが尊く、不労所得のイメージが悪かったりする状況もなかなか変わりません。
そのため、他人がどんな投資をしているかがわからない。雑誌で投資方法のアンケートが頻繁にあり、YouTubeやインスタでも情報があふれていますので、多くの方が“他人の投資”に興味があることは間違いない。
「気になっているのにリアルでは聞けない」という状況なのでしょう。私としては将来的には投資についての話は、天気くらい軽いものになってほしい。
この連載コラムの#30(「安いニッポン」への自己防衛、その方法は?)でも触れましたが、給与が横ばいで、物価が上がる一方では、「余剰資金で投資をしましょう」と言っても、「そんな余剰資金なんてない」と感じる方が多いと思われます。恐らく“余剰資金”でも、「無くなったら困る」という家庭が大半でしょう。
しかも、夫婦であっても、結婚前に培ってきたお金に対する知識や経験は異なります。だから、認識をすり合わせないままに投資を始め、マイナスになるようになったら、トラブルに繫がります。
ですので、将来のライフプランを立て、そこから逆算したうえで、どこまでの金額を、どんな投資に回すかを十分に話し合う必要があります。
株式投資は趣味や勉強のため
FPなのに株式投資はしていないの? と思う方もおられるかもしれません。
我が家では家計と個人のお金を分けて管理しています。家計は確実に増やしたいので、値動きの幅の大きい個別株式への投資はしていませんし、今後もする予定はありません。
一方、私個人の余剰資金の範囲内で、「高配当で比較的値動きの安定している銘柄」や、「成長を応援したいと感じられる銘柄」の株式を購入しています。これは私の趣味や勉強として、という意味合いが強いですね。
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FP fumicoの“Live colorfully”の次回は、12月23日に公開の予定です。