磯村勇斗さん「『何歳までに』は叶わないことが多い。人生は無計画の方が楽しい」

映画やドラマなど幅広く活動している俳優の磯村勇斗さん(28)。20日に公開された映画「Summer of 85」では、本編を紹介する動画のナレーションを務めました。30歳を前に、自身の年齢に対する思いや悩みとの向き合い方などについて聞きました。

年を重ねて行くこと自体が、すごく楽しみ

――NHK大河ドラマ「青天を衝け」や「サ道2021」、映画「東京リベンジャーズ」など、最近多くの作品に出演されています。

磯村勇斗さん: 出演させていただいた作品の放送や公開の時期が、たまたま重なっているから、そう見えているのでは。「俺、いま活躍してるな」と感じることは、いくつになってもないと思います。いつも「自分が携わった作品が多くの人に届いたらいいな」という一心で演じています。

――30歳になるまで1年と少し。20代のうちにやりたいことは?

磯村: 昔は「20歳になったら」とか「30歳が一つの節目」と考えたこともありました。でも今は年齢に対するこだわりが、あまりないです。28歳だろうが、30歳だろうが、どうでもいいかなって思っていて。
実は“10代のうちにやっておけばよかったこと”が、ないんですよね。だから、「20代のうちにやっておけばよかった」って後悔することもない気がする。
強いて言うなら、自身の30代に繋がる大切な人たちと、いまのうちに出会いたいですね。でも、いい出会いって何歳でもできるとも思います。だから年を重ねていくこと自体が、すごく楽しみです。

――年齢を気にしなくなったきっかけは?

磯村: 徐々に、ですね。「何歳までに」と計画したところで、叶わないことの方が多いじゃないですか。その時に後悔するくらいなら、もっと違うことに時間を使った方がいい。
無計画でいる方が、人生が楽しくなるかもと思ってます。計画も時には大事だけど、それに囚われたり、苦しんでしまったりするなら無計画の方いいかなって。
その方が、色んな出会いができるし、そういう人生の楽しみ方もありな気がします。

結婚願望はある。でも焦る気持ちはない

――結婚についても、特に年齢へのこだわりはありませんか?

磯村: 昔は「25歳までに絶対結婚する」と言ってました。でも今28歳ですから。やっぱり計画するとだめなんですよ(笑)。「なんでだろう」とか「どこで出会った人となら、結婚までいけたのかな」と考えてみても……。
結婚願望はあるんですけどね。本当にタイミング次第な気がしています。これから出会うかもしれないし、もう既に会っているかもしれない。だから、焦って「結婚しなきゃ!」とか「婚活しよう」みたいな気持ちはないですね。

――友達や知り合いなど、身近な人と結婚について話すことは?

磯村: 地元の静岡の同級生は、ほとんど結婚してますね。東京の知人は芸能関係の人が多く、特殊な仕事なので、そもそも結婚の話はあまりしないです。

――東京の人は、地方に比べると結婚が遅いですよね。

磯村: 地方での暮らしは、仕事とプライベートのバランスがいいけど、東京の人の多くは、良くも悪くも仕事が生活のメインになっている気がします。もう少し肩の力を抜いている方が、自分の時間ができて恋愛や結婚が、しやすくなりそうですよね。

――「結婚したいのに、なかなかできない」という悩みを持つ女性も。

磯村: 一人で決められないから、難しいですよね。パートナーがいても考える時間が必要ですし。一方で、相手がいない状態で「結婚しないと」って焦っている人もいますし。
ただ、焦っている時って、いい結果が出ないんじゃないかな。僕は仕事でも焦るとミスをしやすくなったり、思い通りに体が動かなくなったりするんです。お芝居は特に。
だから「焦ってるな」と思った時は、一度自分を解放してあげるといいんじゃないかな。出会いを求めて無理に合コンなどに参加しているとしたら、一回やめてみるとか。
僕は結婚への焦りというのは分からない部分もあって、申し訳ないんですけど……少し力を抜いてみる、変化をつけてみるのはお勧めですね。

悩むときは、とことん悩めばいい

――磯村さんなりの、悩みとの向き合い方は?

磯村: とことん悩めばいいのかな、と思っています。徹底的に苦しんだ方が、抜けた時に、ちょっと成長したような気がしてラクになるので。同じような悩みに直面した時に、気持ちに余裕を持って対処できるようにもなりますしね。悩んでいる時は、ものすごく苦しいですけど。
「今悩んでるわ、俺」と自分のことを一歩引いて見てみる。そして、すぐにどうこうするのではなく、「悩んでいる自分をむしろ楽しむ」くらいの気持ちでいますね。

●磯村勇斗さんのプロフィール
1992年、静岡県生まれ。「仮面ライダーゴースト」(2015年、テレ朝系)やNHK続テレビ小説「ひよっこ」(17年)などに出演し18年、ドラマ「今日から俺は!!」(18年、日テレ系)で、第14回コンフィデンスアワード・ドラマ賞新人賞。代表作にドラマ「演じ屋」(21年、WOWWOW)、「サ道2021」(21年、テレ京系)や映画「ヤクザと家族 The Family」(21年)、東京リベンジャーズ(21年)などがある。

映画「Summer of 85」

監督・脚本:フランソワ・オゾン
原作:エイダン・チェンバーズ『おれの墓で踊れ』(徳間文庫)
出演:フェリックス・ルフェーヴル、バンジャマン・ヴォワザン、ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ、メルヴィル・プポー
配給:フラッグ、クロックワークス
公開:2021年8月20日新宿ピカデリーほか全国公開 © 2020-MANDARIN PRODUCTION-FOZ-France 2 CINÉMA–PLAYTIME PRODUCTION-SCOPE PICTURES
ヘアメイク:佐藤友勝、スタイリスト:齋藤良介

1989年、東京生まれ。香川・滋賀で新聞記者、紙面編集者を経て、2020年3月からtelling,編集部。好きなものは花、猫、美容、散歩、ランニング、料理、銭湯。
写真家。1982年東京生まれ。東京造形大学卒業後、新聞社などでのアシスタントを経て2009年よりフリーランス。 コマーシャルフォトグラファーとしての仕事のかたわら、都市を主題とした写真作品の制作を続けている。
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