Ruru Ruriko ピンク 71

私たちは怒っていいんだ[Ruru Ruriko ピンク72]

ちょっとモヤモヤした気持ちになったとき、読んでみてください。いい意味で、心がザワザワするフォト&エッセイ。世界中で社会問題やフェミニズムへの関心が高まるなかで、状況はよくなっていると言えるのでしょうか。私たちはもっと怒っていい……Rurikoさんからのメッセージをお届けします。

●Ruru Ruriko ピンク 72

私たちの置かれる状況はよくなっている?

ここ数年、社会問題やフェミニズムに関して、世界中で関心が高くなってきていると感じます。
もちろん日本でもその流れがあり、人権・ジェンダー・LGBTQという言葉をよく聞くようになりました。 

それでも、なぜでしょうか?
正直、今までより状況がよくなっているとは感じられません。
昨年大きなムーブメントとなったBlack Lives Matterは、あれほど多くの人が動いた運動があったのに、それでもいまだに黒人に対する差別は日々ニュースになり、コロナ以降はアジア人に対する差別も急増しています。

 最近はパレスチナ問題、日本では入管施設の“長期収容”問題に、LGBTは「種の保存に背く」なんていうびっくり発言まで出て、「どうなっているんだ、この世は」とあまり希望を感じられずにいるのが正直なところ。

 今、わたしはイギリスに住んでいますが、コロナにより1人で外出するのは不安を感じます。
できる限り男性パートナーと一緒に出かけるようにしていますが、いい大人なのに1人で出かけるのが怖いなんて自由がないな、と外国に住む外国人であり、女性である自分の立場の弱さを感じます。全然自由じゃないじゃないかー!!!とたまに叫びたくなります。

「本当に女性はそんなに怖がって歩いてるの?」という声に答えるには

今年3月、イギリスでは帰宅途中の女性、サラ・エバラードさんが誘拐、殺害される事件がありました。サラさんは明るい服をきて大通りを歩き、途中でパートナーに帰宅することをメッセージで知らせるなど、危ない目に合わないようにするために多くの女性が気を付けている以上のことをやっていました。その上での事件であったこと、帰宅時間が21時半頃と遅くないこと、捕まったのが警察官の男性だったことから、大きなニュースになり、女性たちからは怒りと不安の声が高まりデモに参加する人もいました。

欧米圏では、以前に記事にも書きましたが「キャットコール」という道端で女性にしつこく話しかけたり、性的な言葉をかけるナンパが問題になっています。サラさんの事件があってから、キャットコールが減ったかと思いきや、イギリスに長年住む日本人の友人が言うには、変わらないどころか増えたような気がするとも言っていました。また、仕事で帰りが夜中になる友人は、怖いので電車を降りたら家まで走って帰るとも言います。

性差別なんてないと言う人もいますが、安心して道を歩けない女性が多い時点で本当に差別なんてないのでしょうか。
「本当に女性はそんなに怖がって歩いてるの?」と言う男性側の意見もあります。
もちろん女性の中には怖がっていない人もいるでしょうし、車やタクシーに乗れる人もいるでしょう。でも、これだけ#metooが広がり、デモが起きている時点で十分すぎるくらいの人が怒りと恐怖を抱えているのではないでしょうか。

言った側は、軽いジョークのつもり言っただけ、セクハラだと認識していなかっただけかもしれませんが、言われた側は本当にその日一日がぶち壊されるくらい気分が悪くなるし、怖いと感じる人もたくさんいます。

正直、これほど問題になり、多くの人が声を上げてきたのに、「なんでわかんないのかな?」とブチ切れたくもなります。

人の身体に勝手に触っちゃいけません、外見について余計なコメントをしない、性的な話題をしないのは、そんなに難しいのでしょうか?普通にコミュニケーションをとればいいだけなのに……。

怒れる時は怒れない人の分まで怒りましょう

なんだかいきなり怒っていますが、実は最近、疲れて怒ることができていませんでした。

私自身、少し前まで日本でOLをしていましたが、働いている間には嫌だなとモヤモヤ思っていることが日常的にありました。しかし、当時は深く考えないようにしていましたし、職場でもめごとを作りたくなくて、はっきりと「NO」を表明できていませんでした。

今日、この記事を書き出した時は怒っていなかったし、むしろ問題が多すぎてもう疲れたよ……という気分でしたが、書き出したら怒りがフツフツと湧いてきたのです。

私たちは怒っていい、おかしいって声に出していいのです。
怒れない時は休んで、怒れる時は怒れない人の分まで怒りましょう。
私も休憩しつつ、怒っていきたいと思います。

18歳の時にイギリスへ留学、4年半過ごす。大学時代にファッション、ファインアート、写真を学ぶ中でフェミニズムと出会い、日常で気になった、女の子として生きることなどの疑問についてSNSで書くようになる。