Ruru Ruriko ピンク 56

「Black Lives Matter」などの社会問題を友達や家族と話すべき理由

ちょっとモヤモヤした気持ちになったとき、読んでみてください。いい意味で、心がザワザワするフォト&エッセイ。今回は、前回も取り上げた「Black Lives Matter」からさまざまな社会問題を考える大切さについて。社会問題をまわりの人と話すにはどうしたらいい?

●Ruru Ruriko ピンク 56

このコラムではフェミニズムを中心に、社会問題について私の個人的な体験などを織り交ぜて書いていますが、みなさんは社会問題について誰かと話し合う機会が日常にあるでしょうか?

アメリカからプロテストがはじまり、私も前回の記事で黒人差別問題を取り上げました。
日本人も考えるべき“Black Lives Matter”とは?

外国で起きている運動について、日本に住む日本人には何ができるのだろう?と思った人もいるのではないでしょうか?

先週末には東京でもプロテストが行われましたが、「Black Lives Matter」のほかにも社会問題に関わるにはさまざまな方法があります。

プロテストは運動を理解し賛同しないと参加しようと思わないでしょう。その多くは都市で行われるので、参加したくても物理的にできない人や、さまざまな理由で公的な場に出ることや、そこで意思を示すことが難しい人もいると思います。

プロテスト運動にはどう関われる?

私たちはどのように運動に関われるのでしょうか?
今回の黒人差別問題については、これまでアメリカで起きてきた人種問題やアメリカの黒人の歴史についてよく知らなかった人も多いと思います。私自身、昨年旅行でアメリカを訪れるまで、あまりアメリカの歴史には興味がありませんでしたし、アフリカ系アメリカ人の歴史も奴隷制があったという事実を知っているくらいでした。

よく知らないのに意見を言ったり、声を上げるのはハードルが高いかもしれません。
そこで、まずは関連する本や記事を読んだり、映画を見てみたり、日本語で運動について発信しているSNSアカウントをフォローするのもオススメです。

自ら学び、自分で考えたことを周りと話し合うこと。これはとても大切だと思います。
いきなり話を持ちかけるのが難しいと感じる人はSNSでシェアしてみてはどうでしょうか?

友達だけでなく、可能な人は家族とも話し合ってみてください。フェミニズム関連の相談で、親が自分の意見を聞いてくれない、フェミニズムなんてくだらないと言われるという相談を受けたことが数回あります。

親といえど、生きてきた環境や年代は私たちとは違いますから意見が合わないこともあると思います。
私は中高生の頃、母から「そんな格好をしていたら痴漢してくださいって言っているようなもの」と服装について言われていました。ところが、フェミニズムを学んでからは「それは間違ってる。私は着たい服を着る権利があるし、どんな服でも痴漢した方が悪い」と言い返していたら、次第に何も言われなくなりました。今では母は私の意見に耳を傾けてくれるようになりましたし、図書館で本を借りて読んでいるようです。今回の差別問題についても母にオススメの動画を送ったりしました。

社会問題は私たち全員が関わっている問題

もちろん、全ての人があなたの意見を聞いてくれるわけではないですし、どんなに話しても分かってくれない人もいます。私も母とは何度もケンカになりましたし、親しい人であれば相手の態度によっては傷ついたり、気まずくなってしまうこともあるかもしれません。
それでも話し合うことは大切ですし、社会問題が普段の会話にあがってくるような世の中になってほしいなと思います。なぜなら社会問題は、意識していてもしていなくても、どこかで私たち全員に関わっている問題なのです。
例えば、フェミニズムというと難しく聞こえるかもしれないけれど、生理、ボディポジティブ、しつこいナンパやセクハラなど多くの女性が日常的に直面している問題もフェミニズムの一部です。今回のアメリカの差別問題も、黒人差別だけでなく、全ての人種差別、性差別や貧富格差問題まで、さまざまな問題を考えるきっかけになれは、現状が変わっていくのではないでしょうか。

私はフェミニズムについて学び、発信することでSNSでメッセージをもらったり、友達ができただけではなく、自分の意見をしっかり持てるようになり、自信もついたので、フェミニズムに出会えてよかった!と本当に思っています。
いろいろなことに興味を持ち学んで、自分の意見を持つことはかっこいいこと。これからもたくさんのことを学んでいきたいと思います。

18歳の時にイギリスへ留学、4年半過ごす。大学時代にファッション、ファインアート、写真を学ぶ中でフェミニズムと出会い、日常で気になった、女の子として生きることなどの疑問についてSNSで書くようになる。

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