写真集発売の女優・松本まりかさん「飾らない今の姿を意識したかも」込めた様々な“思い”
写真集をツールに「みんなと一緒に遊びたい」
――すでに評判を呼んでいる写真集は、どのような経緯で出すことになったのですか？
松本まりかさん（以下、松本）：話題になっているのはすごくうれしいです。今回は初めて、私が自分から「つくりたい」と感じながら撮影した写真集なんです。
コロナの感染拡大での自粛期間中、本当に誰にも会わなかった私は「孤独だなぁ」って感じていたんです。止まらなくなったのが、「何か作品を生み出したい」とか「誰かとつながりたい」というすごく強い思い。そんな中ふと、「写真集だ」と感じたんですよね。
写真集というツールを通じて、みんなと一緒に遊べたらいいなぁっていう、そんな気持ちだったのかも。そこから、ずっと憧れていた雑誌「anan」さんとのミラクルな出会いがありました。そして時代を彩ってきたananさんがプロデュースしてくれることに。トントン拍子に進んだんですね。だから、いろんな奇跡が詰まった写真集です。
コンセプトや中身については、一から私も徹底的に関わりながらつくりました。「何が、面白いんだろう」って考えながら、写真も一枚一枚選びましたし、細部も大事にしました。こんなに自分の手が加わっている作品って、デビューしてからの20年間で多分、初めてです。
20周年記念の写真集ともなれば、重くなりがち。だからこそ、とにかくポップなものにしたいと思いました。シリアスな役を演じることも多い私のイメージにはない写真集をつくることは、新しい挑戦になりましたね。
――「ポップな写真集」を目指したんですね。先行で公開されている写真には、変わったポーズや服装のものがいくつもあります。
松本： もう私も大人ですけど、「大人がポップでもいいじゃん。遊んでもいいじゃん」っていう感覚…･･･「大人も遊ぼうよ！」みたいなテーマなんです（笑）。
今の世の中、すごく辛いこともたくさんあるかもしれないけど、もともと私を知ってる人にも、大して知らない人にも楽しんでもらえるようにユニークにしたかったんです。
「遊び」がテーマなので、いろんなシチュエーションやテーマの写真があります。表紙の「帽子ブラ」だったり、「葉っぱブラ」だったり、「М」のポーズだったり…。もちろん、かっこいい“決めてる“カットもあるんですけど、本当に”抜けてる“のもありますよ。寝起きとか、お風呂に入ってゆでダゴみたいになって、寝ちゃってる様子とか。
飾らない今の姿を意識！素肌の質感を大事に
――心掛けたことや、こだわりはどんな部分ですか？
松本： 飾らない今の姿を意識したかもしれません。素肌の質感みたいものを大事にしたかったんです。普通の写真集や雑誌のグラビアとかだと、修正できれいになり過ぎちゃうこともありますが、極力しわとか肌の色ムラとかを生かして逆に「もっと濃く残してください」とお願いしていました（笑）。
――バラエティ番組などの出演も多く、最近では女性からの支持も増えているように感じます。写真集は女性たちにも楽しんでもらえそうですか？
松本： 女の子たちにぜひ見てもらいたいです。ありがたいことに、私のインスタグラムのフォロワーには20～30代の女性の方がたくさんいる。そして、今回プロデュースしてくださっている「anan」は女性向け雑誌。だから男性はもちろん、女性もすごく楽しめる写真集になっていると思います。
女の子が「面白いな」って思えるようなシチュエーション、女性目線で「いいな」って思えるものをたくさん盛り込みました。「女の子とも、遊びたい」っていう感覚。女の子の思う「かわいい」ものがたくさん入っています。衣装もメイクもそうですし。かわいいランジェリーもあります。“女の子の楽しい妄想の世界”みたいなものが、すごく詰まっているんですよ。
残したい確かなもの 写真集で結実！
――強い思い入れを感じました。デビューから紆余曲折があって、ブレイクした今だからこそ、という気持ちがあったのでしょうか？
松本： 私、自分の写真が手元に全然残ってなくて、何か確かなものが欲しかったのかもしれないです。過去の自分がどうであったのかとか自分の人生の軌跡が、わからないと寂しいじゃないですか。
今の私は、ものすごく進んで、走ってる状態。自分も周りの環境も、すごいスピードで変わっていっています。今の自分を将来振り返れる写真集になっていると思います。
もう一つ頑張ってこだわった点としては、めちゃくちゃコスパをよくすること！（笑）。144ページとすごく盛りだくさんですが、なるべく安くしてもらうようお願いしました。“様々な思い”が実現した奇跡のような写真集なので、たくさんの方に手に取っていただきたいですね。
●松本まりか（まつもと・まりか）さんのプロフィール
女優。2000年にドラマ「六番目の小夜子」（NHK）でデビュー。2018年「ホリデイラブ」（テレビ朝日系）での演技で注目される。20年は『竜の道 二つの顔の復讐者』（フジテレビ系・関西テレビ制作）、『妖怪シェアハウス』（テレビ朝日）など出演が相次ぎ、現在は「先生を消す方程式。」（テレビ朝日系）に出演中。2021年１月３日・４日放送の「教場Ⅱ」（フジテレビ系）への出演が決定。
衣装：グリーンワンピース￥27000（トロワズィエムチャコ／アプレドゥマン)
TEL：03-6274-8533 その他（スタイリスト私物)
価格：1980円（税抜き）
発行：マガジンハウス
撮影：中村和孝
発売日：12月4日
