剛力彩芽さん「30歳までもう2年しかない。夢は大きく“海外のレッドカーペットを歩く”かな」

「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2020(略称:SSFF & ASIA)」のオープニングセレモニーに着物姿で登場した女優の剛力彩芽さん(28)。新しい環境の中、30代に向けての自身の心境の変化やプライベートでの目標などについて、お話を聞きました。

世界のショートフィルムを集め上映を行う米国アカデミー賞公認・アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2020」のオープニングセレモニーに登壇した女優の剛力彩芽さん(28)。日本人監督を応援すべく発足されたクリエイターズ支援プロジェクトの3作品で主演を務めます。
剛力さんはもともと本イベントにプライベートで足を運んだこともあったそうで「世界に日本の芸術をお届けできる一端を担えるのはすごくうれしい」と意気込みます。
作品のテーマは「ドラマチックな女性」。「ドラマチック」と聞いて思い浮かべるのは?という質問に、「ドラマチックかぁ。どちらかというと私はロマンチックな方かも」とキュートな笑顔を見せてくれました。
今年、女優活動を始めて10年となる彼女の思いをうかがいました。

――女優やモデルとして多くのテレビドラマや映画、雑誌などで活躍していますが、今回のショートフィルム3作品への同時出演はある種チャレンジングな企画だと思いますがいかがでしょうか?

剛力彩芽さん(以下、剛力): そうですね、もともと新しいことにチャレンジしたいという思いはありました。ただ今は、年齢を重ねて「今やらないと、この先新しいことをはじめるにはどんどん怖くなっていくのではないか」と思うようになっているのかもしれません。

20代前半の頃に比べて、よくも悪くもいろいろなことを知りはじめていて、「無知の無敵さ」のようなものを感じることがあるんです。何も知らなかったからこそ飛び込めたことっていっぱいあったなあと。
この先の人生で、今が一番若い。そう考えると、今やらないとこの先チャレンジすることはないのではないか?と思ったんです。

――30歳まで「あと2年」というよりは「もう2年しかない」と感じているのですか?

剛力: 最近急にそう思うようになりましたね。27歳の時には、まったく30代を意識していなかったのですが、28歳の誕生日を迎えた瞬間に30代がすごく身近に思えました。「あと2年しかないのか……でも、楽しみかも!」って。
30歳までに自分がどれだけいろいろなことを吸収できるのか、という考え方にシフトチェンジしていきました。

――30歳までにこうなりたい、など考えていることはありますか?

剛力: 若い頃は「何歳までにこれをやる!」と目標を立てていたこともあったのですが、今はあまり考えていないですね。

――過去にはどんな目標を立てていたのですか?

剛力: 中学3年生の時に「20歳までに大河ドラマの出演と月9の主演をやる!」と母に宣言していたんです。その宣言は、ちょうど20歳の時に周りの方のおかげで叶えることができました。
言霊って本当にあるんですね。そう考えると、30歳までの目標も作らなきゃいけないですね。せっかくなのでここで宣言しようかな。30歳までの目標は「海外のレッドカーペットを歩く」にします。夢は大きく!

昨年は初めてひとりでニューヨーク・ファッション・ウィークを見に海外旅行をしたんです。現地で満足に話せなかったことがとっても悔しくて、英語の勉強も始めたところです。いつか英語でお芝居もできたらいいですね。

――プライベートでの30代に向けての目標などはありますか?

剛力: 「もう少し大人にならなきゃな」って思うことはたまにあります(笑)。親しい人には感情を素直に出しすぎてしまうところがあって、10代と何も変わっていないので、もっと自分の意見や考えをきちんと言葉にしなきゃいけないなと思っています。「大人ってこういう時どうすればいいのかな?」なんて立ち止まって考えることもあります。

――最近新しくはじめたことはありますか?

剛力: パソコンで文章が書けるようになりたくて初めてパソコンを買いました。エッセイとまではいかないけれど、まずは日記のようなメモからでもはじめたいと思って。
まだ、購入してアカウントをとっている段階なんですが(笑)。一歩一歩、いずれはかっこよく使いこなせるようになりたいです。

――20代後半の女性は、キャリアや結婚・出産などライフステージのターニングポイントに直面することが多々あります。ちょうどtelling,世代の剛力さんは、悩みに直面したときにどのようしていますか?

剛力: これが良いことかはわからないのですが……一回考えるのをやめてしまいます。悩んでも「まあいっか……」と少し距離をとる。もともと「まあいっか」精神は強い方なんです。
悩みを一度すみっこに置いておくと、ふとした時に「あ、もしかしてこうしたらいいかも?」と解決策にたどり着けたりします。考え込めない性格とも言えるのですが。

人に相談することも多いですね。母や、友人たちのような大切な人たちに話すことが多いです。悩みを聞いてもらえるだけでも気持ちが落ち着きますしね。溜め込むのは苦手なのかも。

――悩みをついつい溜め込んでしまう人にアドバイスはありますか?

剛力: 悩むことも時には大事なことだとは思います。でも、考えすぎて視野が狭くなってしまうのはもったいないので、いろいろな人の意見を聞いてみたり、アドバイスを受けることで、意外と道がひらけるかもしれません。
悩みって、相談する時点で自分の中になんとなく答えがあることもありませんか?言葉にして他人に聞いてもらうことで、自分の中にあるなんとなくの答えが決意に変わることもあると思います。

――最後に、同年代の読者にメッセージをお願いします。

剛力: 27歳になるまでは年齢を重ねることに対してどこか不安に感じることもあったのですが、28歳になった途端に、ぱあっと視界が開けたような感じで毎日がとても楽しいです。会社を設立したり、環境が変わったことも影響しているかもしれませんね。
ライフスタイルがそれぞれに変わっていく年代ではありますが、同年代のみなさんには「一緒にどんどん活躍していきましょう!」と言いたいです。私たち世代にできることがもっとあるんじゃないかと。
今後はSNSなど、いつも見てくださってるみなさんとコミュニケーションをとったりしてみたいと思っているんです。洋服は大好きなので、私服ももっと更新して見ている方に楽しんでいただけたらうれしいです。

■「クリエイターズ支援プロジェクト」とは
「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア2020」では日本人監督を応援すべく映画祭に集う監督3名と剛力彩芽さんがタッグを組み、ドラマチックな女性の人生を描く衝撃3作品を制作。日本人監督の多彩なる才能を世界へ発信していきます!

『MASKAHOLIC』
脚本・監督:洞内広樹
出演:剛力彩芽、柳英里紗、後藤ユウミ ほか
15分/日本/サスペンス・ミステリー

『卵と彩子』
監督・脚本:大森歩
出演:剛力彩芽、岡山天音、長澤樹、和田光沙、田子天彩
17分/日本/ドラマ

『傷跡』
監督・脚本・編集:井上博貴
出演:剛力彩芽、松本大志、柳俊太郎、松澤一之、山下容莉枝、西尾まり
主題歌:「Next Stage」樹林輝
約16分/日本/サスペンス・スリラー

大学卒業後、芸能事務所のマネージャーとして俳優・アイドル・漫画家や作家などのマネージメントを行う。その後、未経験からフリーライターの道へ。
フォトグラファー。北海道中標津出身。自身の作品を制作しながら映画スチール、雑誌、書籍、ブランドルックブック、オウンドメディア、広告など幅広く活動中。