「お姉ちゃんなんだから」はツラかった。「優等生の姉」と「甘え上手の弟」のゆくえ
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なぜか弟には自動的に携帯が手に入り…
長女はツラいよ…。時々弟と比べるとそう思います。
私はどちらかというと、真面目で勉強も頑張ってきた優等生タイプ。一見社交的に見えて実は人見知りが強い。冒険もするけれど 事故がないように行動してきました。
かたや弟は、明るく人懐こくて甘え上手。いつも笑顔の弟は、人から好かれる能力が結構高い。周りの人もつい何かしてあげたくなっちゃうんでしょうね。
私たち姉弟、仲はいいのですが、時々私ばかり損してない?と思うことがあるんです。
たとえば、初めて携帯電話を買ったもらったときのこと。小学校高学年くらいから周りの友達が携帯電話を持ち始めて、私も欲しくなって。親の機嫌が良さそうなタイミングを見計らい、どうにか気持ちを伝えてお願いしてみる。しかし案の定、まだ早いとか、携帯料金はどうするのと一筋縄ではいかなかった。さんざん交渉した結果、中学1 年生の夏にやっと携帯電話を買ってもらえることになりました。頑張ってお願いしたかいがあって、すごくうれしかったことを覚えています。
それがですよ……。あんなに苦労して手に入れた携帯電話を、弟ときたら中学生になったらほとんど自動的に携帯デビューしていたんです(笑)あのときの私の苦労は何だったんだろう?!
おこづかいをアップして欲しいときも、一人暮らしの相談をするときも、いつもいつも、親との交渉事は姉が突破口となってやってきた!と声を大にして言いたいです。
我慢することはほめられること?
それだけではありません。家でインコを飼っていたときのこと。私はインコをすごく可愛がっていて、学校から帰るとまずは様子を見に行くほど。
それがある日、鳥かごからインコを出して、手に乗せたり戯れていたら、うっかり弟が窓を開けて逃してしまった……。一瞬の出来事に、呆然としたあとにパニックに襲われる現場。事態を察して泣き叫ぶ弟に、悲しみと怒りをどこにぶつけてよいかわからない私。当時、彼は幼稚園の年中さんで、今思えばしょうがなかったのかもしれない。
ただ、そのとき親からかけられた言葉のうちのひとつが「お姉ちゃんなんだから我慢しなさい」でした。
それ以降も「お姉ちゃんなんだから」こうすべき、「お姉ちゃんなんだから」しっかりしなきゃという場面が時々あって。その度、無意識に自分の感情を抑えるクセがついてしまったような気もします。そのうち、我慢するとほめられる、弟の世話や面倒を見ると親が喜ぶと分かってきて、どこか親の期待に添うようにしていたかもしれないですね。
弟だってツラかった
一方、弟は弟で、家族の中での生き延び術のようなものをしっかり学んでいました。
たとえば、私が反抗期真っ盛りで母親とのケンカが絶えないときも、弟は決して介入しません。
ヤケドを負うようなことには首を突っ込まない知恵を持っています。
そうかと思えば、私は友達や彼氏をよく家に招いていたんです。仲のいい友達と家で遊びたいし、顔が分かれば親も安心するようだし。するとやっぱり弟も同じように友人彼女を 家に招くように。その辺りの抜かりなさも末っ子の知恵なのかと思います。
ただ、私からすると姉は損してると思い込んでいましたが、弟は弟で、姉と比較されるのが辛かった、と大人になってから聞きました。分かりやすい尺度で言うと、受験での模試の結果や進路選択 など、彼なりに思うことがあったようです。
存在してくれることがうれしい
近すぎる関係がゆえ、なんだかんだいろいろな感情を持ちつつ、大人になった今はやっぱり弟がいてくれて良かったと思います。何をしてくれたからとかではなく、弟という人間が存在してくれることがうれしい。それに、やっぱり一緒にいて楽しいですしね。そう思えるようになったのは、弟がある程度大きくなった 後ですが、今はお互い自立して、いい距離感で関係を保てていると思っています。
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