ファイティングポーズをとる青山テルマさん

青山テルマさん「自分を変えたい?秒で変われるよ。今がそのタイミング」

2019年10月28日、初のエッセイ本『人生ブルドーザー』を発売したシンガーの青山テルマさん(32)。“「憧れです!」って言われるより「出会えて良かった」と言われたい。” などなど……約200ページにわたる本著の中には格言にしたい言葉がこれでもかというぐらい散りばめられています。何かとつまづいたり立ち止まったりしてしまう私たちに、テルマ先生からパワフルなメッセージをいただきました!

良いことも悪いことも「自分のせい」にしてあげる

ーー素敵だと思った言葉が載っているページに付箋を貼ろうと思ったら1ページ目から貼っていました(笑)。

青山テルマ(以下テルマ) :嬉しい!どこですか?

ーー“「生きてて楽しいですか?」と聞かれるけど「もっと楽しくなる予定だから生きてる」”という部分です。

テルマ: わぁ〜、ありがとうございます!

ーー大ヒット曲「そばにいるね」で一気にスターの階段を駆け上がったのち、少しずつ音楽番組やライブへの露出が減っていったこと、スランプに陥った頃の気持ちなども赤裸々に綴っています。仕事をする中で、どうにもこうにもうまくいかない、八方塞がりになってしまう瞬間がきた時、まず大切にした方がいいことってなんだと思いますか

テルマ:  どうしてその状況になってしまったかを一から見つめ直すことかな。今、なんでこの環境にいるのかってこととか、自分は他人とどう接してきたかとか、色んなことを99.9%自分の責任だって思えるようになってから、私はラクになったんです。

私の場合は若さゆえのワガママな振る舞いとか、疲れを言い訳にした中途半端なライブパフォーマンスとかを、悔しいけど振り返って、受け入れて。
でも、そういう悪いことだけじゃなくて良いことも同じだけ「自分のせい」って思ってあげるのも大事だって思います。

取材に答える青山テルマさん

ーー悪いことだけじゃなくて、良いことも?

テルマ: そうそう。「何ができてなかったんだろう」っていうのも考えるけど、逆に「自分には何ができてたんだろう」も考える。それをすると、別のやり方だったらもっとうまくいったかもしれないとか、次にするべきことってなんだろう?っていうのがはっきりしてくると思う。

うまくいかない時って人のせいにしちゃって「あいつが」とか「あの出来事が」って、悪いことばかり頭に浮かぶし、原因を外に作っちゃいがち。人のせいにするって、その瞬間は自分を守ることもできるし。でも、それじゃ前には進めないんだよね。

ーー全部一度、自分が背負ってみるということですね。

テルマ: 一見、「自分のせいにする」ってネガティブに聞こえるんだけど、どん底から抜け出す一歩目としては一番簡単かなって思う。その次には、前向きな考えが出てくるから!

人生の微調整はいつだってできる

ーーそんな風に、自分のことをしっかり理解してまっすぐに生きているテルマさん。個性的でハイセンスなファッションにもそれが表れていますが、実は子どもの頃は洋服にはあまり興味がなく、20代ではじめてファッションを徹底的に研究して、意識が変わっていったんだそうですね。

テルマ: 自分がなりたいと思う人たちの周りに自分を置いたことで、変わっていけたんじゃないかって思います。私の場合は例えば尊敬している先輩アーティストさんとか。
尊敬している人たちが側にいることで「ああなりたいな」「あの人がこれだけ頑張ってるんだから自分も頑張れる」とか気づかされることが増えて。
そういう人といる時の自分が好きなので、一緒に過ごす時間を増やしていくことでどんどん自分のことを好きになっていけたように思います。

取材に答える青山テルマさん

ーーテルマさんのように、大人になってからも自分を変えるチャンスはあると思いますか?どうやったら変われると思いますか?

テルマ: 変わろうと思ったら“秒”で変われますよ。人生の微調整っていつでもできると思うんです。大きな夢の方向転換とかはなかなか難しいかもしれないけど、どこかに向かっていく過程で「自分がどうなりたいか」「どういう人間でいたいか」を調整していくことは必要だと思うし。
自分が変わりたいと思えるタイミングって、変われるタイミングだと思うんです。
だから、秒。秒で変われるよ(笑)。

笑顔を見せる青山テルマさん

ーー20代後半から30代にかけては、結婚や出産、キャリアアップなどライフイベントの多い時期。そんな中で変化していく人間関係に、寂しさや孤独を感じる人もいます。何かアドバイスはありますか?

テルマ: 私自身はそういう「取り残された孤独」みたいな気持ちになったことがないから難しいですけど。自分のハッピーを探すことに時間を費やした方がいいんじゃないでしょうか。
環境が変わるのって当たり前だし、みんなそれぞれに人生を歩んでいくわけだから。

私、他人に対して見返りを求めてないんですよ。「相手が幸せだったらいいなー」ってことだけを常に思ってる。だから一緒にいるだけが全てじゃないとも思えるんです。恋愛でも、友情でも。
相手の人生に想像をめぐらして思いやりをもっていれば、距離ができたとか会わなくなったとか、相手に何かを求めるような「寂しい」って感情はなくなると思います。

私も今は結婚もしてないし子どももいなくて、でも周りには環境が変わってる人はたくさんいてって状況だけど、寂しいっていう気持ちより「ちょーいーじゃーん!さいこーーう!」って気持ちが大きいなぁ。
「いつか私もそうなれたらいいな」って思うくらいで。

ーー羨ましくなったりはしないですか?

テルマ: どっちの方が幸せか、なんて測れないじゃないですか。子育てをしている友達は海外を飛び回っている私を見てうらやましいと思うかもしれないけど、私は私で旅先で友達と子どものインスタの投稿を見て「いいなぁ」って思うこともある。

きっと若い頃にそういう気持ちにたっくさんなってきたんだと思うけど、今は、そういう感情って全く意味がないなぁって。「羨ましい」って気持ちに給料が支払われるならいいけど、払われないじゃん(笑)。

もちろんやる気の源になることもあるんだけど、他人を基準にしてネガティブなことばかり考えて、自分が純粋に頑張ってきた素敵なことまで忘れちゃったら意味がないじゃないですか。他人の良いところには「いいね!最高〜!」ぐらいで。あとは自分らしく生きる。
で、お互いのハッピーな部分をシェアしあっていくのがいいんじゃないかって思います。

【取材後記】
書籍を読むまでは「青山テルマさんって、子どもの頃からずっと、強くて、おしゃれで、才能があって、頭も良くて、悩みもなくて、なんでも持ってる人なんだろうな」ってどこかで思っていました。でも、普通の人には簡単にはできない努力と、試練を乗り越える力、愛情あふれる振る舞いでタイトル通りブルドーザーのようになんでも巻き込みながら突き進んだからこそ、今があるのだと知りました。
汗も涙も泥臭さも全部つまった土の上に、満開のハッピーのお花が咲いてるような、本当に元気がでる書籍!ぜひ、マーカーと付箋を片手に読んでみてください。線、引きまくり、チェックつけまくりになること間違いなしです。

●青山テルマ(あおやま てるま)さんプロフィール
1987年10月27日生まれ、奈良県出身。B型。2007年にシングル「ONE WAY」でメジャーデビュー、SoulJaとフィーチャリングしたシングル「そばにいるね」が大ヒットし『第50回 日本レコード大賞』をはじめとする数多くの賞を受賞。現在はオンリーワンなファッションや明るいキャラクターで同性を中心に幅広い世代から支持を受ける。

『人生ブルドーザー』(宝島社)

著者:青山テルマ

現在肩書き無し。30歳の夏、港区での彼氏との同棲を解消、同時に8年マネージャーとして勤務した芸能事務所を退社する。ライター業ではお笑いやサブカルチャーに関するコラムをwebサイトに寄稿など。
1990年生まれ、埼玉県出身、東京都在住。 フリーランスフォトグラファー・デザイナーとして雑誌、広告、カタログ、アーティスト写真など幅広く活動。
好きを仕事に