変わったのは髪型だけじゃなかった。ヘアサロンに行く前に読むべき一冊の本
●編集部コラム
「似合う髪型」ではなく「なりたい自分」をオーダー
もうすぐ新年度。就職や転職などとくに転機となるような一大イベントがなくても、なんとなく春になったことでワクワクし、「新しい自分になりたい」なんていう気分になる時期。そんなときは、まずは髪型を変えてみるのもいいかも。
ヘアサロンに行く前に読んでほしい一冊が『女の運命は髪で変わる』(サンマーク出版)。telling,でも毎週水曜日にブックコラムを書いている佐藤友美さんの本です。書籍ライターでもある佐藤友美さん、日本初のヘアライターでもあります。
実は、私がこの本に出合ったのは2017年の3月。たまたまこの本の編集を担当した方と会って雑談をしているときに、ヘアスタイルの話になったんです。その方はこう言いました。
「日本人の7割は髪で損してるんだよ。みんなヘアサロンにいって、似合う髪型にしてくださいってオーダーするけど、日本人の美容師さんのカット技術は相当高い。だから、どんな人だって似合う髪型ができる。オーダーするときに大事なことは、どんな自分になりたいのかを美容師さんにきちんと伝えること。人から信頼されたいのか、仕事ができるように見せたいのか、稼ぎたいのか、男性から愛されたいのか」
男性の編集者さんですが、髪について熱く語ってくれました。その話がとても興味深かったので、『女の運命は髪で変わる』をアマゾンで注文。この本を読んで思ったのは、「今までなりたい自分」についてはなにも考えてこなかったな、と。
どこのヘアサロンがいいかわからない。そんなときは……
とはいえ、いったいどこのヘアサロンに行ったらいいものか。そんなときに思い出したのが編集者さんの次の言葉。「この人素敵だなと思う人に、通っているヘアサロンを紹介してもらうのが一番確実。美容師からしたら、万が一失敗したら紹介してくれた人と新規のお客さん、両方の信頼を失うことになる。だから絶対に失敗できないから」
というわけで、さっそく友達にヘアサロンを紹介してもらうことにしました。
ヘアカットしてくれた美容師さんに伝えたことは「仕事ができるようになりたい。でも、バリキャリ風な感じではなくて、やわらかさもある感じでお願いします」ということ。
ライターという仕事をするうえで、取材などでたくさんの人と会います。そのため第一印象はとっても大事。とくに取材の内容によっては「本当は人に話したくない気持ち」も、相手に話してもらわないといけないときもあります。
そんなとき「この人だったら話しても大丈夫」「信頼できる」と思ってもらえたら、取材であっても相手は心を開いて、本心を語ってくれます。それによって、記事の内容も格段によくなるのです。
約3年ぶりくらいに、セミロングの髪をバッサリ肩につくかつかないかの長さで切りそろえたら、気分もスッキリ。
仕事ができるようになりたい。それは私にとって信頼してもらえる人になりたいという気持ちからきていたんだと、美容師さんと話していて気づきました。
ヘアサロンって、髪を切るだけじゃなくて、なりたい自分を再確認する場所でもあるのかもしれない、そんなこと感じました。
変わったのは髪型、だけじゃなかった
髪型に意識を向けるようになってから、人から褒められるようになる回数は格段に増えました! これまであまり髪型には気を遣ってこなかったのですが、『女の運命は髪で変わる』を読んでから、意識改革して気を遣うようにしています!
そして、「なりたい自分」としてオーダーした通り、この本に書いてあることを実践して2年になりますが、ちゃんと「なりたい自分」になれています。
髪型について考えることで、毎朝鏡を見るたびに自分がどうなりたいのかを思い出す。それによって具体的なイメージが膨らんでくる。イメージができたら、じゃあ今日はどうやって行動したらいいんだろうかと考える。毎日意識してやっていたわけではないけど、1年たった今振り返ってみると、その繰り返しだったんじゃないかと思います。
どんなにきれいにメイクしても、おしゃれな服を着ても、髪型が似合っていなかったり、髪自体がパサついたり、枝毛だらけだったら、メイクや洋服や髪型にかけたお金と時間の半分以上が無駄になってしまう。それくらい髪型、髪の毛って大事。
逆に、髪に気を遣うことで人から褒められる回数が増え、それによって肌や洋服にも気を遣えるようになり、結果として人に与える印象も、セルフイメージも変わってきました。セルフイメージが変われば、自信もつくし、いままでだったら「できないかも」と躊躇していたことも「やってみよう」となる。振り返ってみれば、髪型を変えただけですごく大きな変化だったんだなと、改めて実感しています。
最後に。この本のラストはかなり泣けます。私は、ヘアサロンに行った日の帰り、この本のラストをうっかり吉祥寺の駅で読んでしまい、涙が止まらなくなりました。はたから見たら変な人です(笑)。本を読むときは、自宅でゆっくりと、ひとりでいるときに読んでみてください。
佐藤友美
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