家事分担できてる? 夫の家事リテラシーアップ講座「洗濯」編
●夫の家事リテラシーアップ講座 03
洗濯が終わるのを待つのも、乾いた服をたたむのも面倒
「一人暮らしはしたことがあるものの、部屋の中は常に汚れれていて、家事能力は高いとは言えなかった」と話すのは、会社員の安達慧(けい)さん。結婚後は、夫婦共働きということもあり、奥さんと家事分担をするも「ゴミ捨てくらいしかできなかった」といいます。
今では「ゴミ捨て、お風呂、トイレ、部屋の掃除、食器洗い、洗濯まではできるようになった」と話す安達さんですが、洗濯は洗濯機をまわすのと畳むのが面倒くさくて苦手意識があるといいます。そんな安達さんの家事リテラシーを上げるべく、サポートしてくれるのが、家事代行会社「CaSy」の隈河綾子さんです。
洗濯が面倒な3つの理由
まずは、安達さんの「洗濯」に対するお悩みを聞いてみましょう。
問題1 朝、洗濯が終わるのを待って干すのが面倒
問題2 干した洋服を畳むのが面倒
問題3 洋服がきれいにたためない
問題1 朝、洗濯が終わるのを待って干すのが面倒
「いつも朝6時に起きて洗濯をしますが、その間に食事をしたり、会社に行く支度をします。でも、正直、洗濯が終わるのを待つ時間っていやなんですよね」という安達さん。それに対して、カジーの隈川さんは「洗濯機のタイマー機能を使うと便利ですよ」と提案してくれました。タイマー機能とは、夜、6時間や8時間など洗濯機にタイマーをセットしておき、朝起きた時には洗濯が終わっているというもの。
その話を聞いて、安達さんも「そんな機能があったんですか! これなら朝起きてすぐに洗濯物を干せますね」とテンションアップ。
問題2 干した洋服を畳むのが面倒
次に「洗濯を干すのはいいけど、乾いた洋服を畳むのが面倒」という安達さんに、隈川さんが提案したのが、「畳まない」方法です。いったいどういうこと?
「今、3日に1回のペースでしている洗濯を2日に1回のペースにしましょう。洗濯する回数を増やすことで“洗う→干す”のサイクルを作り、乾いた洋服を畳まずにそのままハンガーから取ってきていくサイクルを作るのです。節水にすれば水道代もそれほどかからず、洗濯できますよ」(隈川さん)
「干す枚数も減るし、ハンガーにかけてそのまま着られるのは、畳む手間が省けるのでかなり助かります。結果として時短にもつながりそうですね」(安達さん)
洗濯の仕方や畳み方を教えてくれるだけじゃなく、家事が楽になるサイクルも教えてくれるとは、さすが家事の達人!
問題3 洋服がきれいにたためない
洗濯担当の安達さんの一番のお悩みは、洋服をきれいにたためないこと。
「たとえば、パンツを畳むときは左右半分にたたみ、そのあと上下半分にたたんで4分の1サイズにします。でも、ほかの洋服と一緒に畳んで片付けようとすると、途中で落としてもう一度畳みなおすことになります。
それから、Tシャツなんかもうまく畳めないんですよ。Tシャツは、両サイドを内側に織り込み、上下に半分にたたんでいるのですが、妻からは“たたみかたが雑”だといわれます」と困り顔の安達さん。
●3つ折り×3つ折りで完成。落としても崩れないパンツのたたみ方
「まずは、パンツの畳み方をお伝えしましょうか。
① パンツは広げて横に3つ折りにします。
② 細長くなったものを、今度は縦に三つ折りにします。
③ 最後に、折り目をウエストのゴムの部分に挟み込みます。
これだけでコンパクトにまとまるうえ、もしも収納スペースに持っていく間に落としたとしても、床に落としてぐちゃぐちゃになるということは防げます。
●誰でも簡単&きれいに仕上がるTシャツのたたみ方
次に、安達さんのお悩みだったTシャツの畳み方。「いつも妻に、たたんだサイズの服がバラバラでしまいづらいといわれます」(安達さん)。
「もしかしてTシャツをたたむとき、立ったままたたんでいませんか? 立ったままだと畳み方が甘くなるので、せっかく畳んでも最後の仕上げで形がくずれがちです」(隈川さん)。
実は、両脇を内側に織り込む、いわゆる“ショップのようなきれいなたたみ方”は、難易度が高いといいます。そこで隈川さんが教えてくれたのが、もっと簡単な畳み方です。
「まずは、Tシャツをきれいに畳むため床の上に座ってください。
① Tシャツを広げ、両袖だけを内側に向かって織り込みます。
② 裾から首に向かって3つ折りにします。
③ 今度は、両脇から中央に向かって3つ折りにします。
たったこれだけで、型崩れもしないし、簡単に畳めますよ」(隈川さん)
「本当ですね! 今教えてもらった方が簡単にできました」(安達さん)
簡単かつきれいなたたみ方がわかったことで、安達さんの家事能力もアップしました。
妻のニットを洗うと縮んでしまいそうで怖い
実は、安達さんにはもう1点、面倒だと感じていることがありました。
「洗濯をするとき、たまに妻のニットなどが混じっています。かごごと全部洗濯機に入れちゃうと一緒に洗うことになってしまうんですが、そうなると縮んでしまいます。妻のニットをよけて洗うのが面倒なんですよね」(安達さん)
「その場合は、最初から洗濯するニットを別のかごにわけておくといいですよ」と、隈川さんからアドバイスが。
「いわれてみればそうかも」と思うことですが、言われないとなかなか気づけないものです(笑)。プロのアドバイスを聞き、感心しまくりの安達さん。「妻から言われたら、たぶん素直に聞けないですね(笑)。“家事のプロ”という権威付けがあると、さすがだなーと素直に聞けます」とのこと。
旦那さんの家事リテラシーを上げる時は、自分で伝えるよりも“家事のプロ”にお願いしたほうがいいかもしれませんね!