「世界一受けたい授業」出演医師が解説!「秋バテ」を予防する3つの方法

酷暑が終わって疲れた体に、追い打ちをかけるようにやってくる「秋バテ」。自律神経の乱れから便秘や疲労感、頭痛など、さまざま症状を引き起こす困りものです。どうすれば「秋バテ」を防げるのでしょうか?日本初の便秘外来を開設し、話題のレシピ本『医師が考案した長生きみそ汁』の著書もある順天堂大学医学部総合診療科研究室教授の小林弘幸先生に伺いました。

「秋バテ」を予防・克服するための三つの方法

――どのように「秋バテ」を予防、克服したらいいのでしょうか。

いくつか方法があるのですが、なかでも気をつけたいのは「食事」ですね。以下の三つの対処法が考えられます。

1.発酵食品を食べる
味噌や酒粕、漬物、ヨーグルトなどの発酵食品や、昆布や大豆、ひじき、ごぼうなど、食物繊維を多く含む食品を普段の献立に取り入れて、腸の活動を促しましょう。特に、ぬか漬けやキムチ、野沢菜漬けなどの発酵した漬物は乳酸菌が豊富なので、腸内環境を整えるのに役立ちます。もちろん、発酵食品だけをたくさん食べるのではなく、献立全体の栄養バランスを考えてくださいね。

2. 水を飲んで、腸を潤す
現代人は何かと忙しく、水をゆっくり飲んでいる時間がありません。そのため、腸の中は乾燥しがちに。1日あたり水分を1.5リットル程度摂取します。一度に飲む量は、コップ1杯程度です。コーヒーや紅茶など熱かったり味がついていたりするものは、量を飲めないので、普通の水道水やミネラルウォーターか、お茶がいいでしょう。定期的にこまめに飲むようにするといいのですが、朝起きた時に水を飲むと、その刺激で胃腸が活発に動くようになります。

3. 運動する
腸は外からの刺激を受けると、血行が良くなって動き出します。便秘解消のためには、適度な運動が欠かせません。エスカレーターやエレベーターを使わずに階段を上ったり、ウォーキングをしたりしましょう。なかでもスクワットは、毛細血管まで血液が行き渡るのでおすすめです。

普通の運動や入浴でも血行を改善することはできるのですが、あくまでも一時的なものなので、できたらスクワットを朝昼晩10回ずつ行うといいでしょう。入浴前のスクワットは、より高い効果を期待できます。

――スクワットをする時のポイントはありますか

スクワットの方法ですが、足を肩幅に開き、手を頭の後ろで組みます。この時、腕をキュッと閉じるのではなく、広げるようにしてください。背筋を伸ばして息を吐きながら、ゆっくり腰を下ろし、ひざが90度になったら、息を吸いながらゆっくりひざを伸ばして元の姿勢に戻る。血流を改善するために、スクワットしながら、しっかり深呼吸します。

――職場にいるため日中スクワットをすることが難しい場合は、どうしたらいいでしょうか。

1分間ゆったり深呼吸するだけでも自律神経のバランスを整えられます。深呼吸は3秒吸って6秒吐く、2秒吸って4秒吐くといったように、「1:2」の割合で行うといいでしょう。血流が良くなり、副交感神経の働きが高まって、ゆったりした気持ちになれます。呼吸が浅い、緊張していると感じた時は、ため息をつくだけでもリカバリーショットになって、副交感神経の働きが良くなるのですよ。

同じ飲むなら、体に良い「味噌玉を使った味噌汁」がオススメ

――ちなみに、先生が秋バテ防止のためにいつも食べている食べ物ってあるんですか?

ずばり、味噌汁がオススメです。私が考案した「味噌玉を使った味噌汁」は、4つの素材を使って作るのですが、ひとつひとつの素材に健康に生きるための秘訣が隠されています。
・赤味噌:抗酸化力を高めるメラノイジンが豊富
・白味噌:GABAでストレスを抑制
・おろし玉ねぎ:解毒効果がある
・りんご酢:余分な塩分の排出を促す

作り方は簡単です。

味噌玉10個分の作り方
赤味噌・白味噌各80g、おろし玉ねぎ150g、りんご酢大さじ1を混ぜ、製氷機で凍らせ、味噌玉を作ります。たくさん作る時は、平らにならしてラップでくるみ、手で折って使ってもいいでしょう。
味噌汁を作る時は、鍋で具材を煮て、いったん火を止めてから味噌玉を入れて溶かします。湯300ccに対して味噌玉2つが分量の目安です。1日1杯を目安に食べてみて下さい。

「秋バテ」による自律神経の乱れが引き起こす体の不調。まずは、発酵食品や食物繊維を積極的に摂取し、水をたっぷり飲んで、適度な運動をすることで、予防してみましょう。特別なことをしなくても、日々の小さな積み重ねが、血流や腸内環境を整え、自律神経の働きを高めてくれるのです。

――これなら簡単に取り入れられますね! 早速やってみます。