家老芳美撮影
およねの美味しいさじ加減 #6

マウント、気疲れ、大人の友情って難しい。でも、一周回って今イイ感じ!

35歳のとき、夫の無職をきっかけに「自分軸で生きる」と決め、料理動画の投稿を始めたおよねさん。インスタグラムに投稿した「肉巻きおにぎり」の動画が再生回数2500万越え、レシピ本「禁断の爆速ごはん」を出せば即重版と、現在は「爆速レシピクリエイター」として活躍しています。この連載では、紆余曲折あったおよねさんだからこそ見つけられた、人生が美味しくなるヒントをお届けします。今回は、大人の友だちづきあいについて。
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友だちストレスで「アリエル」状態に

じつは私、究極の八方美人でした。「この人、苦手だな」って内心思っていても、みんなにいい人と思われたくて、話を合わせちゃうし、ニコニコしちゃう。だから、苦手な人にこそ、めちゃくちゃ好かれてしまう。で、帰り道にぐったりしちゃう。そんなことが何度もありました。

転機は30代半ばに起こった通称「アリエル事件」。その日私は、マウンティングが激しく正直苦手だなという人とお茶をしていました。会ってもちっとも楽しくないのに、誘われたらなぜか断れない私。そしてその日はとりわけストレスフルな時間を過ごすことに。マウンティングだけでなく、家や夫のことまで遠まわしでけなされて……。やっとのことで家にたどり着き、ソファに倒れ込むと、涙がボロボロ出てきました。そして翌日、なんと声が出なくなってしまったのです!(だから「アリエル」)

自分の体調を追い込んでまで、私は何をやってるんだ……。自分を守れるのは自分だけだと、あれ以来、人間関係を見つめ直すようになりました。そんな時、友だちが「私は人間関係をこうやって整理しているよ」と教えてくれたのが「仏の顔も3度までルール」。1回目「あれ?」と思うような言動があっても、勘違いだったり、その人の調子がたまたま悪かったりしたのかもしれない。でも、違和感が3回続いたら、もうアウト。 絶対に会わないそうです。八方美人の私にとっては目から鱗でしたが、「なるほど、それでいいんだよな」と勇気をもらい、苦手な人に無駄に気を使う日々から卒業しようと決めました。

アリエル事件のお相手も、その後も何度か誘われましたが、「子どもの体調が悪くて」「先約があって」と断り続けたら、向こうも何かを察したのか離れていきました。自分を守るためならウソをついたっていい。それに無理して付き合っている、そんな関係なら、それは向こうにとってもいらない関係だと思うんです。やっとそう思えるようになりました。

今、周りにいる人は、一緒にいて居心地のいい人ばかり。うわさ話や愚痴ばかりいう人とは自然と疎遠になりました。自分が誰を大切にすべきか、誰といるときに自分のいい面が発揮されるか、わかってきたなと思います。

2冊目のレシピ本『やったもの勝ち!およね式手間どろぼうレシピ』が3月1日に発売されます!

アラフォーになって昔の友情が戻ってきた

20代独身の頃は、毎週末友だちと飲み歩いていました。28歳で結婚し、子どもを産むと、独身の友だちと話も予定も合わなくなって疎遠に……。気づいたら友だちは同じワ―ママばかり。もちろんそれも楽しかったけれど、昔からの友人と疎遠になるのは寂しさがありました。

でも、今同じ気持ちを抱えている人がいたら、安心して!と言いたいな。最近になって「大切な友だちとはまた縁が戻る」ことを実感しています。

昨年末、学生時代の友人たちと忘年会をしました。結婚してる子も、していない子も、子どもがいる子も、いない子も、仕事の状況だってみんなバラバラ。以前は「話が合わない」という原因になったそのバラバラが、今は「みんな違うけど、みんなそれぞれの悩みを抱えながら、頑張ってるね」って思えるようになって、それぞれの近況を聞きながら、たくさんの発見がありました。みんな違うけど、みんな「人生頑張ってる同士」として繋がれたんです。

思うに、それは年を重ねた賜物。人生経験を積んで、余裕も出てきて、以前は「独身は自由で羨ましい」とかカテゴリーで人を見ていたけれど、今はそれぞれに大変さがあることや、同じカテゴリーの中でも人それぞれだっていうことがわかってきました。忘年会、本当に楽しかった!

嫉妬のやり過ごし方

私自身、夫が無職になったときや、自分がワンオペ育児でくすぶっていたときは、人を羨んだり妬んだり汚い感情もいっぱいありました。私の周りには、出産後に起業した子や大企業でバリバリ働く子など、バイタリティあふれる友だちが多いんです。一時期は、彼女たちと会うのも正直しんどかった。

そんななか、唯一自分を褒めたいなと思うのは、その嫉妬やしんどさを相手には見せなかったこと。心の中とあるべき姿は別だと思っていました。今思えば、それが私のちっぽけなプライドを守ってくれたとも思うんです。嫉妬の波に飲み込まれずに済んだのは、自分で決めた自分を嫌いにならないためのルールを最後までやり通せたから。

最近よく思うのですが、子育てが終わったあと、いちばん重要なのが気楽に集まっておしゃべりできる友だちがいるかどうかじゃないかな。それでその後の人生の楽しさが大きく変わると思うんです。老後はお昼から友だちとほうじ茶を飲みながらおしゃべりするのが夢。だから今この時も友情を大切にしたいです。

今回ご紹介するレシピは、大切な人と幸せな時間を過ごすときにおすすめの「フライパンビビンバ」。
クッキングシートを使って時短でできます。量の調整がきくので、大人数でもどんとこい! 大好きな仲間と食べたい分だけ食べて、楽しい時間を過ごしてください。

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フライパンビビンバ
フライパンビビンバ(主婦の友社提供)
年をとるのもわるくない。〝ご自愛上手″になって、PMSも肌も心も、今がいちばん調子いい! 【レシピ】シュッ!と引けばフライパンビビンバ

『禁断の爆速ごはん ここまでやっちゃう100レシピ』

著者:およね
出版社:主婦の友社
定価:1,595円(税込)

2児を育てるワ―ママ。「巻かない棒餃子」「フライパンで完結するとんてき」など、ささっとラクに作れてちゃんとおいしいレシピを発信。2021年から始めたInstagramやTikTokで一気に注目が集まり、現在SNSの総フォロワー数は約30万人。Voicyにて「およねの人生を味わうラジオ」を毎朝7時に放送中。著書に「禁断の爆速ごはん ここまでやっちゃう100レシピ」(主婦の友社)。
エッセイスト/ライター。エッセイ集『夢みるかかとにご飯つぶ』(幻冬舎)2024年7月発売。出版社で雑誌・まんが・絵本の編集に携わったのち、39歳で一念発起。小説家を目指してフリーランスに。Web媒体「好書好日」にて「小説家になりたい人が、なった人に聞いてみた。」を連載。特技は「これ、あなただけに言うね」という話を聞くこと。note「小説家になりたい人(自笑)日記」更新中。