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わたしと未来のつなぎ方

「食べたい」「使ってみたい」がいっぱい。循環型経済を目指すラボ「ELAB」

植物由来の原材料でつくられるプラントベースの料理やスイーツを提供するカフェ、使い古したものをアップサイクルするワークショップなどを通して、循環型経済のあり方を実践し、発信しているスペース「ELAB(エラボ)」。循環型経済というと難しそうに聞こえるけれど、店内はとてもリラックスしたムード。人にも環境にもやさしくておいしい食事を堪能しながら 、スタッフや隣り合わせたお客さんとも自然に会話が生まれる、そんな心地よい雰囲気が魅力です。

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●わたしと未来のつなぎ方 41

地産地消の食事でモノと経済を循環

店頭には見るからに元気のいい野菜と美味しそうなデリが並び、店内に入ると、焼き菓子や薬草茶、乾物、調味料などがずらり。奥には、自然環境や地域社会に配慮した雑貨や日用品なども。

東京・蔵前にある「ELAB」は、「循環する日常を選び実践するラボラトリー」がコンセプト。循環型経済のコンサルティングを手がける「株式会社fog(フォグ)」が2021年10月にオープンしたラボで、循環型経済の実現に向けて持続可能な暮らし方を実践し、発信する拠点となっている。店名には「えらぶラボ 」という意味が込められている。

「ELAB」には「キッチンラボ」「リビングラボ」の2つの機能がある。「キッチンラボ」は食の面から循環型経済を実践する場で、食事やテイクアウトのデリで東京都内や近郊の農家から直接届く旬の野菜を使った植物由来の食事(プラントベースフード) が楽しめる。

「地産地消に取り組むことで、地域内の経済の循環を目指しています。おつき合いのある農家さんはみんな、同じ志を持つ仲間たち。よく『生産者の顔が見える』と言いますが、私たちの場合は『生産者の性格までわかる』野菜が多いですね(笑)」(「ELAB」大垣多恵さん)

料理のテイクアウトは、持参された容器に店員が詰める仕組み。近隣の住民や定期的に訪れる人には、Megloo(メグルー)というリユース容器のシェアリングサービスを使い、容器の貸し出しも行っている。また、店内でも再利用できる容器を販売しており、それを購入して料理を詰めてもらうことも可能だ。

「キッチンラボで出た生ゴミは、店内にあるミミズのコンポスト(※)や地域で管理しているコンポストへ。でき上がった堆肥は、近所の菜園で活用されています。東京という都市で仕入れから堆肥化までを完結させる、循環型の暮らしを提案しています」(大垣さん)

※生ゴミなどの有機物を微生物などの働きにより分解して堆肥にする仕組み

「ELAB」の店内。カフェの奥には雑貨や日用品の販売や勉強会、ワークショップなどを行うスペースがある

スタッフと一緒に店づくりを楽しめる

もうひとつの機能である「リビングラボ」は、これからの暮らしについて、地域住民や大学、企業とともに考え、社会実装を行うための協働の場。「ELAB」のスタッフが実際に使ってみてよいと感じた雑貨や未来につなげていきたい日用品、書籍などを販売するほか、週末には循環を切り口にした勉強会を開催している。金継ぎ教室や服のお直しなどのワークショップも行っていて、毎回キャンセル待ちが出るほどの盛況ぶりだ。

「取り組みのひとつとして、店頭に子ども服の交換箱を置いています。サイズアウトした子ども服を交換できるシステムで、ご近所の方を中心にとても好評です」(大垣さん)

「ELAB」の公式ウェブサイトには、目指していきたい信条として「ELABの約束」が書かれているが、そこにはこんな言葉がある。

「ELABはその地域に暮らす生活者にとっての場所であり、『生産者』『消費者』という枠を超えた生活者同士のつながりが生まれる場所です」

まさにこのメッセージのとおり、「ELAB」は人と人とが関わっていく場。そこにいる全員が心地よい時間を過ごしているのが伝わってきて、一見すると誰がスタッフで誰がお客さんなのかがわからないくらい、フラットでオープンな雰囲気だ。

「お客さまのなかには、初めていらしたお友達に『ELAB』のコンセプトを説明しながら店内を案内してくださる方や、近所のお店とのコラボレーションのアイデアを提案してくださる方も。私たちスタッフと一緒にお店づくりを楽しんでくださる方が本当に多くて、とてもありがたく感じています」(大垣さん)

未利用素材がおいしいスイーツに変身

そんなつながりの輪はますます広がり、最近はサステナビリティに取り組む企業とのコラボレーションも。例えば、カカオ豆からチョコレートバーになるまで一貫して製造を行う「Bean to Bar」 がコンセプトのチョコレートブランド「ダンデライオン・チョコレート」のカカオハスク(カカオ豆の皮)を使ったケーキやクッキーもそのひとつ。

人気のチョコレート専門店「ダンデライオン・チョコレート」のカカオハスク(カカオ豆の皮)をアップサイクルしたカカオ風味のクッキー

「一般的にチョコレート作りには、カカオ豆から繊維質で硬いカカオハスクを取り除き、カカオニブの部分のみが使用されます。しかしカカオハスクは、甘みはないけれど香りがとても良いので、素材の味を主役にした『ELAB』のお菓子ととても相性が良く、現地で仕入れて活用しています」と教えてくれたのは、商品開発部門の森本桃世さん。

「ELAB」の焼き菓子はプラントベースで、卵や乳製品は不使用。バターの風味に頼らないぶん、ほかの素材の味や香りが生きるので、自由な発想でお菓子作りに挑んでいるそう。

「カカオハスクをビーツのシロップや、沖縄の味噌と合わせることも。意外な組み合わせから、食の新たな楽しみを発見していただけたらと思っています」(森本さん)

また、都会と畑を結びながら食の出会いと学びをつくっていくルミネの農業プロジェクト「ルミネアグリプロジェクト」とも協働。「ルミネアグリマルシェ」に出店するほか、新宿駅エキナカの「ルミネアグリショップ」が提携している農家の訳アリのフルーツ(見た目に小さな傷があるなどの理由で出荷できないもの)を用いた焼き菓子の開発を行っている。

「おいしさという面では、訳アリのフルーツはまったく問題ないどころか、通常品より熟していて甘みが強いものもあり、素材としての可能性は大きい。そういう視点で食材を扱い、皮も種も全部使ってお菓子を開発するというのは、すごくワクワクしますね」(森本さん)

「ルミネアグリショップ」が提携している農家から届き、そのままでの販売が難しかった冷凍ブドウも、商品開発部門の森本さんの手にかかれば、おいしいパウンドケーキに

人の思いと思いがつながることが循環の入り口

今年の6月には、焼き菓子のパッケージをリニューアル。自然界で水と二酸化炭素に分解される植物由来の生分解性セルロースフィルムを使用した袋を導入している。

「『ELAB』の店頭では耐油紙の袋に入れてお渡ししてきましたが、『ルミネアグリショップ』などで流通する際は、安心してお買い求めいただけるように、透明で中身が見えるうえに環境負荷の少ない素材のパッケージに変える必要があるなと。今回、いい袋が見つかったので採用しましたが、さらにいいアイデアがあればどんどん試していくつもりです」(森本さん)

右から「ELAB」の作る役割を担う商品開発部門の森本桃世さん、伝える役と運営を担う大垣多恵さん

誕生からもうすぐ2年。持続可能な暮らし方を実践、発信する場として、自らをアップデートし続ける「ELAB」のあり方は、まさにラボそのもの。彼らの研究という名の楽しい旅は、この先もずっと続いていくのだろう。

「日々の取り組みややり取りの中で、自分たちが『心地よいと感じること』を大切にしています。人の思いと思いがつながることが、結果的に循環につながっていくのだと、『ELAB』は考えています」(大垣さん)

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Text: Kaori Shimura, Photograph: Saki Yagi, Edit: Sayuri Kobayashi

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