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わたしと未来のつなぎ方

海洋プラごみを可愛い“ジュエリー”に。岐阜発「sobolon」から広がる幸せの輪

海洋プラスチックごみを回収し、洗浄、粉砕して、色鮮やかなピアスやリングにアップサイクル。岐阜県多治見市を拠点とする「sobolon」は、「“可愛い”で地球を守る」をコンセプトに、唯一無二のハンドメイドジュエリーを生み出すブランドです。夫婦二人三脚で周囲を巻き込みながらハッピーの輪を広げ続ける創業者の山崎姫菜子さんと代表の田頭壱生さんに、ブランドを立ち上げた背景やこれからの目標についてうかがいました。

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●わたしと未来のつなぎ方 42

ごみ拾い、洗浄etc. 工程はすべて手作業

見ているだけで元気が出るビビッドなカラーから、クールな印象のダークトーン、柔らかいニュアンスのくすんだ色味まで。形も、円形、三角形、いびつなフォルムなどさまざま。「sobolon」のジュエリーは、どれもがハンドメイドの一点もの。いま、世界中で問題視されている海洋プラスチックごみをアップサイクルした、地球に優しいジュエリーだ。

「うちのジュエリー作りは、海洋プラごみを拾いに行くところから始まります」と語るのは、創業者でディレクターの山崎姫菜子さん。

愛知県をはじめ、各地の海辺で清掃し、海洋プラごみを回収。汚れや劣化がひどいものはごみとして処分に回し、ジュエリーの素材として使えるものは泥や汚れを洗い落とす。水が汚れるのを防ぐため、漂白剤は使わず、手作業で丁寧に水洗いを繰り返すのだそう。洗浄した海洋プラごみは色分けし、数種類のハサミを使って細かく粉砕。透明の樹脂とともに型に入れ、成形していく。

「海洋プラごみのなかには硬いものも多く、ハサミで小さく切っていくのは本当にハードな作業です。ときには、腱鞘炎になりかけることも(苦笑)。いちばん楽しいのは、やはりデザイン。海洋プラごみが最も映えるデザインを考えながら、一つひとつ手作りしています」

右から「sobolon」の創業者でデザイナーの山崎姫菜子さん、代表の田頭壱生さん

環境問題の現実にショックを受けた小学校時代

山崎さんは岐阜県多治見市出身。環境問題が気になり始めたのは、小学生の頃。

「社会科の授業で環境問題の現実を知り、ショックを受けました。自分たちが毎日楽しく過ごしている裏で、こんなに深刻な問題が起きていたなんて。それまでのように何も考えずに過ごすことはできなくなりました」

自分に何かできることは無いかと真剣に模索するも、周りの大人たちの環境問題への意識はさほど高くなく、熱く語っても相手にしてもらえなかった。それどころか、「変わった子」と見られることも多く、「こういう話題は口にしてはいけないのかもしれない」と自制するようになってしまった山崎さん。環境破壊の現実を知りながら、何も行動できない自分に罪悪感や葛藤を抱きつつも、中高時代は環境問題に関する話題を封印することに。

「その頃になるとファッションにも興味が出てきたのですが、自分が買って着ているものは地球にやさしいのか、環境問題の一因になっていないかと考えてしまったりして。そんな感じで、身の回りのいろんなことにいちいちモヤモヤしていましたね」

すべての工程で最も大変なのは、海洋プラごみをハサミで細かくカットしていく作業。山崎さん、田頭さんの2人を中心にチームで行っている

一見価値のないものも、見方を変えれば輝く

大学を中退して東京で働いていたが、23歳のときに体調を崩し、地元の多治見に戻ることに。これからどうしていくか、自分の気持ちと向き合った結果、「環境問題に対してアクションを起こしたい」という強い思いをあらためて抱いたそう。

「ちょうどそのタイミングで、中学時代から仲が良い女子4人組で『何かやりたいね』と盛り上がって。多治見は美濃焼タイルが有名で、知人のつながりで美濃焼タイルのアクセサリー作りを4人で手伝った流れから、『自分たちもオリジナルブランドを立ち上げよう』という話になりました」

やるからには、他にはないオリジナリティーが必要。ただ可愛いだけじゃなく、社会的に価値のあることをプラスすれば、ブランドとして成立するのではないか。そう考えた山崎さんは、「地球のためになるジュエリー」を作ることを提案。他の3人も同意し、方向性が固まった。

具体的にどんなジュエリーにするかを考えていたときに知ったのが、海洋プラごみの存在。愛知県の海岸へ清掃に出かけてみると、海洋プラごみの多さに驚くと同時に、とてもカラフルで、モノとしての可愛さがあることにも気づいた。最初は「ごみ」というイメージから抵抗を感じていたメンバーも、「これなら使えそう!」と納得。2019年、ジュエリーブランド「sobolon」が始動した。

ジュエリーの素材となる海洋プラごみは、色も形も質感もさまざま。「漁網(ぎょもう)を糸状にほぐして素材として使うと絶妙な色合いのグラデーションが表現できます」と山崎さん

課外授業や万華鏡を作るワークショップも

最初はイベントでの対面販売など、小さな規模からスタートしたが、徐々に人気が拡大。忙しさが増す一方、出産などの事情で、仕事をこれまでどおりに続けるのが難しくなってきたメンバーもいた。そこで、2021年、「sobolon」は体制を変更。山崎さん以外のメンバーはいったん卒業し、山崎さんと夫の田頭壱生さんとで再スタートを切ることに。

「僕が主に担当しているのは、経営面です」と田頭さん。「以前から妻の仕事を手伝ってはいたのですが、『sobolon』をこの先も長く継続していくには、きちんと収益化させることが必要だなとずっと感じていました。その部分をサポートするのが僕の役割です」

2022年には全国からクリエーターを募集。現在は山崎さんに加え、全国各地の10人のクリエーターがジュエリーのデザインと制作を行っている。全員の共通点は、「海洋プラごみがどうしたら可愛くなるか」という情熱を持っているところだという。

「クリエーターのLINEグループの名前が『研究室』というのですが、まさにその名前のとおり、お互いの作品を披露しては、参考にしたり、刺激を受けたりしています。そのおかげで、毎シーズン、海洋プラごみと彼らの個性が生きた、幅広いテイストのジュエリーをみなさんにお届けすることができています」(山崎さん)

ブランド名の由来は、みすぼらしいという意味の言葉「そぼろ」。一見「そぼろ」なものも、見方を変えれば可能性は広がる。普段は見過ごされているものが新たな価値を持って再生されるようにとの願いが込められている

海洋中に存在するプラスチックの量は2050年までに魚の量を超えるともいわれている。「『sobolon』をきっかけに、できるだけ多くの人に海洋プラごみの問題に注目してもらえたら」と山崎さん。

「最近は、環境問題に関する講演や課外授業に呼んでいただいたり、海洋プラごみを使った万華鏡やモザイクアートを作るワークショップを開いたりする機会も増えました。参加者から後日、『夏休みの課題で海洋プラごみを研究しました』『浜辺にごみを拾いに行きました』などのうれしい声が届くこともあります。人は気持ちが変われば、行動も変わります。みんなの小さな変化が、やがて大きな変化につながるはずだと信じて、これからも『sobolon』を大きくしていきたいです」(山崎さん)

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Text: Kaori Shimura, Photograph: Ittetsu Matsuoka, Edit: Sayuri Kobayashi

わたしと未来のつなぎ方